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気配で繋がる

皆さんこんばんは、なつみです。

3月13日にSUSONOのトークイベントに参加してきました!
今回のゲストは、「泣き虫しょったんの奇跡」の原作者で、現役棋士の瀬川晶司六段。

とってもジェントルで聡明で素敵な方でした。
イベントから時間が空いてしまいましたが、お話を聞いてからじっくり考えてみたことを、またつらつらと書いてみようと思います!

▼自分を律していられるか?

瀬川先生は、中学生で入会した奨励会を26歳の時に退き、”高卒・職歴なし”という厳しい状態で社会に出ることになりましたが、サラリーマン生活を経た後、アマ棋士として将棋界へ復帰、前代未聞のプロ編入という奇跡を起こしたすごいお方です。

私もまだ未読で恐縮なのですが、その辺りのストーリーが全て「泣き虫しょったんの奇跡」に記されているハズなので、早く読まねば・・・!

瀬川先生、朗らかに何でもお話ししてくださるのですが、奨励会時代のお話も、プロ棋士になってからのお話も、とにかく”勝つこと”以外に一つも救いがなくて、「なんて厳しい世界なの・・・」と想像だけで胃痛を起こすほどでした(笑)。

◆棋士仲間に自分の将棋に関する悩みは相談できない。なぜなら相手はライバルで、自分の弱点を晒すことになってしまうから
◆今でも試合の朝は「出かけたくない」と強く思うほど高ストレス高プレッシャー
◆奨励会を退会した時は、「将棋にさえ出会わなければ”こんなこと”にはならなかったのに」と恨んだこともある
◆勝負の世界だから、”勝つ”ことと”納得のいく勝負”が両立しない。だけど勝つことだけが全て
◆アマとプロでもプレッシャーの大きさの感覚が違い、プロになってからは特に強いプレッシャーを感じながら勝負している

・・・何なの?!私こんなに厳しい世界耐えられないよ?!
瀬川先生ご自身も「自分はストレス耐性はそれほどない」とおっしゃるけれど、それなのにどうしてはそんな厳しい世界で生きていこうと思えるの?!
と不思議で不思議で仕方がない私です(笑)。

また、超絶ストイックで、超絶格好いい”生き方”についてもたくさんお話してくださいました。

◆生活も精神もセルフコントロールができて、それを粛々と継続し続けられる人、つまり、自分を律していられる人だけが生き残れる
◆一局の勝ち負けにこだわらず、一生勝ち続けることができる自分の型を探すのが大切。年齢によって最適な手法も違ってくるハズなので、アップデートし続けることも必要
◆何で負けたのか、どこで失敗したのかの原因はきちんと向き合って見つけだし、次に繋げるステップにしていかないといけない

棋士として生き残っていけるのはこのような人たちとのことでした。
かける想いが違うと、こうも強く腐らずにいられるのか・・・と終始感動しっぱなしでした。

自分に負けない心を持つこと、めちゃくちゃ格好いいな・・・!!!
将棋については三月のライオンを漫画で読んだくらいの知識しかないのですが(あとは、ひふみんのお歌動画が大好きというくらい・・・/笑)、俄然興味がわきました。

あとね、将棋を指していないときの先生方は、案外中高生みたいな会話をされているとのことで、そのギャップもチャーミングで存在が身近になった気がしました(笑)。

▼どうしたらそんなに強くいられるの?

でもやっぱり一番気になるのは、「どうしてそんなに強い意志を貫けるの??」ということ。

同じ志を持つ人がどれだけたくさんいたとしても常に孤独で、しかもプロになれたとしても、そこから襲うのは更なるプレッシャーと過酷な勝負の世界・・・

いやいや、やっぱりどう考えても私は耐えられない。。。
そもそもの頭のデキが違うとはいえ、そんなに長く孤独でいて精神が壊れたりしないのかしら???

で、イベント数日後にふと思い出したのは、交流会で佐々木俊尚さんとお話しした「今はオタクに優しい時代」という内容。

以前私が書いたnoteについて感想をいただいていた中で(嬉しい!)、

対面の会話が一番有意の時代ではなくなったよね
今は文章の方が得意な人同士の交流も市民権を得ているし、今後AIが発達したらロジカルな表現の方が重要になるかもしれない
だからそのままでいいんだよ

とおっしゃっていただきました(非常に非常に嬉しい・・・!!!)。

確かに、通じ合うコミュニケーションの手法は多様化しているなぁ・・・おや、もしかして。

将棋というコミュニケーションで繋がっているから強くいられるのか・・・?

瀬川先生をはじめ棋士の皆さんは、同じ世界に身を置き、ライバルであり同士であるからこそ、お互いの存在に背中を押されて強く自分を律していられるのでは・・・?
何それ超格好いい・・・(語彙力)!!

気を取り直して(笑)。
直接手を携えなくても、気配で繋がっていれば、強くいられるのかもしれない。
自分に恥じない生き方を貫くことに挫けそうになった時の救いになるのは、直接的なサポートではなく、同じ状況の誰かの気配なのかもしれないな
と思ったのでした。

それで個人的に思い当たる節も見つけたので、勝手に腹落ち(笑)。
もう一度お話伺ってみたいなぁ。

▼おわりに

瀬川先生、ストイックな世界にいらっしゃるとは思えない物腰の柔らかい素敵な方でした。
手帳にサインまでいただいちゃった・・・!
書く度に、色んな一言を添えてくださっていたのだけど、私は「凛乎」と書いていただきました。

りんこ【凜乎】
りりしく勇ましいさま。毅然 (きぜん) としているさま。凜然。

嬉しい・・・!
凛と背筋を伸ばして、自分に恥じない生き方をしていきたいなと思いました。

「夢」「挑戦」など、色んな言葉を書いていらしたのだけど、みんなそれぞれ自分に刺さる言葉だったようで、それも驚きました。
瀬川先生、エスパー(笑)?

どうぶつしょうぎから始めてみようかなぁ。

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