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千休はまだ不完全。振り返りと、これから。

抹茶が大好きすぎて起業した、なまっちゃ(@namatcha_)です。

今は、京都にあるとあるホテルの一室で、いろんな人との連絡を断ち、ひたすら「千休を今後どうしていきたいか」を考えるという修行みたいなことをやっています。

そんな中で書き始めたのが、この記事。

もうすぐで千休を立ち上げてから一年が経つタイミングで、ふりかえりとこれからのことについてnoteに書き綴って行こうと思います。

なぜ「抹茶」で起業したのか?

・在庫を持たない
・固定費がかからない

いわゆるビジネスの成功率が高いIT分野で、私も起業すると思っていました。

なぜなら、もともと私の仕事は、web周りのライター+デザイナー。

原価は自分の人件費やソフトの費用。

在庫を抱えることもなく自分の頑張り次第でどんどん稼げる分野でした。キャッシュフローを気にすることもありませんでした。人から受けた案件を、毎回120%でやりきって、お返しして…を繰り返していけば仕事は集まり、それなりの報酬も得て生きていけるという感覚を持ちながらフリーランスをしていました。不安定だと思われがちですが、私はそんなことを感じないくらい人と仕事に恵まれていたと思います

「もっと仕事をしまくって、稼いで、法人化しよう」

そういう野心を抱いて日々楽しく働いていました。

そんなIT畑にいた私が、なぜ抹茶で起業したのか。

抹茶という商品を作るということは、在庫も抱える、原価もそれなりに高い。

理由はただ一つで

<抹茶が本当に好きだから>

飲んだことない美味しそうな抹茶の商品があれば、必ず買うし飲むし食べる。私の血液が緑色になってるのではないかと思うくらい、四六時中飲んでいます(笑)。

大学生になったら京都に行くお金もできるようになり、本場の抹茶を楽しむことも増えました。そうやって舌が肥えていくうちに、美味しいだけじゃない抹茶の様々な魅力に気づくこともでき、そんな抹茶を推していかなければという、抹茶ファンとしての使命が芽生えてきたのです。

(抹茶の魅力については、今度noteに書く予定です。)

そんな使命を(勝手に)抱えていたのですが、商品を持つには個人だと信用もあまりないし、出店する際も弊害が出てくる。

そんな中で、思い切ってフリーランスとは違う道を選んだのが、2019年3月18日

「起業」

IT分野とは全く違うお金の流れがあるビジネスに手をつけました。

抹茶という私が好きなもの一点に絞って、難易度が高いといわれる「ブランドを作り上げる」ということを始めたのです。

株式会社千休が、生まれた瞬間です。

とにかくドキドキが止まらない一年

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3月18日に「株式会社千休」を起業して、やっと1年。

この1年間は、様々な「ドキドキ」が襲ってきました。

抹茶ラテを美味しいって言ってくれるかな…
リニューアルしたら反応してくれるかな…
イベントにきてくれるかな…
千休って、他の人からどう見えてるのかな…

不安なドキドキだけでなく、挑戦するときに高揚するようなドキドキ。

常にドキドキと寄り添っていたなという感覚があります。

今まで原価は自分の人件費くらいだったものが、何十万・何百万単位でかかってくる原価。それによって減っていく預金残高。それはもうドキドキしますよね。笑

そうやって出ていくお金が、何十倍にもなって私のもとに帰ってくるように、ひたすら勉強をしました。

正直、勉強して理論的にわかってもやってみなきゃわからないことだらけ。仮説を立てながらやっても全然外れるし、だからといってやってみたら赤字になっちゃうし…と難しいな〜と毎日のように経営というものに悪戦苦闘しています。

でもそんな不安でドキドキな毎日が、たまらなく楽しくて、抹茶と経営についてひたすら向き合った一年でした。

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従業員は0人。サポートしてくれている人が4人。


なんでも一人でやろうとして頼れなくて、時間とタスクをこなす毎日でした。ベットにねると、つらーと勝手に涙が流れるんです。

でも、AKB48の大島優子さんが、どこかの番組で「鏡を見てたら涙が自然と流れてきちゃったことがあって、きっと限界だったんだと思います」って言っていたのを、泣くたびに思い出し、


