ナンパ師が「コミュ障」になった原因と、立ち直った方法。

 私がはてなブログで「渋谷で働く営業マンのナンパ日記」を立ち上げたのは、2013年の4月です。それは会社を辞めて個人事業主として独立した数ヶ月後というタイミングでした。

 会社員時代に毎週末していたナンパや合コンのエピソードをもとに、誰でも使えるコミュニケーションテクニックを紹介していったわけですが、実際のところ、独立してからは生計を立てるのに必死だったので、リアルタイムではナンパも合コンもやっている余裕はありませんでした。

 それどころか友達と会うこともほとんどなく、結果として約2年、ほぼ人と関わらない生活を送っていたのです。いわゆる引きこもりです。

ナンパ師、コミュ障に陥る

 その弊害によって、あれほど自信を持っていたはずのコミュニケーションに苦手意識が芽生えるようになり、(コミュニケーションテクニックを上から目線で語るブログを書いておきながら)いわゆる「コミュ障」に陥ってしまいました。

 久々に会った人と恥ずかしくて目を合わせられない。何を話していいか思い浮かばない。すぐに会話が止まって変な間ができてしまう。テンションを無理に上げようとして空回りしてしまう。発声が上手くできず声が裏返ってしまう。1時間もすると喉が枯れてしまう。笑顔を作ろうとしても顔の筋肉が思うように動かず引きつってしまう等々。

 ブログでコミュ力の高め方を紹介していたはずなのに、いざ自分がコミュ障に陥ってみると、まったく克服できる気がしないのです。

 「どうすれば以前のようなコミュニケーション力を取り戻せるのか」と考え、自分が書いた過去記事まで参考にしながら日々もがき苦しんでみるものの、頭で考えるほど現場では萎縮してしまい、どうにもうまくいきません。そうしてさらに自信を失っていくという悪循環から、一向に抜け出せませんでした。

 この絶望感を味わったとき、本当の意味でコミュ障に陥っている人にとって、私が紹介しているテクニックは何の役にも立たないことを知りました。

 なぜなら、所詮私は「自分がもともと(ある程度)出来ていたこと」に論理を後付けしてノウハウ化していただけで、できない人が「なぜできないのか」という根本原因まで理解できていたわけではなかったからです。

 シンプルに言うと「0を1にする方法と、1を10にする方法は違う」ということです。

 しかしながら、会社を辞めて独立し、意図せずこの「0」を味わったことで、「コミュニケーションを高めるために本当に必要なこと」を理解することになりました。

 結論からいうと、それは人への「興味・関心」です。

コミュニケーションの原動力は
「興味・関心」

 コミュニケーションに自信がもてなくなってしまう理由は、「コミュニケーション経験が少ないから」とか「コミュニケーションスキルが低いから」というよりはむしろ、「他人に興味がなくなってしまう」ことが根本原因にあるのではないかと気づきました。

 私は昔から恥ずかしがり屋な性格でしたが、人とおしゃべりするのは大好きで、どんな人と話していてもすぐに質問(知りたいこと)が浮かんでくるタイプでした。

 こうした性格だったからこそ、「どうすればより相手を傷つけない表現にできる?」「どうすれば相手により楽しんでもらえる?」「どうすれば相手により安心感を与えられる?」のように考え、少しずつチューニングをしていくなかで、自分なりの"正しい"コミュニケーションを体得できたのだと思います。

 しかしコミュ障に陥ってからは、どれだけ意識しても、まったく質問が浮かんでこないのです。浮かんだとしても単発で終わってしまうものばかりで、一向に会話がつながっていきません。

 なぜ、あれほど湯水のように浮かんでいた質問がまったく浮かんでこないのか。

 その根本原因について考えてみたとき、それは「相手に興味を持てていないから」ではないかという考えに行き着きました。

自分の生活がままならないと、
他人に興味がもてなくなる。

 当時の私は、何のコネも仕事も貯金もない状態で無鉄砲に会社を辞めてしまったので、「日銭を稼ぎながらお金になる仕事をつくる」ことに必死でした。

 毎日生き抜くことに精一杯で、今を楽しむことより明日の生活費を確保することしか頭にない状況になると、直近の仕事(=お金)に結びつかないことには興味を持てなくなってしまうんですね。

 「人と会うからこそ仕事につながる」ということは、頭ではわかっていても、どうしても目先の収入を追いかけてしまい、中長期的な発想を維持できません。

 相手がどれだけ会話のネタを振ってくれても、仕事やお金に結びつかないであろう人との会話に心から興味を持てず、「今はそんな話をしている余裕はない」「こんなこと質問して何の得になるんだ」と考えてしまい、その話を広げる意欲が湧いてこないのです。

 「明日の生活に不安があると人間ここまで自分のことしか考えられなくなってしまうのか」と、自分の狭量さに失望するものの、簡単に改善できるわけでもなく、どんどん自己嫌悪に陥っていきます。

「一人でいるのが一番ラク」
という発想の怖さ

 この状態が長く続くと、人と会うのがさらにめんどくさくなって、どんどん引きこもりに拍車がかかり、誰とも会わず、話もせずに一人でいるのが一番ラクだと感じるようになっていきます。

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なべおつ

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