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木曜会レポート20180315

本日、以下のとおり勉強会をおこないました。

20:00〜22:00 実技練習
22:00〜23:00 類経輪読

前回の内容では、六節蔵象論および脈要精微論から関格の脈に関連した部分を抜粋して述べられていました。今回は、その復習から始まり、先人の各論について学びました。

まず関格の病とは、陰気と陽気が混ざらずに解離してしまっている脈の状態を指します。
そして、陰陽の気が分断され浮いてきた気の量が、何倍に相当するかという部分に焦点を当てます。人迎気口脈診ではそれを比較し、診察に生かします。

しかし、この関格の脈について、大家といわれる面々(秦越人、張仲景、王叔和、李東垣、朱丹渓など)の解釈には誤りがあるといいます。また、その影響により彼らに倣って勉強する後世の人々に間違って伝わっていると考えられています。
たとえば、丹渓は両寸が盛んであれば上に寒し、熱は下にあるといいますが、陽気が昇っているならば寒熱は逆に考えるのが順当です。あるいは仲景の考え方に至っては、関格の病という固有の病気を作り上げてしまっていると警告しています。

これらは、軒岐(黄帝と岐伯)の本来の意味をはき違えており、原理から外れていると述べています。また、ここまでのように意見を述べている張介賓も、いま自身が述べている意見が同じように後世では否定されているかもしれないと結んでいます。

このように、古典には様々な解釈をしやすいように、あえて分かりにくい部分が往々にして存在します。これは解釈に遊びを持たせることで、後人が自由な発想で理論構築ができるようにするためだと考えられます。
古代の先達でさえこのように伝え方を間違えたり、受手が解釈を誤ることがあるのですから、現代の我々も十分に注意して伝えていく必要があります。
その為には、自身の考えをまとめるため多角的に学び、その内容を明確にします。
そして、もし間違っていることがあったとしても、それを学び得た人々の中から正してくれる存在が出てくるはずです。
私も、来年度から経絡治療学会徳島部会での講義を担当する身として、しっかりと勉学に勤しみたいと思います。


以上、木曜会レポートを終わります。


https://youtu.be/JlW4IXqYMrQ


毎週木曜日は以下の勉強会を行っています。

20:00〜22:00実技練習
22:00〜23:00類経輪読

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