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木庭 有生子&撫子 Koba Yuiko&Nadeshiko
2017年11月28日 00:31
2011年に、サッカー王国としてのスペインを初めて取材した。たしか2月頃。春まだ浅い時期だった。当時ドラマを書いていたわたしは、docomoとWOWOWの共同プロジェクト(スペインサッカーを紹介するミニドラマを携帯のスマートフォンで提供するというもの)で脚本を担当し、シナハン&ロケハンの旅へ。スタッフと一緒にマドリード、バルセロナ、そしてセビージャを回った。1話5分ほどで、全12話。当時
2017年11月26日 20:51
いつも絶好調というわけにはいかない。気にすることでもない些細な、第三者が聞いたら「そんなの大丈夫だよ!」と太鼓判を押すようなことでも、本人にとっては気になってしかたがないときもある。そして、そうした「もやもや」が生じるのは、往々にして「単純に疲れている」ときだとわたしは思っている。人は生命体なので、体力が消耗すると思考力も低下し、普段なら気にしないことも気になっていくものだ。昨日は土曜
2017年11月10日 23:57
今日、ブラジル対日本の親善試合で、乾貴士選手が背番号10をつけた。代表のエースナンバーである。ハリル監督の采配で後半からの出場だったが、やはり彼は魅せてくれた。後半42分。カゼミーロからファウルをもらった乾にフリーキックが与えられ、杉本がヘディングを決めた(けれどオフサイドだった)場面。結局ノーゴールになってしまったが、なんとも美しいフリーキックだった。彼こそが今のチームで10番を背負
2017年11月14日 23:19
もっとも好きな日本の作家は誰?と訊かれたら、わたしは迷わず、「川上弘美さん」と答える。彼女の文体の美しいやわらかさと、言葉の選び方がとても好きだ。たとえば愚痴るを「ぐちる」とひらがなで書いたり、酒の匂いを漂わせて深夜に帰宅するという表現を「微醺をおびて夜更けに帰る」と書くところに、なんだかもう、きゅん、としてしまう。うまくいえないけれど。わたしもこんなふうに書けたらいいのに、と、いつも羨
2017年11月13日 23:56
夜、自宅への帰り道。ふと足を伸ばして、近くの鰻屋の前まで行ってみたら、青いビニールシートがかかっていた。取り壊しが始まったらしい。店を閉めてもう2年ほど経っただろうか。初老の夫婦が、細々と営んでいる店だった。うなぎに目がない夫とふたり、結婚して今の街へ引っ越してから10年以上、少なくとも月に一度は通っていた。うな重は、特上、松、竹、梅の4種類。オヤジさんが国産のうなぎにこだわっていた
2017年11月6日 23:57
わたしはお酒が飲めない。飲めなくともお酒の席は好きで、居酒屋さんも大好きなので、わたし自身はまったく気にしないのだけれど、「飲めないのかあ」と残念がられてしまうことも多い。とくにお酒をよく飲み、気を遣う女性に言われる。そして多くの場合、そうした女性からは、夜の食事に誘われることがなくなってしまう。お酒が飲めないなら誘えない、と、直接言われるときもあるが、こちらから声をかけてもやんわりと断られ
2017年11月2日 15:27
11月1日。水曜日の夜は、日比谷の東京国際フォーラムへ。渡辺真知子の40周年記念コンサートに出かけた。『迷い道』でデビューしたのは、ちょうど40年前の1977年11月1日のことだという。そうか、あれからもう40年なのかと深く感慨に耽りながら、真知子ちゃんの歌声に耳を傾けた。真知子ちゃん。わたしは子供の頃から彼女のことをそう呼んでいる。初めて買ったレコードは、『かもめが翔んだ日』(78
2017年11月1日 21:50
今朝、大きな段ボール箱が届いた。名古屋のSちゃんからだ。さっそく開けると、かわいいまな板やふきんなどのキッチングッズと、“いつもの”ラーメンが入っていた。Sちゃんは中学の同級生で、同じクラスになったのは3年のときである。友達になったきっかけはすっかり忘れてしまった。ふつうの公立中学だったので、生徒は地域の3つの小学校から来ていたのだが、出身小学校は違っていた。五十音順の名前が近いとか、部活