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2016年6月4日 鎌倉→金沢八景・文庫  朝夷奈切通 巡検(旅)

今回の記録は少し趣向を変えて古道歩きです。
この日は多摩(三浦)丘陵・鎌倉アルプスが恋しくなったため、ふらっとお出かけました。鎌倉から金沢街道(塩の道)を歩き、朝夷奈切通を目指します。
当時の歩いた経路としてこんなスクショが残っていました。経由地点が多すぎて何が何だかわかりませんが、少しお付き合い願います。

キョリ測というアプリです

鎌倉駅に到着後、金沢街道を進み、最初に立ち寄ったのは荏柄天神社。
学問の神様で有名ですが、一番見たかったのはこのビャクシンの巨木だったと思います。

参道に覆いかぶさるビャクシンの木

金沢街道に戻り、次に立ち寄ったのは「杉本寺」みたいです。
ここでのお目当てはこちらの石段だったと思います。

通行禁止のため、苔がいい雰囲気を出しています。

こちらの石段は鎌倉石で作られています。(地産地消)
凝灰質砂岩の鎌倉石は柔らかく風化しやすいため、このように人が通ったところがかなり削れてしまっていますが、これはこれで長い歴史を実感できる素晴らしい場所です。

鎌倉最古の寺で茅葺屋根です

街道に復帰し、滑川沿いを少しづつ上っていきます。

滑川の深い渓谷

十二所神社バス停付近で車道から逸れ、古道へと入っていきます。

歴史的風土保存区域が鎌倉の景観を守っています

未舗装の古道らしい区間に入ってきました。

増水時は道も川になってしまうのでは?と思うような道です
人為的に水路を開削したのか、自然のものなのか、水の力はすごいです。

三郎の滝(朝比奈の滝)に到着。
朝比奈切通しを一夜にして開削したと伝わる、朝比奈三郎義秀にちなんでつけられた名前だそうです。

梶原大刀洗水とも呼ばれています

切通へ向けて進みます。

昭和16年3月に建てられた案内石碑
いよいよ川と道が混合し始めました
もはや川です
道中見守っていただきありがとうございます。

最高地点付近に到着しました。
(東京湾と相模湾の分水嶺と同時に横浜市と鎌倉市の市境です。)

仏様もそうですが、崖の手掘りも歴史を感じます。
まさに切通ですね
来た道を撮影しています

近くの熊野神社へ参拝しました。

ここが横浜市内などとは思えません。
また、多摩丘陵でこれだけ杉の木があるのも珍しいです。
温暖な気候のため、この辺の森は放置すると常緑広葉(照葉)樹林になっていきます。

古道に戻り、金沢八景方面へ下っていきます。

鎌倉石を切り出した場所なのか、見張り場所だったのか。もしくはお墓だったのか。
鎌倉は土地が少ないため、石を切り出した穴を墓地に転用していたみたいです。
この切通がいわゆる朝夷奈切通です。ほぼ当時のままなのではないでしょうか。

視界がひらけてくると横浜横須賀道路が見えてきました。

道路の真下は不思議な空間です
鎌倉市側にはこのような案内はなかったと思います。
横横をくぐってすぐに雰囲気のある古道区間は終わりです。

鎌倉側の道が川のようになっており足元が悪いため、鎌倉側から越えていく方ががいいと思います。
この後は海へ向けて歩いていきます。

最近は崖崩れ防止で法面を固めた崖が多くなっているので貴重な露頭です。
金沢八景側なので海食崖(縄文海進時の海岸線)でしょうかね。

海(金沢八景)までやってきました。
八景と呼ばれるほど風光明媚な場所だったのでしょう。
開発があまり進んでいなかったであろう戦前の横浜に観光タイムスリップしたいものです。

最後は市街地を歩き、称名寺(金沢文庫)に到着しました。

北条氏ゆかりの寺
周囲を崖に囲まれた窪地のため、この池も湧水を利用したものだと思います。

今回の経路をカシミール3D・スーパー地形アプリにて確認します。
赤線が今回たどったおおまかな道筋となります。
分水嶺となっている古道の最高地点は標高90m程度です。
それにしても横浜市側の宅地開発は凄まじいですね。

「スーパー地形」アプリより引用し自ら加工

金沢文庫駅から京浜急行に乗り、今回の旅は終了です。

読んでいただきありがとうございました。

次の旅へ続きます。

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