「大島優子レベルまで私はまだいけてない。こんなことで泣いてられないな」


って思って、涙を止めた時に、少し強くなれた気がするんです(笑)。

抹茶に毎日触れることができる反面、辛くなったり、悲しくなったり、気持ちが沈みがちだったのが上半期です。

でも後半は、様々なトラブルを共にしたメンバーのサポートもあり、だんだんと信頼でき、うまく頼れるようになりました。ドタバタでミスもしまくっていたけれど、1年やってこれたのは、この4人のおかげだと思っています。

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そして、毎日抹茶と向き合うことで、抹茶の魅力をどんどん発見するドキドキもありました。

月に1回は京都に赴いて、現地視察
毎日2杯は、いろんな品種の抹茶を試飲
訪れた抹茶のカフェやお店は200店舗以上

とにかく、いろんな抹茶を摂取し続けました。

また、茶道・茶の湯がどうしてここまで長く伝えられて来たのかを紐解くために茶道にも通い始めました。

「好きを仕事にしたら、嫌いにならないの?」
「飽きない?」

とよく言われて「いつかそういう日がくるのかな…」と起業当初は思っていたのですが、嫌いになるどころか、どんどん愛は増しています

お茶農家の人と話して、決まった覚悟

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千休の立ち上げたばかりのときは、「抹茶が好き」「本当に美味しい抹茶を多くの人に届けたい」の一心で、商品づくりに励みました。

夏が終わる頃、「ただ愛だけじゃなくて、もっと深いところも知りたい」という好奇心から、取り扱わせていただいている抹茶の生産者と話そうと思い、京都宇治へ。

実際に足を運ぶと、生産者さんはとても優しく茶畑や生産工場、またそれらの抹茶を取り扱っているカフェに連れて行っていただきました。そこにはググっただけではわからない情報や現実があったのです。

抹茶ブームが盛んになる中、大量発注・値段の低下・高齢化・後継者不足など生産者が抱える問題は山積み。手放されてしまう多くの茶園。

そんな中でも、私がお伺いしたお茶農家さんの、半端じゃないこだわりや執念、熱量。本物を届けたいという本気がありました。色々話していくうちに、私は、こういう農家さんがもっと増えて継続的に活動できるようにサポートしたいと思うように…。

もっと盛り上げたい。なにか小さくでもいいから力になりたい。

アイドルの舞台裏を知って、そのグループを応援するように、抹茶も溢れる魅力だけでなく、作り手のことまでしっかりと発信しなくてはいけないと強く感じました。


敷居が高いと思われがちな「抹茶」本来の魅力を、適正な価格で若い人にも伝えて広める。

今回、ウェブサイトや商品をリニューアルをしたのですが、その際にも、どのように伝えればいいのか考え直すきっかけになりました。

「比較」という病

そんな覚悟が決まって、猪突猛進で進む中、一つの病にかかっていることに気づきました。

それは…「他者と比べる」ということ。
※このころ色んな人に相談して、メンタルケアをしてもらったのは感謝しかありません。

同年代の人や同業者が、何かを成し遂げた報告やニュースを見ると、「すごい」と思うと同時に悔しくてたまらなくなっていました

相手が魅力的に見えると、わたしもそういう風にならなきゃと焦りが生じる。

「誰かに勝ちたい」
「一番になりたい」

そういう想いが強くなりすぎて、「本物の抹茶を伝える」という目的を見失っていたときがありました。

そこで自己分析を徹底的にしたんです。

「相手に勝って何がしたいの?」
「一番になってどうしたいの?」

自分の悪い部分や欲深い部分を、嫌だけど深掘りして向き合っていったら、全ては自分の中から沸き起こってることなんだなってことに気づきました。


「今」に集中して、「自分」に集中する

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人と比較しながら生きていくということは、人の人生を歩んでいるということ。

