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ベイスターズ選手名鑑 松尾汐恩 背番号5 「谷繫氏以来の捕手高卒ドラ1指名。1番の魅力は人間力だ」

おはようございます。なべマガジンです。
いよいよ来週、プロ野球シーズンが開幕しますね!
球春到来が待ち遠しいです。

遅くなっておりましたが、2023年度新人選手
10名を順次紹介していきたいと思います。

本日は、ドラフト1位 背番号5 松尾汐恩選手です!!!

1.経歴

京都府出身。小学1年生から軟式野球チームで野球を始め、中学時代は硬式クラブチーム京田辺ボーイズでプレー。投手・遊撃手を兼任し、3年ボーイズで世界少年野球大会に出場。その後、大阪桐蔭に進学。遊撃手として入学したが、1年秋に臨時で捕手を務めた能力の高さから捕手へそのままコンバートされた。甲子園には4度出場。(2年春・夏 3年春・夏)2年夏に甲子園初本塁打、3年春と夏に2本塁打ずつ放っている。3年春の選抜は優勝するも夏は準々決勝で下関国際に敗れた。その後、WBSC U-18ワールドカップに選出。ベストナインを受賞し、プロ志望届を提出し、ドラフト1位で横浜DeNAベイスターズより指名を受けた。

2.ベイスターズの指名理由

長年の課題である正捕手候補の獲得である。
もうこれは誰もが知る事実・実情です。

25年前の1998年横浜ベイスターズはリーグ優勝・日本一を経験して以来、12球団1、優勝から遠ざかっているチームになっている。しかしながら、チーム状況は悪いとは言えない、むしろ良くなっていることは間違いないだろう。2012年に横浜DeNAベイスターズとなり、前髙田GMや前スカウト部長の吉田氏を中心に、素晴らしいスカウティング力をみせ、現在のチーム基盤となる中心選手を獲得・育成を行ってきた。2012年~2018年まではドラフト1位で大学・社会人の即戦力指名を続けていたが、2019年には森(高卒)・2020年入江(大卒)・2021年(小園)・2022年(松尾)とこの4年間で3人の高卒選手を1位指名しており、明らかに将来のチーム作りへと舵を切っていることが分かる。昨年優勝には届かなかったものの2位と手応えを掴み、今年こそ優勝と思いは強い。少し話がそれたので、本題に戻します。捕手事情の観点からみると、前回優勝時の正捕手は谷繫氏で高卒ドラ1で入団し、早くから1軍で起用され、最終的には誰もが知る名選手となった。谷繫氏がFAで中日で抜けた後の正捕手は、現在ヘッドコーチの相川氏。相川氏は高卒ドラ5で入団し、谷繫氏の後釜を担った。しかし、当時のチーム状況もあり、相川氏もFAでヤクルトへ移籍。(2008年オフ)この後ベイスターズの正捕手争いは約15年も決着していない。(暗黒期突入)
相川氏が移籍してからは、細山田・橋本(FA獲得)・野口(FA獲得)・武山・鶴岡・黒羽根・嶺井・戸柱・伊藤光(トレード)・山本・益子・東妻とあらゆる選手を獲得して起用してきた。
※()無しはドラフト

しかしながら、正捕手を獲得したといえるほどの選手はいないだろう。(一時的なレギュラーはありますが)そこでベイスターズはついに動いた。この長年悩まされている状況を打破するため、高卒ナンバー1捕手の評価をされて松尾選手を指名したと思います。

3.選手のチェックポイント

★プロ入団に合わせて身体を作り上げてきた意識の高さ、高卒とは思えない落ち着き・コミュニケーション力。(人間力)★

え、打撃・守備は?と思いますが、後ほど記載します。

まずは、個人的に評価したいのが、松尾選手の人間力です。

高卒時代の動画をみると、現在よりも一回り、いや二回りも線が細い
。入団に向けて、春季キャンプに参加する前に松尾選手は、10キロ以上増量していた。本人談はこちら。

「プロに進むのならばピッチャーの球威に負けないよう、自分もパワーアップしなければいけないと考えていました。だからしっかり食べて、ウェイトをずっと繰り返してきました。」

