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道をそれる勇気

夕暮れ時。富士山に出会った。
自宅から歩いて数分の場所で、こんなに綺麗に顔を覗かせていたなんて。この街に10年以上住んでいるけれど、初めて見る景色だった。

じつは今日は、一度も行ったことのない近所のクリニックへ。最近、寒さが増すごとにひどくなる肩こりの相談をするために足を運んだのだが、住宅街にひっそりとあるそこは、普段よく通る大通りから少し脇道に外れた場所にあった。

診察を終えると日が暮れていて、ああ夕焼けだきれいだなあと、坂道の先を眺めたら、そこに思いがけず富士山がいたのである。

いつもの道ばかり歩いていては、決して出会えないものがある。
理屈ではわかっていたつもりだったし、今日は必然的に道をそれなければ辿り着けない場所だったが、帰りにとてもその意味を考えた。

脇道に「それる」とか、道を「はずれる」とかいうと、どこかマイナスなイメージが漂うけれども、ちっともマイナスなんかじゃない。違う道を選んで、プラスになることだってあるはず。たとえ時間はかかったとしても。

道をそれる「勇気」を持とう、持てるような「余裕」を持とう。

心の余裕があればこそ、普段と違うことにチャレンジできるから。
そしてチャレンジした先にはきっと「プラスになるなにか」があるはずだから。

いつもと同じでは「ゼロ」のままだ。

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