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マーキュリー 2馬力(2st)メンテナンス手記

こんにちは、NGFC編集長です。

今回は、マーキュリー船外機のメンテナンス手記を綴っていきます。

この船外機、副部長が2023年明けにどこからともなく仕入れてきました。
コイツを私が引き継ぎます。


状態が未知ですので
副部長の指示?のもと、ド素人メンテナンスを行っていきます。

以下!目次でございやす!



*スペック


モデル名:MERCURY 2.0
型式:3AR
年式:H18年(2006年)
最大出力:2馬力 / 1.47kw
冷却方式:水冷式
気筒数 :1
総排気量:74.6cc
フューエルタンク: 1.4L(タンク内蔵)
トランサム高:435mm Sシャフト
ギアオイル容量:180ml
乾燥重量:13kg

写真を見ても分かる通り
平成18年式で海水使用にも関わらず
外観はかなり綺麗な状態


*船外機内部の確認


全体図
キャブレター周辺
イグナイター
燃料タンク

中身もかなり綺麗な状態!
これはマジで当たりの個体です!

・キャブレター ➡ 良好!簡単なゴミ掃除のみ!
・イグナイター ➡ 良好!錆なし!
・プラグ ➡ 電極は問題ないが若干錆びているので要交換!
・燃料タンク ➡ 良好!亀裂や汚れなし!
・シフトレバー ➡ 若干硬いがグリスアップで問題なし!
・スターター系 ➡ 違和感や問題なし!後々スターターロープは替えておきたいかも?
・ペラ,シャーピン ➡ アルミペラが付属、シャーピン良好だが念の為、交換

総合的に問題なし!新車なのかこれは!

見るとこたくさんある気がしますが
ド素人メンテにつき御容赦願います。

前オーナーさんは整備系の仕事?をされているみたいで
その辺は抜かりなくやられていた模様

船外機は機械もとい金属の天敵である海水と常に戦わせる為
釣行後のケアや日々のメンテナンスがこうやって後々響いてくるんだなと
素人ながら感服いたしました。これが16年前の船外機なんて信じられない。

メンテナンスフリーの機械なんて無いんですよ。

これからも大事に育てていきましょ!

ただ、唯一の問題点として
燃料コックがOPENのまま吹き飛んでいたので
取り急ぎヤフオクで新品を買って取付しました。

交換しないとガス欠になるまで燃料が無限供給されるので

新品の燃料コック

*メンテナンス


・グリップ交換

まずはハンドルグリップの交換
マーキュリー2st定番のスロットル化加工がされています。

【交換前】

【交換後】

グリップはハンドル外径φ22.2用を選定

元の状態はたぶんミニモト用の貫通グリップが装着されてた模様
ミニモト用はグリップ長が短く、グリップエンドが10mm程はみ出てます。

ミニモト用はミニモト用と謳われて販売されている事が多いので
それ以外のφ22.2用だったらだいたいジャストサイズです。たぶん。

ライ〇ランドで¥1,500くらいで売ってた非貫通式を装着


・スロットルバルブ交換

マーキュリー2stでスロットル化加工がされていたら
間違いなく見ておいたほうがいいのがスロットルバルブ。

マーキュリー2st(3AR)は言わずもがなトーハツのOEM機です。

エンジンのベースが3.5馬力であり
キャブレターの調整でデチューンをし、2馬力として販売されています。

画像で見た方が早いと思います。

動画の切り抜きですので画質ガビガビです。すみません。

3.5馬力用はバルブの全長が20mmでスロットルを全開にすると
バルブが全開になるようになってます。

対して2馬力用はバルブの全長が30mmでスロットルを全開にしても
バルブが約半分しか開かない様になります。

このスロットル開度の差で出力を制御している訳です。

中にはキャブレター自体をいじる人もいるとかいないとかですが
この船外機、スロットルバルブ以外は純正のままでした。

よかったー!

前オーナーさんは船舶免許をお持ちですので特に問題はありませんが
我々NGFCは誰一人持っておらず、このままでは海に出られない為
バルブ純正戻しで再び2馬力へ!これで安心!