勝ち負けじゃない。正解・不正解じゃない。良悪ではない。すごい、すごくないではない。

そういうのに振り回されずに、自信を持って自分の人生に集中しようと決意しました。

誰かと比較ではなく、昨日の自分と比較。

昨日の自分より成長しているか、今日ベストを尽くせたか

それだけに集中して行動するようになったら、すごいリラックスして意思決定ができるようになったんです。このマインドはこの先も死ぬまで持っていようと思います。

ブランドメッセージのリニューアルにかける想い

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<心に、晴れのいっぷく>

抹茶は、飲むだけで、心を晴れやかにしてくれます。

毎日、なにかに流されて、誰かのスピードについていくのに必死。

いつのまにか、理屈で埋め尽されて感情は置いてけぼりになることがありました。ピンときても、それを論理的に解説しなきゃいけなかったり、分解されたりする。心で感じることは、無意味なのか。

そういう気持ちが、ひしめくことが多くありました。

今回、京都にこもって、花が綺麗だと感じる心や、意味もなく空を見上げる時間がすごく大事なことに気づきました。京都のカフェに行って、何も考えずに外をぼーっと眺め、ゆっくりと流れる時間。

そんな中でしか感じることができない、様々な自分の感情があります。

お茶の時間は、そんな時間をもたらしてくれる。

そんな体験を、千休を通して、そして私を通して伝えたい。


そして、もう一つ。

今回のリニューアルで印象つけたかったのは

女性らしさ、親しみやすさ、かわいさ、上品

女の子がコスメにときめいて、自分を綺麗にして、毎日持ち歩くように、千休の抹茶も毎日の生活に溶け込んでほしいという想いで全体イメージを作り上げました。

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ただここで注意しなければいけないのが、「抹茶が安っぽく見えないようにすること」です。

前にも記載したとおり、決して、抹茶を安売りしたくはなく、適正な価格で適正な価値を見出さなければいけません。

宇治抹茶自体のブランドを高めながら、お茶・抹茶が生活に馴染むようなビジュアルに集中。かしこまった高級品ではなく、上品で可愛らしく、楽しさが伝わるように。

正直、難しかったし、これで伝わるのかは、私ではなくお客さんが決めることなのでなんとも言えませんが、自分の中ではこれだ!と感じて作り上げましたのが今回のリニューアルで出た作品です。

見た目は可愛いく、中身はかっこいい宇治抹茶

自己満で終わらないように、味は本当に自信を持って美味しい・飲みたいと思ってもらえるようにしています。

他の抹茶ブランドと全く違う雰囲気で、「いいとは思えない」という人も出てくると思いますが、それでも自分の感性と理論を信じて突き進んでいこうと思います。

2020年「せんきゅー」が伝播していく世界観をつくる

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千休は、まだ不完全。もしかしたら完成することはないかもしれません。

千休の根幹となる「」。

その美とは、目にしたとき、口にしたときに、ドキっとするもの

私がこの1年間、抹茶の深さを知るたびに感じたあのドキドキは、論理的には言い表せない、気持ちが沸き起こる「美」に触れたからだと思っています

千利休が枯れ葉や質素な茶碗に「美」を見出したように、千休も、現代でダメとされてきたものから「美」を見出します。でも、それは何十年・何百年とかけて確立していかなければいけないし、模索中でもあります。

「美」は、デジタルのように0と1では表せない曖昧なものです。

「比較という病」で話したように、勝ち負けでも正解か否かでもない。

不完全さと曖昧さを持ち合わせて、千休の世界観を2期目でもつくっていきます


「千休」は、茶の湯を広め大物にも認められていた「千利休」と、感謝の言葉「ありがとう(thank you)」を組み合わせて作った言葉。

ちょっと暗いご時世だからこそ、「せんきゅー」を口にだせるような、不完全な自分も認められるような余白をつくっていきたいなと思っています。


辛くて理不尽なことがあって泣きたくなるような日だったとしても、快晴の空を見上げて「いい日だなぁ…」と呟けるような余裕ができるように。

あなたの心が、晴れるように。

いつも寄り添って活動していきたいと思います。

そして、そういう活動を応援してもらえるようなブランドになるように成長していくので、これからも応援よろしくお願いします。

いつもせんきゅーです。

p.s.
よかったらリニューアル後のサイトを見てください。


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