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生ごみ堆肥化~冬は入門チャンス?

いきなりですが、生ごみを堆肥化するというと・・・

高い生ごみ処理機を買わなければいけないのではないかとか、電気を使わなければいけないのではないかとか、(電気を使わなくても)EMや米ぬか、魚粉などぼかしに使うものを買わなければいけないのではないか、あるいはすごく難しいことをするのではないか

等という誤解があるかもしれないのですが、そんなことはありません!

勿論、電動の生ごみ処理機を使えば手間はかかりませんし、EMなどでぼかしを作れば発酵は早まり失敗も少なくなるでしょう。

しかし、環境のためなどと言いながらわざわざ電気を使って処理することは本末転倒感がありますし、EMなどへの投資をしなければうまくいかないと思い込んでしまうと、それを面倒・負担だと考えてしまう人には敷居が高くなってしまいます。

実際のところは、コーヒーがらのリサイクルについてのところでも少し書きましたが、物により多少分解までにかかる時間への差はあれど、基本的に土さえあれば、有機物は小動物や微生物によって分解されていきます。まず、その過程に人工の電気は全く必要ありません。

ただ、その分解に至るまでに、カビが生えたり腐敗して悪臭を放ったりという悪い状況になってしまうと困ります。残念ながら、何でもかんでも無配慮にやってみて大丈夫というわけではないのです。しかし、そこで気をつけるべきことは、それほど難しいことでもありません。

失敗を回避するためには、

・肉や魚などの腐敗しやすい&においも出やすいものは堆肥に混ぜないで、はじめのうちは失敗しにくいもの(お茶がら、コーヒーかす、野菜くずや果物の皮など)から挑戦してみる

・調理の際に出た野菜くず、その他お茶がら、コーヒーかす、果物の皮などは三角コーナーやゴミ袋の中にためて放置せず、新鮮な(?)うちに水気を切り、乾燥させて土に還す

ということを心がければ基本的に大丈夫です。

カビや腐敗の原因は主として水分過多にあるので、水気を切ること&軽く乾燥させることで、失敗はだいぶ少なくなります。

特に冬場は空気が乾燥していますので、見栄えは悪くなりますが、土の中に埋める前にしばらく地表に広げておいておくだけで水気は飛んでいきます。(カラスなどが来てしまう場合は、室内でしばらく新聞紙などにくるんでおけばOK。)そうして水気が切れたものを、土に穴を深く掘った中に入れ、掘り出した土半分くらいとよく混ぜて、さらにその上に残りの土をかけてきちんと蓋をする、基本はこれだけでOKです。(きちんと蓋ができていないと、虫がわいたりにおいが出たりする可能性があるので注意!)

もしお庭の中に花や作物を植えていない場所があれば、そのスペース内で場所を移動させながら同じように投入していけば毎日埋め続けられます。冬場であれば、穴を掘れる場所がなくなっても、前のものが残っているところをもう一度掘って追加投入しても、水分処理と土とよく混ぜることをすればまず失敗することはありません。

画像1ステップ1:穴を掘る。

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ステップ2:穴の中に堆肥化するものを入れる(見た目の関係でサンプルは乾いたコーヒーフィルターです)

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ステップ3:掘り出した土を使って入れたものを土とよくなじませる(*蓋にする土は残しておく)

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ステップ4:残しておいた土を使って穴を埋めしっかり蓋をする


夏場は分解速度が速い一方、気温も湿度も高いため、カビや腐敗のリスクが高いのですが、冬場は分解速度は遅いものの、圧倒的に失敗のリスクが低く、さらに嫌な虫がわく可能性も低いので、初心者が挑戦するにはおすすめなのです!

そうして冬の間に修行(?)してコツをつかんでおけば、夏が来たときにもそれまでの経験を活かして失敗を避けながら続けていくことができます。


生ごみ堆肥化を始めると、燃えるごみの量がものすごく減りますし、収集日待ち生ごみの悪臭問題が発生しなくなります。

繰り返しになりますが、コツは、鮮度の落ちないうちに処理をすること(痛んだり腐ってしまったりしたものは堆肥化できません。他にも悪影響が広がります)、きちんと水気を切ること、きちんと土と混ぜて蓋をすることと、無理をしないことです。笑

はじめからあまり冒険をせず、失敗しにくいものから始めて、感覚がつかめてきたら範囲を拡大していくという感じがおすすめです。

*食べ残しや調理後の油や塩分を含んだものは、基本的には堆肥化しないほうが無難です。油は土と混ざりにくく、においでカラスなどを呼び寄せてしまう可能性があるのと、塩分は多少であれば問題ないとも言われていますが、塩害に繋がってしまうので。

お庭のある方は是非、無理のないところから挑戦してみてください!

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お庭や十分な空きスペースがない場合、プランターやダンボールなどを使った実践をしているところもあるようです。参考までにリンクを置いておきます。

プランターでの簡単生ゴミ堆肥作り(by 生ゴミ堆肥の花咲おじさんさん)

プランター、段ボールなど身近な物で堆肥化する方法の紹介(by 平塚市)

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