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OBLIVION DUST「LIVE 2021 - ELIXIR FIXER -」

かれこれ20年以上好きなバンド

2021年4月4日(日)、 東京・お台場のZepp DiverCity (TOKYO) にて開催されたOBLIVION DUST(オブリヴィオン・ダスト、以下オブリ)のライブ「LIVE 2021 - ELIXIR FIXER -」に足を運んだ。

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1998年、10代だった当時、hideの影響で好きになったバンド。ファンクラブにも入会し、Zepp Tokyoでの解散ライブにも足を運んだ。それから筆者は坊さんになり、修行の合間を縫って再結成ライブ(2007年)へ。会場は今は無き赤坂BLITZだった。

何年か前に久々に新木場STUDIO COASTにライブを観に行くと、耳をつんざく轟音シャウトバンドになっていて、そこからはすっかり遠のいていたのだけれど、この2021年。コロナ禍中、10代からずっと好きだったバンドがどんな音を鳴らしてくれるのか?それを目撃したくて、会場へ向かった。

コロナ禍の中、ライブ会場のお台場へ

このライブ自体、昨年来の感染症対応で再三の延期がなされている。ようやく決行となった当日は、雨が降ったり止んだりの空模様。会場はダイバーシティ東京プラザの一角に位置する為、大型駐車場があるのが嬉しい。エントランスには入場を待つ人の列。検温やアルコール消毒の為に従来より時間がかかる。

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場内は「着席・一席間隔を空ける」というスタイルが徹底されていた。観客もそれを遵守。声援はなし。でも嬉しい。だって好きなバンドを目の前で見られるんだもの。(今回は配信チケットも販売されていた)

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「LIVE 2021 - ELIXIR FIXER -」

ライブの模様を、かいつまんで報告したい。

「相変わらずMCが下手」
ヴォーカルのKENが英日のダブルで、当初は「日本語たどたどしい舌足らずキャラ」のMCがウケていた。ところが未だにそのスタンス。20年間変わらないんかい!とツッコミたくもなる。(また、日本語のたどたどしさと比例するかのように、日本語詞はダサい)
KENの別バンドATOM ON SPHEREのライブでは、メンバーのSHIGEOやケイタイモとのMCの掛け合いが、ある種の漫才のような、相乗効果で回を増すごとにイイ味を出していく。けれどオブリではKENしか話さず、誰もフォローしないので、ただスベって終わる。もうこのグダグダなMCがお家芸のようで、これ観たさに来ているようなところもある。

今回も、ライブの中盤にこの日の感謝を語り出すと「、、あ、これ最後に言うやつだ。」とMCを中断。そして結局最後までその続きを話さずに、ライブを終えてしまった。やっぱりね。言うべきところ言えないんだよね(呆)

「相変わらずグッズがダサい」
本当にグッズがダサい!いつまで経っても「中2がカッコイイと思うデザイン」からアップデートされない!どんなセンスだよ俺がデザインしてやろうかと嘆きたくもなる。なのに今回のライブは特別だと自分に言い聞かせて、Tシャツを買ってしまったよ!(呆)

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「YOU」(1999年)
リリース当時、インタビューでヴォーカルのKENが「こんなにFワードを連呼する曲は世界中探してもどこにもない、ギネス記録だ(笑)」等と応えていた楽曲。イントロが始まると、オーディエンス全員でメンバーに向かって中指立てる、ライブの終盤のアンセム。
けれど、リリースから20年が経った。当時からずっと見守ってきたファンがどれぐらいいるだろう、もう、観客の誰も「YOU」で中指を立てない。KENだって立てない。みんな判ってるのだ。これまでの人生で長い時間が経過したこと。そしてそれぞれに紆余曲折ありながらも、未だにライブを続けてくれる(ましてやコロナ禍の最中だ)メンバーに、感謝しかないことを。
ただ世の中に対して中指を立ててたあの頃から、みんな大人になった。その過程をかみしめて、ジッと盛り上がる。

ベース:RIKIJI
RIKIJIは今回もベースを銃に見立てて、客席に向けて構え、片目をつむって照準を合わせ、狙い打つ。20年変わらないライブパフォーマンス。懐かしくて、変わっていないでいてくれる事が嬉しくて、この銃口に射抜かれたくなる。相変わらずベースの位置は低く、膝あたりで、前屈みになってガシガシ弾く。ガラの悪い板金屋のアンチャンの風貌。どうかそのままでいて。

ギター:KAZ
このバンドの世界観はKAZの投影。というのも、ずっと中二病スタイルだからだ!ずっとグランジルックだ!ずっと90年代!作る音楽がアップデートされても「アップデートされた90年代のロック」!くぅぅそれが良いんだよ。開演前のSEなんかホントにツボ。骨折には気をつけてください。

ヴォーカル:KEN LLOYD
絶妙なダサさと、変わり映えのしないメロディーライン。それらすべてが規定路線というか安心材料となって、つまり、なんだかんだずっと好きです。ライブ後に会場で告知されていたソロプロジェクト(FAKE?とどう違うんだろう、、?)も、なんだかんだ楽しみにしてます。

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いいライブだった!

公演は17:30~19:00、新旧織り交ぜ、緩急のついた、賞味90分。音が大きすぎた曲もあったけれど、まま、いいライブだった。かつてライブの定番曲だった「THERAPY」(1998年)、「TRUST」(同)はいつの頃からかセットリストから外れ、今回も演らなかったのは残念。でも旧作の「GIRLIE BOY IMITATION #6」(1999年)「PLASTIC WINGS」(同)などが聞けたのは嬉しくて、自分の部屋で爆音でCDをかけて歌っていた当時を思い出したよ。

※ toembryo氏がTwitterに投稿してくださったセットリストはこちら

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けちょんけちょんに書いてるように思われるかもしれないけれど、大好きなバンドだからね、↑このバンドロゴのタトゥー入れようと思っていたぐらい。だからつい期待してつい熱が入る。

ずっと好きなバンドが、お互いに齢を重ねながら、それでも気を吐いてくれる姿を見せてくれるっていうのは、本当に、ありがたい、支えてもらってる。また明日もがんばろう。って気になれる。
定点観測のように、1年とか、2年に1回とか、ライブを共有して、ファンと、メンバーと、みんなで元気を交換して、またそれぞれの日常に戻る。そういうバンドがいる自分は、しみじみ、音楽に救われてきたんだなぁと思う。

オブリ皆さん、どうかくれぐれもお元気で!
こっちもなんとかやっていきます!

<了>



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