ナガオカケンメイ

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ナガオカケンメイ

D&DEPARTMENTディレクター d design travel発行人 デザイン活動家。長く続くことに関心があります。「d47MUSEUM」(渋谷ヒカリエ8階)館長。「つづくをつくる(日経BP社)」「ナガオカケンメイの眼(平凡社)」など。「情熱大陸」など出演多数。

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  • ナガオカケンメイの考え

    あの「ナガオカケンメイの考え」の続編です。基本的に怒っています。笑なんなんだょ!!って思って書いています。

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本屋さんを目指して. 5 「本と商い ある日、を訪ねて」

本屋を目指す本屋のようなものをしています。 長々書きませんのでちょっとだけお付き合いを。 僕が今、一番住みたい場所「沖縄県うるま市勝連浜」になんと本屋があります。先日の天久さんのご好意で参加させて頂いた古書のセリにも参加されていて、そこでふたこと、みこと話をさせてもらえた「本と商い ある日、」の高橋和也さんを今回訪ねてみました。 その前に僕は愛知県阿久比町という自分のふるさとで、「本屋を目指す本屋のようなもの」をしていることは以前に書きましたが、そこで気になっていたのが「

    • d news 「土地の物語を(使いながら)残す」

      今から書く話は、沖縄でとある戸建物件を紹介して頂き、その素敵な佇まいに大きく心とそれまでの計画を揺さぶられて湧いたあるアイディアのお話です。 公開前物件のため、写真は全てイメージで今回の物件写真は使っていません。(本当は使いたいけど・・・・笑) その家は意外にも町中に取り残されたように緑に囲まれてありました。周囲はお墓。そして豪邸。緑の先ははるか遠くに海。その丘の下の間には住宅が密集して幹線道路が走っています。でも、窓から見える風景は緑と海。そんな素晴らしい場所です。

      • d news agui物語.19 「ちょっとしたこと」

        ふるさと阿久比町の風景に関心が湧いて「あぐいの美塾」なるものを2023年の10月、11月で行い、それがきっかけで町内の方から取り壊す予定の小屋を頂くこととなり、クラウドファンドで集めた応援金を使いわずか3畳ほどの大きさですが、町の人に使ってもらうレンタルギャラリーにしました。名前は「ちょっとしたこと」 名付け親は映画監督の河瀬直美さん。ついでに手書きのロゴマークも頂きました。 監督とあることを話していて、「ちょっとしたことって素敵ね」となったのがきっかけですが、同時にギャラ

        • 本屋さんを目指して. 6 「新春古書展へ」

          本屋を目指す本屋のようなものをしています。 長々書きませんのでちょっとだけお付き合いを。 全沖縄古書籍商組合主催の即売展に行ってきました。 今年で7回目となり、場所はジュンク堂書店那覇店の一階 沖縄県内13の古書店から約1万冊を展開。歴史から料理まで、沖縄の文化の 幅の広さ奥行きの深さを本で体感できます。 これを配信した頃には終わっているのですが、毎年2月頃に開催しているようです。沖縄好きで本好きな人にはたまらない企画。そして、最近の僕にとっては とても学びになる企画です

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          本屋さんを目指して. 4 「はじめの一歩」

          本屋を目指す本屋のようなものをしています。 人生には何かを「はじめる」時が必ずあります。僕が今の店をはじめる当時住んでいた東京都豊島区で週末なんとなく国道沿いでおこなわれていた闇市のような蚤の市。僕はそこに通い、アンティーク価値には程遠い、レトロというには中途半端なものをたくさん買っていました。それは「将来は店をやりたい」という具体的な夢に向かっているわけではなく、なんだか無性に気になるもの。それを眺めていてはなんだか次に進めない。何が「次」なのかはわからない。けれど、なん

          本屋さんを目指して. 4 「はじめの一歩」

          本屋さんを目指して. 3 「初セリ」

          本屋を目指す本屋のようなものをしています。 d沖縄店長の島袋さんに頼んで沖縄で元気な古書店主に「古書仕入れ」の方法を探ってもらっていました。沖縄は人のつながりがとても強い。そして、ビジネスというよりは、「人間」として繋がりたいかで、それができているように感じて、とはいえ僕は宜野湾市にアパートを借り、10年沖縄に通っていてもやはり「よそ者」。その自覚はとても大切で、土地探しも「購入」ではなく「借りる」という考え方にも出会い、ますます沖縄に残る「日本の本質」が好きになっています

          本屋さんを目指して. 3 「初セリ」

          本屋さんを目指して. 2 「草取り」

          本屋を目指す本屋のようなものをしています。 D&DEPARTMENTの中には「d&books」というプロジェクトがなんども立ち上がり、なんども自然消滅していきました。「店の中に本のコーナーがあったら・・・」「自分たちのテーマ"ロングライフデザイン"の本を集めた本屋が店内にあったら・・・」と、なんどもチャレンジしては消えて行きました。消えた理由は2つ。一つは「売上が全然たたない」こと。そして「苦労が多い」という二つ。 「売り場に本屋があったらいい」という幻想に対して、現実は

          本屋さんを目指して. 2 「草取り」

          本屋さんを目指して. 1 「本気でやる」

          僕には「趣味」がない。その意味は「ある一つのことを深掘りしていくこと」への興味がない。湧かない。趣味がある人の時代になっている今、自分にそれがないことを、なんだか妙に楽しく感じている。その世界に入って行ってみようと、それが「性格」とかと関連していることはわかる。そもそも僕は、いろんなことに興味は持つが、そこから深掘りすることをする「性格」ではない。そんな人間が「趣味」を持てるのか、それがこれから書いていくくだらないレポートなのだ。 僕は今、故郷に小さな店を作った。「d ne

          本屋さんを目指して. 1 「本気でやる」

          白黒はっきりさせない方がいいこともあるのでは?

