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神戸市灘区グローカルサイト「ナダタマ」主宰●摩耶山リュックサックマーケット世話人●坂バ…

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神戸市灘区グローカルサイト「ナダタマ」主宰●摩耶山リュックサックマーケット世話人●坂バス無駄乗りの会●東神戸マラソン発起人●六甲縦走キャノンボール運営●灘百選の会事務局長●摩耶山再生の会事務局長●灘大学学生課●マヤ遺跡ガイドウォーク案内人●西灘文化会館管理人●となりの人間国宝さん

最近の記事

画像生成AIに灘のイベントチラシを作らせる

梅雨の間に免疫力が落ちたのか、風邪をひいてしまった。咳と鼻水、うっすら微熱。厳しい夏を前に不安でしかない。早く秋来ないかな。こんなことで怒涛のイベントの波を乗り切れるのだろうか。 毎年、山の日(8月11日)に開催している「海、山へ行く」というイベント。高度経済成長期の神戸市が山を削って海を埋め立てた都市開発のキャッチコピー「山、海へ行く」のパロディである。今年も開催することが決まった。毎回テーマを変えるので、それに合わせてビジュアルを作るのだが、風邪ひいたりしたもんで時間が

    • チャットGPTに灘を語らせる その3

      なんとなくコツがわかってきた。 チャットGPTは間違いも多いけど、頭ごなしに否定せず、話を聞くこと。 そしてグルーブに乗ること。 3回目は灘のイベントを尋ねてみた。 神戸マラソンのコースから外れた、灘区と東灘区を駆け抜ける東神戸マラソン。 果たしてチャットGPTは神戸マラソンと東神戸マラソンを区別できるのだろうか。 ほぼ正解。むしろ簡潔にまとめられていて好ましい。 とてもテクマクマヤコンを「赤いスイートピー」のフレーズだと言い切った本人(本AI)とは思えない。でもいつもの脱

      • チャットGPTに灘を語らせる その2

        前回はお試しだった。いよいよチャットGPTに灘を語らせてみることにする。 いきなりコアな質問をしても先方も困ると思うので、灘区の中でも比較的知られているであろうことを聞いてみる。 廃墟界では「廃墟の女王」として、今や日本のみならず海外にもその名が轟く、灘では貴重なグローバルスポット「摩耶観光ホテル」はどうだろう。 果たしてチャットGPTはマヤカンをどう表現するのだろうか。 テクマクマヤコンテクマクマヤコン、摩耶観光ホテルってなあに? 「テクマコマヤコンテクマクマヤコン」と

        • チャットGPTに灘を語らせる その1

          すっかりnaddist noteの更新が止まってしまった。 下書きは腐るほど書いてたんだけど、アップするまでには至らないうちに本当に腐らせてしまった。 メルマガnaddistやナダタマをやってたころは、灘の祖霊に憑かれたかのように書きまくっていたのに、これではいけない。(いや別にいいんだけど) ということで、勢いをつけるために軽い企画をやってみることにした。題して「チャットGPTに灘を語らせる」。たぶんローカルネタについてはほとんど学習していないはずだから、とんでもない答えを

        画像生成AIに灘のイベントチラシを作らせる

          西灘オーディナリーズ

          阪神が弱い。勝率が.067(4月15日現在)って。ピッチャーの打率か。すっかり野球を見なくなったので、一喜一憂することもない。というより、阪神ファンでもないので人ごとなんだけど、これだけ弱いとちょっと心配になる。灘の街も少し静かなような気がする。気のせいかもしれないけど。 灘区は阪神ファンが多い。子どものころまわりが阪神ファンばかりでうんざりしていた。巨人もいっしょで、要するに人気球団が嫌いなだけ。あと、どうしても阪神を地元球団とは思えなかった。どちらかというと大阪のチーム

          西灘オーディナリーズ

          川は誰のもの?

          2年ぶりのなだ桜まつりは静かだった。コロナのせいで飲食ブースはなかったものの満開の桜に誘われて、思いのほか人が集まってくる。都賀川のBBQチームもいつもより少なく、のんびりと春の川辺を楽しむ人が多い。いつも通りの自由な都賀川で違和感を感じた。 「あれ、どう思う?あの看板」 いつも都賀川を満喫している複数の知人から尋ねられる。最近貼り出された無粋な垂れ幕のことである。「バーベキュー こまっています バーベキュー場ではありません におい・けむり・騒音・ゴミが近隣に迷惑です」と大

          川は誰のもの?

          あの世行きのケーブルカー

          副駅名というのが増えているらしい。 本来の駅名のあとに周辺の施設名などを併記したものだ。目的の1つは利用者の利便性を図るというもので、東京都営地下鉄の「御成門(東京タワー前)」「両国(江戸東京博物館前)」などがある。2つめにはポートライナーの「計算科学センター駅(神戸どうぶつ王国・「富岳」前)」など、ネーミングライツとして広告収入になっている例。神戸市営地下鉄「駒ヶ林(三国志のまち)」などは、街のイメージアップの手法として使われている。 12月15日から摩耶ケーブル虹の駅の

          あの世行きのケーブルカー

          あなたのすぐそばにある山へ行きなさい

          5/3(月)晴れ。F君が企画した13時からの配信イベント「コベラバフェス2021」にゲスト出演することになり、どうせならWi-Fi完備の掬星台からと思い、午前中から摩耶山へ。どこへも行けないゴールデンウィーク、5月1日と2日の天気が悪かったせいか、せめて近場の山でもと、掬星台には家族連れや若者グループを中心に人が多め。昨年の今頃、もしコロナ騒動がなく、摩耶山の再整備によってこの掬星台が民間の手に渡り、バブリーなインバウンド向けの高級ホテルができていたらと思うとゾッとする。平時