筆者もドラフトについては15年ほどチェックし続けておりますが、見た目がこれほど明らかに変わって入団した選手は記憶にありません。
そして、ブルペンでの投球を受けた後についても1軍で活躍する選手に一切物怖じせず、伝えるべきことをしっかり伝えられるコミュニケーション力もあり度肝を抜かれた。

打席での落ち着きも半端じゃない。プロで数年やっているのではないかと思うほど、落ち着きを感じさせる。

報道や個人的な感想も多い部分ですが、ここは1番に評価したいと思います。今後の内面においての成長も追っていきたいと思います。

★既にミート力は◎、ミドルヒッターとして成長を期待(打撃)★

身体作りをしっかり行ってきただけあって、どっしりとした構えから軸のぶれないフォームは巨人の坂本選手を彷彿とさせる。直球・変化球ともにバットが素直に出ており、打撃を崩された凡退も少ない。ボールもしっかり見えているし、プロ1年目では上出来なレベル。打撃だけなら1軍で起用しても良いと思います。打球角度がそれほど上がってきてないので、こちらに関しては、打撃コーチを中心にどう育成していくのか注目したいが、個人的には表題にも記載したように、ミドルヒッターとしての成長を期待したい。ようは本塁打より打率を稼げる選手になって欲しいと思います。捕手で安定した打率を残せる選手はそれほど多くないですし、6~8番で良いので、嫌なバッターになってもらいたいですね。

★まだまだこれから。しかしながら、リード面では評価も(守備)★

践を見る限り、投手を引っ張る能力や引き出し方、リード面については一定の評価・結果を残しているため、才能の片鱗を感じています。一方でキャッチング・フレーミングやスローイングについては経験を積みながら、育成になるだろう。こちらに関してはまだ1軍レベルとは言い難く、むしろ成長を楽しみにしたい。

4.現在の立ち位置と起用方法


2軍でのスタメン起用し、できる限り多くの経験を積ませる方針。1軍キャンプスタートで、開幕1軍も騒がれておりましたが、3月上旬の段階で2軍育成への方針が概ね固まった模様。1軍は戸柱・伊藤光・山本の3選手でソフトバンクにFA移籍した嶺井選手の穴を埋めながら、投手ごとにスタメン起用を変更したり、調子の良し悪しで変更するスタイルになりそうだ。松尾選手は、2軍でスタメンマスクを被りながら、益子・東妻や育成ドラ1の上甲選手がスタメンマスクの際は、指名打者でスタメン出場するなど、とにかく経験重視となっている。個人的にはこれに賛成だ。チーム状況から今年ことの優勝を狙っており、1軍でのスタメン起用は重視されないだろう。当面は2軍起用と思われますが、1軍で今後離脱者が出てくる可能性もあり、状況次第での昇格はあると思います。当面のライバルは2軍で兼用される捕手陣で、強いて名前を挙げるとすれば、益子・上甲の2名だろう。益子は昨年悔しい結果に終わっただけあって、今年はラストチャンスの気持ちで臨んでおり、オフも大和・牧の自主トレに志願。上甲は育成ながら、社会人・独立リーグでの経験もあり、捕手としての落ち着きはもちろんのこと、フルスイングが魅力の打撃力でアピールを続けている。嶺井選手は抜けたものの、捕手の層は薄くはなっておらず、優先的な起用は否めないが、競争であることは事実。戸柱・伊藤光がベテランの域のため、松尾選手が成長するまではメイン起用になると思いますが、数年後は将来的な正捕手候補の筆頭として、山本やその他の捕手との争いになっているでしょう。現段階では正捕手の確約はされておらず、競争相手もおり、結果も求められる状況で、どのような成績を残すのか楽しみですね。

5.まとめ

高卒レベルとは思えない人間力はさすが。2軍での競争を勝ち抜いて、将来の正捕手へ守備を中心にレベルアップを。

久しぶりの捕手高卒ドラ1にワクワクしています。
期待していいか、と言われると期待していい。と言いたくなる選手です。
長くベイスターズを引っ張る選手に成長して欲しいですね。

次回は背番号24 吉野光樹投手を紹介します!
次回もお楽しみに^^


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