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世間に転がる意味不明:情報の公開に対する閉鎖性がクビをしめる(ライドシェアの勧め)

世間に転がる意味不明:情報の公開に対する閉鎖性がクビをしめる(ライドシェアの勧め)

お互いの議論が成り立たないのは、前提とすることが一致しないからである。
ライドシェアネタです。

■なにげなニュース

○個人金融資産2100兆円は動くのか【経済コラム】
2023年11月19日
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231117/k10014261071000.html

この記事で注目したのは下記の部分である。

日本の資産運用会社をめぐっては、多くの課題が指摘されています。

金融庁がことし4月にまとめた「資産運用業高度化プログレスレポート」には、日本の運用会社をめぐる多くの課題が列挙されています。

今回このうちの2つを紹介します。
まず、海外勢に比べて運用体制の透明性が確保されていないという点です。
アメリカなど海外の資産運用会社の目論見書には、運用チームの主なメンバーの氏名や経歴、担当するファンドの株式保有状況などの詳しい情報が開示されています。
これについて金融庁は、「顧客に対して明示的な運用責任を負っていると言うことができる」と評価しています。

このレポートで引用されているアメリカのモーニングスターの調査によりますと、国内で運用責任者の氏名を開示している公募投資信託は、全体の2%にすぎないといいます。
一方、アメリカやインド、韓国、台湾の投資信託で氏名が開示されているものは100%近くにのぼり、他の海外各国・地域と比較しても、日本の2%が際立って低いことがわかります。

もう1つは、個人投資家向けの投資ファンドが保有する銘柄について、日本は海外に比べて情報開示が頻繁に行われていないという点です。

(ここまで)

同様に、「第3回金融審議会資産運用に関するタスクフォース 資料3 2023年11月6日」
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/sisan-unyo/siryou/20231106/03.pdf)
でも下記の様に指摘されている。

資産運用会社におけるプロダクトガバナンスの確保等に向けた課題

顧客に対し、適切な商品選択に資する想定顧客属性や費用などの商品性に関する情報提供のあり方に改善の余地があるのではないか。
個人向けの投資信託等において運用担当者の氏名開示が進んでいないため、顧客は運用体制の実態が分からず、安心して投資できないのではないか。また、氏名開示が進むことで、投資家に対する責任を持った運用を行う意識が醸成されるのではないか。

問題の本質は、日本の企業が持つ情報に対する閉鎖性である。

■ライドシェアの利点

ライドシェアを「白タク」と同列に議論することは、ものの見方をミスリードする。海外などで展開されているライドシェアには下記の特性があると考えられる。

・あらかじめの予約制(事前に支払いを済ませる)
 どこからどこまで行くのかをあらかじめ設定する。
 その意味では現在のタクシーゴーとは異なる。
・誰が誰を、どこからどこまで配送するかの情報開示が可能である
 したがって、問題があるドライバーの排除、同様にトラブルを起こす利用者を排除できる。

泥酔したお客のためのものでもないし、流しで客を乗せるタクシーとも一線を画す。
特に、情報を管理することで、運送の質を高めることも可能であるし、犯罪の抑止にもつながる。

いわゆるタクシーとは一線を画す管理体形が可能である。
タクシー業界の云う、安全運行のための管理などの必要性を楯にライドシェアを反対する論には対抗できる。市場原理が支配されるのであれば、それも一つの解決策である。

こうした利点を抜きにして、単に反対するのであれば、そもそも乗車情報を開示してはどうか。それをせずに反対だけを唱える団体に賛同はできない。

(2023/11/20)

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