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Hvad koster det ?(いくらですか?)

2018年センター試験の地理Bで、物議を醸している「ムーミン問題」。

そもそもなぜ「東京在住の高校生ヨシエさん」は、「北欧三カ国」にしか行かなかったのか?
デンマークをこよなく愛するわたしは、何よりそこがとても気になった。
北欧は基本的に「四カ国」(フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク)を指す。デンマークだけ外すのは納得がいかない。

設問の冒頭には「コペンハーゲンを経由」して、三カ国を旅行したとある。
経由しただけで立ち寄らなかったなんて!


デンマーク語だって、ゲルマン語族である。
ノルウェー語やスウェーデン語と共通する言語のグループで、ほんとうにとても良く似ている。この三カ国の人たちはそれぞれの母語で話しても会話が成立するらしい。方言とは違う感覚のようだけれど。

ちなみに、「いくらですか?」をデンマーク語では、Hvad koster det?(ヴァ コスタ ディ)という。スペルはノルウェー語とほとんど同じ(Hvaにほとんど発音されないdがついただけ)。

日本のアニメーションについても言及するなら、アンデルセンの『雪の女王』(NHKでも最近放送された)や『アンデルセン物語』(71年虫プロダクション制作で放送はフジテレビ)だってある。
作品の「舞台」が「デンマーク」かどうかはわからない。
北欧神話は国境を越えるのだ。

とにもかくにも。
ムーミン問題より、デンマーク問題のほうが甚だ疑問でならない、わたしである。

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