          30代、40代の人たちが活躍中の今。僕ら50代60代は時代への整理整頓を。70代80代は人生の整理整頓を、そんなところだと思います。 こんなざっくりとした無神経なことを書くと、つべこべと言う人がいますが、時代は若い人のモノですから、それを伸ばしていくようにサポートしたりしなくては大人の存在意義はありません。 と、書きながら正直、そんな若い人たちの活躍の様子には少し物足りなさを感じています。それが何なのかはわかりませんが、僕らの世代(私は1965年生まれ58歳)に普通にあった

          白黒はっきりさせない方がいいこともあるのでは?

          やんばるアートフェスティバルのビジュアルの作り方

          総合ディレクターの仲程長治さんからご指名を頂き、今回のビジュアルをチームで担当させて頂きました。今回はその裏話をしたいと思います。 デザインをどこまでするか、というデザインの話です。 まず、結論から書きますが、僕が思うデザイン(ビジュアルデザイン)とは、 「5:5」、モノが5、デザインが5というのが「いい状態(デザイン)」だと思っています。デザインが6でも、4でもダメです。 例えば、美味しくて決して清潔とは言えないよくある居酒屋のメニューが、デザインで整い過ぎていると、残

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          やんばるアートフェスティバルのビジュアルの作り方

          ウェルビーイング

          最近、「ウェルビーイング」というキーワードを掲げている人とよく会います。そのテーマで講演を頼まれることも。 頼んでくる人たちの"僕に講演してもらいたい"という理由の多くは 「ナガオカさんたちのやっていることはまさにそうだから」ということでした。 そんなこと、考えたこともなかったので、慌ててその言葉を検索して、ヒットした本を読んだりしてみていますが、どうもピンと来ません。 「ウェルビーイング」ということについては理屈はよくわかりますが、そんな本には、肝心のことが何一つ書いてな

          ウェルビーイング

          小屋

          noteに何を書いていいかわからなくなりまして、ずっと書いていなかったのですが、これは定期的に起こることですが、その度に、このナガオカのnoteの価値があるとしたならば「ナガオカケンメイの些細なこと」だと思っていて、そうか、と、最近もまた、思いました。なので、できるだけ毎日、(多分、無理)、些細なことを書いていこうと思います。(毎回思いますが、こうした宣言みたいなことを書かなきゃいいのに、と、自身でも思います) ということで、今回は阿久比に移築している小屋の話を少し。 自

          お金のインパクト

          「あぐいの美塾」では著名なゲストを阿久比町にお呼びすることから「謝礼」をどれくらいにするか考えた時期がありました。 僕も年間に多くはありませんが地方などに講演依頼で呼んで頂くことがあり、その体験からも今回の美塾の「謝礼金額」を決めました。 言葉や金額に表せない感謝の気持ち。お金じゃないことでそれを表し、しかし、それだけでは現実的ではないのでお金(謝礼)をお支払いする。来てもらう、一泊してもらうとなると、その人の時間を拘束というか、こちらに預けて頂く訳で、通常その方がやって

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          d news aguiスタッフ募集に応募してくださった皆さんへ

          変なタイトルですね。笑  実は僕のふるさと、愛知県知多郡阿久比町に「d news agui」という場所を作りました。8月31日締め切りで副店長とパートスタッフを募集しました。 とてもたくさんの方から応募を頂き、今の気持ちを書いてみたくなりました。 これから書くことを読んでほしい人は、実際に応募した人です。これもなんか変ですが、これから一次面接に向けて連絡をする人に読んでもらいたいのです。 11名の方を選ばせて頂きました。選考に落ちてしまった方も、ぜひ、今から書くことを読ん

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          あえて新聞折込へ

          ナガオカケンメイのメール「2023/8/15 562」より 10年続けてきたメールマガジンの書籍化を節目に、来年よりここnoteに 移動してみようということを検討しています。 ナガオカケンメイのメール(ナガメル)を購読の皆さん、以下ほぼ同じ記事です。 よろしくお願いします。 店の発信・d newsのnewsとvoicy d newsの話ですが、毎月新聞折込でぺらいちですが、新聞を発行しています。店の情報は基本的にSNS(インスタグラム)で配信していますが、それをやってい

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          有名人を町にゲストで呼んでも「有名人」としか反応しなければそもそも意味がない。

          わが町にはバーがない。イカした花屋も、イカしたパン屋も。 ないわけではない。イカした店がないのです。 イカしたというところは、そのひとの微細なセンスもそうだけれど、その土地の人のセンスも大きく関わってくる。もともとセンスの土壌が出来上がっている場所での「センス勝負の店」は、ある種、わかりやすい。 今いる阿久比町のように「センスのベース」が定まっていない土地だと、例えば、ある有名デザイナーをゲストに呼んでワークショップをしても、「有名人」というところにしか反応しない場合があり

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