          あなたのすぐそばにある山へ行きなさい

          六甲山を旅してみる

          毎年11月に2回開催されるKOBE六甲全山縦走大会が初開催の1975年から初めて中止になった。「KOBE六甲全山縦走・半縦走大会は、全国からの約4,000人の参加者や、約300人のボランティアやスタッフが参集する大会で、大会の性質上、密集状態を避けられない。新型コロナウイルス感染の終息が見通せず、今後も持続的な対策が必要である状況下において、感染拡大リスクの点からも安全・安心な大会を開催することが困難であるため。」というのが公式な中止の理由。ただ以前から運営スタッフの負荷、高

          六甲山を旅してみる

          とりあえず坂バス

          坂バスが運行を始めて7年経った。もとはと言えば、まやビューラインの存続危機のときに、麓のケーブル駅までのアクセスが悪さが指摘され、地域団体が集まって「まやビューラインアクセス向上委員会」が発足、南北のアクセスバスを運行する社会実験が決まる。さて名前をどうしようかという話になって「まやバス」とか「灘バス」とかいろんな案が出たけど、どうもしっくりこない。「坂を登るからとりあえず坂バスでいいんじゃないすか?」という、安易な理由でコードネーム的に「坂バス(仮)」と呼ぶことにした。僕と

          とりあえず坂バス

          【『小鳥、来る』聖地巡礼04】とらやん

          「ろいえ」 声がして見るととらやんがいた。 とらやんはからだがねじれていた、ねじれたからだで商店街の名前を書いた紙をはりつけた、その日は何とか酒店と書いていた、棒につけた板を両手で抱えて歩いていた、サンドイッチマンと言うのだと父に聞いた、 (山下澄人『小鳥、来る』P66) とらやんは映画館やパチンコ屋の宣伝をするサンドイッチマンで、ねじれた体でびっこをひきながら水道筋を歩いていた。手にはカスタネットを持っていてときどきカチカチ鳴らす。ときどき止まって半笑いで道ゆく人を眺める

          【『小鳥、来る』聖地巡礼04】とらやん

          【『小鳥、来る』聖地巡礼03】おもちゃ屋

           「優しいおばちゃん」  と母は言っていたがうそだ、母はだまされていた、父や母がいるとおもちゃ屋のばばあは気持ち悪いぐらい笑いながら近づいて来たから母はだまされていた、ばばあはおれが一人でいると、おれでなくても、一人でなくても子どもだけだと、ちょっとおもちゃに触っただけで「触らんといて」とすごい不機嫌な顔で言ったりした、たけしなんか、 「叩かれた」  と言っていた、じじいもばばあも子どもを警戒していた、そうなる理由をおれは知っていた、 (山下澄人『小鳥、来る』P56) 『小

          【『小鳥、来る』聖地巡礼03】おもちゃ屋

          【『小鳥、来る』聖地巡礼02】電車道

           海までは坂だからどんどん速度は出た、信号で止まらないように道を渡るときは信号のないところを選んで父は道を渡った、上を電車が走るトンネルを抜けて、国道に出て、昔はここを「電車道」と呼んでいた、市電が走っていたからだ、だけど市電が走らなくなって、 「電車道」 て言わなくなって、 「国道」 と言うようになっていた、 (山下澄人『小鳥、来る』P32) 主人公の少年は、夏休みのある日、父親と釣りに行く。「はげ山の近くのエサ屋」に寄って海へ向かう。「電車道」は現在の国道2号で、昭和4

          【『小鳥、来る』聖地巡礼02】電車道

          【『小鳥、来る』聖地巡礼01】ぼくじょう

          2017年『しんせかい』で第156回芥川賞を受賞した山下澄人さんは灘区で育った。自分と同年代で同じ町の空気を吸っていた山下さんの作品には、もうそこにはない貴重な町の記憶が描かれている。今回のnaddist noteは『小鳥、来る』聖地巡礼と題して、そこにはない町と今の町、山下さんの記憶と僕の記憶を重ね合わせてみようという野暮な試みである。(山下さんごめんなさい)  おれたちはぼくじょうに牛を見に行こうと川沿いを歩いていた、牧場は町中にあった、誰もぼくじょうとは、呼んでなかっ

          【『小鳥、来る』聖地巡礼01】ぼくじょう

          人が来ようが来まいが知ったこっちゃない

          7月1日(水)曇り。昨日で各団体の総会が終わり、今年度がやっとスタート、夏のイベントが動き出す。と言ってもコロナ禍中で制約は多い。でもこれをどうすり抜けるか考えるのは結構楽しい。いや、去年より確実に楽しい。中止にするのは簡単だけど、知恵を絞って切り抜けたほうが新しい世界が広がるはず、と思うとワクワクする。毎年開催している山の日イベント「海、山へ行く」はコロナ禍で海水浴場がオープンできない「須磨」をモチーフにした。須磨の皆さん、ごめんなさい。原寸大(というのか)の架空の駅「須摩

          人が来ようが来まいが知ったこっちゃない

          それはただ運がよかったと言うに過ぎない

          6月5日(金)晴れ。昭和20年6月5日の朝。灘区はB29による大規模な焼夷弾攻撃で焦土と化した。JR摩耶駅の西に線路の下をくぐり抜けるトンネルがある。当時は赤いレンガ造そのままだったので地元の古い人は赤トンネルと呼んでいた(今はペンキで塗られている)。長いトンネルの中央に照明が一つだけしかなく、昼でも暗くて通る人は壁をつたいながら歩いたので、トンネルの壁には帯状に手垢がついていたらしい。このトンネルが戦時中は防空壕になった。6月5日もこのトンネルにたくさんの人が逃げ込んだが、

          それはただ運がよかったと言うに過ぎない