広大な海では誰がどこで見ているか分からないですからね。


・ギアオイル交換

中古船外機はと言わず
バイクでも何でも中古で手に入れたら必ずオイル系は見ておいた方がいいです。

ギアオイル抜いていきます。

ギアオイル、画像でもわかるくらいドロドロ

船外機のメンテ現場で頻発しているらしいオイルの白濁(乳化)はなかったです!
もし白濁してたらギアケース全バラシコースでしたので。。。

オイルシール類もとりあえずは問題なさそうです。

ただ、入ってたオイル、純正オイルじゃない気がします。
妙に粘度が高い気が。。。

注入するギアオイルはこちら!

トーハツ純正ギアオイルです!
マーキュリー2馬力はトーハツのOEMなので相性ヨシ!

全抜きして純正ギアオイルを注入注入。

ドレンガスケットも交換しました。というか交換必須。
1枚75円程度ですのでこういうとこでケチらないの大事。
ギアケースは海水に常に浸けている部分ですので。特に。

これを機にワタクシ、ガスケットを大量買いしました。
業者なのか?ってくらいに

向こう10年くらいはガスケットに困りませんw


・インペラ交換

トーハツorマーキュリー船外機メンテ最大の鬼門と言っても過言ではない

いわゆるラスボス、インペラボルトの取外し。
ネオエクスデス。


ポンプケース外します

なんと!すんなり外れました!

今回のメンテにあたり、各サイトやブログを調査しまくり
インペラボルトが塩噛みによる固着とボルトねじ切りの可能性大と前情報を得ており

副部長とワタクシはラチェットを持ちながらビビり散らかしておりましたが、そんなことはありませんでした。

さすがは極上品。前オーナーさんのメンテナンスが行き届いていたのをひしひしと感じます。素晴らしいの一言。

そんなこんなで外したインペラがこちら

外したインペラ

状態は悪くないですが、とりあえず交換します。

交換するインペラがこちら

密林産中華製インペラ

アマゾンで2個セット¥1,360という激安品。しかも送料無料のバグw
(ちなみに純正品1個と同じ価格ですw)

ただ中国製、中国発送の商品です。

amazonのページに飛んでいただければわかると思いますが
かなり怪しいですよねw日本語クダグダだしw

いわゆるチャイナポストだから国際郵便にも関わらず送料無料という訳です。詳しい仕組みは要検索。

商品レビューも一切無しのかなりリスキーな商品でしたw

こういう商品を注文するの結構好きなんですよね!
未開への挑戦って感じで!

私が乗っているバイク(TW200)もamazon注文の中華製 未開の部品が多数インストールされております!

慣れているとはいえやはり一抹の不安と戦いながら
チャイナポストのトラッキングをする日々。

やれ港に到着した、税関に入った、税関を突破しただと

リアルタイムでこの荷物の動向を追ってましたw
あ、ちゃんと仕事はしてますよ。私、デスクワークなもんで。

そんなこんなで注文から3週間で届いた品がこちらという訳です。

こんな事書くのもあれですけど

めちゃくちゃ精度が良いです!

もしかしたらアタリハズレがあるかもですが
少なくとも今回のは大当たりでした。

バリも無く、純正品とほとんど遜色ないです。
こりゃすげぇ!

ペラを時計回りにゆっくり回しながらインペラをポンプケースに収納して

某神サイト推奨のインペラボルトに塩噛み対策のグリスアップをし、交換完了です!



*試運転


以上で一通りのメンテナンスが終了しましたので
バケツに水を張って待望の試運転です!

※エンジン起動時は必ずギアケースを水に浸けた状態で行います。空のまま起動するとインペラが一瞬で焼けてしまい、ポンプケース内が大変な事になります。


冷間時:3~4回で始動
温間時:1回で始動
検水:良好
吹け上がり:良好
シフトレバー:硬めな気がする為、グリスアップ
ペラの回転:良好

オーラス!メンテナンス良好!

この作業の様子は下記youtubeへUPしました!


次は実践デビュー編です!

それでは!


↓YouTube


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