見出し画像

木曜会レポート20171116

本日、以下のとおり勉強会をおこないました。

20:00〜22:00 実技練習
22:00〜23:00 類経輪読

今回は、六経それぞれ(太陽経、陽明経、少陽経、太陰経、少陰経、厥陰経)が病にかかったときの病症と、その治療法について学びました。

太陽経に病が生じたときは、厥逆、喘気します。これは、上下の陰陽の交流ができなくなり、気が上に昇ったままの状態になることを指します。
症状としては、胸苦しくなり動悸がしたり、あるいは咳が出たりします。
また、上にのぼせている分、下は冷えてしまい足が冷たくなっていることも考えられます。

今年は、夏が過ぎてから一気に寒くなり、秋を迎えずに冬が来ました。
患者さんの中にも、冬支度が整わないまま寒い季節を迎えてしまい、足を冷やしている方が多くいらっしゃいます。
そうすると、前述のとおり上にのぼせて下が冷える、いわゆる上実下虚のような状態をあらわし、足は冷え上半身は気が滞って肩こりや頭痛、場合によっては熱がこもって発熱するようなことが起ることが考えられます。

今回の輪読内容の治療法としては、陽分を瀉して、陰分を優位にすることで陰陽のバランスを取るように書かれていました。
これは言い換えれば、陰気の虚を補うことで陰分を優位にし、下に引き降ろす力を養うことでバランスを取るとも解釈できます。

では、この考えで治療するとすればどのようにするのか。
膀胱経と腎経は表裏関係で密接に関係しているので、

①復溜(腎経)を補うことで下に引き降ろす力をつける。

②腹臥位で膀胱経に置鍼することで、上部に滞った気を下へ流動させる。

そうすることで、足も温もり、逆上せた感じも少なくなるはずです。
また、患者さんに伝える養生法としては、

①足元や腰を冷やさない格好を勧める。

②腰~仙骨上部にかけてカイロを貼る。

この二点が挙げられます。

古典では、冬の間は陽気をため込む時期なので、あまり外出して風に当らない、冷たい空気に触れない方が良いと書かれています。ですが、現代において仕事や家の都合でそのような訳にはいかないのが実情です。

古典の内容は日々学ぶ中で、非常に役立つものばかりです。
しかし、これらを現代のライフスタイルに合わせて解釈することで、さらに良いものが患者さんに提供出来ると、私は思います。

以上、木曜会レポートを終わります。

https://note.mu/projectk/n/na86f628838ef


毎週木曜日は以下の勉強会を行っています。
20:00〜22:00実技練習
22:00〜23:15類経輪読

USTREAMにて輪読会Live配信しております。

USTREAM http://www.ustream.tv/channel/chovix

にしずか Labo http://www.nzlabo.com

資料・講義情報をご希望の方はメーリングリストにご登録ください。
http://keiraku-toku.wix.com/home#!blank/j38if

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?