見出し画像

人生の変わりめの。


はじめに。

言葉というのは不思議で
誰かを励ますのと同じ言葉が、誰かを傷つける言葉であることがあります。

がんばれ、という言葉もその一つ。

頑張れ、と言われるのは好きですか?

私は好きです。もっと頑張れる、もっとやれる、と思えるから。
でも友人は違いました。
頑張れ、と言われるのが苦痛だと言っていました。
こんなに頑張ってるのに、それを知らないでしょうと言ってやりたくなる、と。

そんなわけでよりセンシティブな内容をこちらに記すことにしました。

Novelizeには関係がないように思いましたが
私がここまで活動をしてきた中で、本当にたくさんの出会いがあり
不思議と、お客様や関わってくださった皆様、作家仲間など
少し深く関わらせていただく機会があったように思います。

結婚式のアクセサリーを作ったり、お子様の出産をお祝いしたり、成長を見たり感じたり
成人式のお着物を一緒に選んだり、就職活動のアドバイスをしたり
結婚のお祝いをしたり、嬉しさや哀しさを共有したり。

そんな皆様にきちんと報告すると共に
悩んでいる方、今後のことを考えている方の励ましになれたら
そして、どうしてもかけてしまうかもしれないご迷惑の説明になればと、正直に今の気持ちや状況などをお伝えいたします。

(先に述べたように、この内容で傷つく方もいるかもしれません。その場合はそっとページを閉じていただけたらと思います)
(また、ご自身と照らし合わせて何か聞きたいことなどあればお気軽にご連絡ください)

体調不良の理由・今後のこと

長くなりましたが、私、妊娠いたしました。

まだ安定期目前といった頃で無事出産できるかは分かりませんが
心を尽くして頑張ろうと思います。

長らく体調不良とお伝えしていたのはつわりでした。
夏バテかな??と思っていたのですが大好きなお肉が食べられなくなり、病院に行ったところ妊娠しておりました。

そして日に日に食べられなくなり、立ち上がれなくなり、目眩や吐気、眠気、胃を鷲掴みにされているような気持ち悪さ、下痢、脱水症状などもういわゆる「つわり」の様々な症状で1ヶ月で5キロ減り
現在は少しずつ増えてきているところです。

つわりって本当に辛いですね。

身体が作り替えられていく初めての感覚。
今のところ、人生で一番辛い期間でした。
私は大体のことは笑って過ごせる能天気な人間です。
でも、夜中に何度もトイレで失神し、人生で初めて「もうやだ…」と口に出して泣きました。

”世界って、人生って、自分が知っていることの数百倍もの知らないことがあるんだって。”
当たり前のような言葉ですが、現在、毎日新しいことを目の当たりにしています。

出産予定は現在、2月半ばです。
来年一年はイベント出店にはお休みをいただく予定です。
出来れば年内に福袋の受注をして1月頭にお届けして…って考えております!
福袋は毎年皆さまへの愛をお返しするところ!な気持ちなので、体調や様子を見ながら是非来年もやりたいです…!

それ以降、1月〜4月頃までは通販もお休みにする予定です。

作りたいものもまだまだ沢山ありますし、じっとしていられない性格なので
通販は早めに再開したい!と願っています。
ただ、初めての出産ですので思うようにいかないこともあるかな、とも思うので
様子を見ながら随時、お知らせさせていただけたら嬉しいです。

キャラメルさんの委託は継続する予定です。
こちらはお店に送っておけば、通販も対応していただけるので、私にも皆様にも負担が少ないかなと思っています。
こちらも随時報告させてください。
(どうしても我慢できず新作が出来たらキャラメルさんに送るかもしれません!
いつもお世話になっております!)

お休みすると忘れられてしまいそうで
とっても、とっても、とっっっっても寂しいですが
Novelizeというブランドを長く続けていく、そのちょっと間の、人生の変わり目のひとつとして
皆様に立ち会っていただけたらとても嬉しいです。

そして、この経験がまた新しい何かをもたらすんじゃないかと信じて。

私のこと

ここから先は、更に掘り下げた深いお話です。

作品とは関係ありませんが、今回の妊娠について、私の体験を少し記したいと思います。

私は高校生の時、それはそれは重い生理痛で、嘔吐しながらトイレを這って歩き、丸一日は寝込んでいました。
高校を卒業して18歳。
学校近くの婦人科に行ったところ、子宮内膜症と診断され、その時に
「あなたは妊娠は難しいわね〜」
と言われました。

正しい知識がある人なら分かると思いますが、これは誤りです。
正確に言えば子宮内膜症の30%ほどの患者さんが不妊になる可能性がある、という統計が出ているだけです。

でもそんなことはわからないし、詳しく調べようとも思いませんでした。

18歳。

妊娠・出産なんてあまりに現実味がなさすぎて、ただその時は「そっかぁ」と思っただけ。
その後じわじわと何年もかけて「私は子供が出来ないんだ」という言葉が呪いのように刻まれていきました。
ただ、生理痛を抑えるために支給された低用量ピルを飲むのが日課。
子供が出来ないなら生理なんてなければ良いのにな。と毎月思っていました。

そして、ピルを飲んでいることでまだ理解の少ない周りから蔑まれたり
「ピルを飲んでいるビッチ」(パワーワードですよね、ちょっと言われた時は笑いました)と友人の結婚式に一人呼ばれなかったり。

また、18歳と若い時の話だったので、子供ができないことで子供がいる家庭が羨ましいとかそういう気持ちはなかったです。
ただ一応、結婚を考えるたび、相手に「子供が出来ないらしいけど良いか」と毎回確認していました。
幸い「全然気にしないよー」という相手ばかり。
両親だけが、孫が産まれても良いように準備してるからとだけ言ってくるけども。
それにちょっと笑って「そうだね」と返して、それだけ。

勉強をして、仕事をして、恋をして、遊んで、笑って、泣いて、怒って、また笑って。
目まぐるしい毎日の中、こうやって生涯を終えるんだろうと。

様々な要因が重なって、名古屋に引越しました。

当然引っ越すとかかりつけの病院が変わります。
ピルの処方をしてもらうため、近所の婦人科に向かいました。
その病院の初診では細かい検査があり
後日、女性の医院長先生とカウンセリングを行ってからの処方になるそうです。
東京でも幾つか病院は変わりましたが(最初に行った病院は廃院したので)そんなことは初めてでした。

超音波検査、血液検査、子宮頸がん検査を経て
翌週、医院長先生は開口一番こう言いました。

「あなた、妊娠についてどう思ってる?」

そんなことを聞かれると思っていなかったので、思わず口ごもってしまいました。
「子宮内膜症で、妊娠は難しいと言われていて…」
「そんなこと言われたの!?」
その時先生は心底怒っていて、私の検査結果を机に並べてこう言いました。

「確かに子宮内膜は少し厚いかもしれないけど、内膜症ではないわよ。
妊娠出来ないなんてことは絶対にない!」

「しかも、ピルをずっと飲んでいたから卵子も子宮内膜も守られてるし、多分ピルをやめてから数ヶ月以内に妊娠すると思うわ」

「あなた、年齢も年齢だし、今回は半年分ピルを処方するけど、この半年間でまた貰いにくるのかどうか、よく考えてみて」

私が、子供を授かる。
考えてもいなかったので驚いたし、先生には何も言えませんでした。
「考えます」
それだけ答えて、半年分のピルを握りしめて帰りました。

ぼんやりした気持ちの中、付き合ったばかりだった彼にその話を伝え
(彼は喜んでくれました)
ピルは一応、半年分のシートを消化し
そして、貰いにいくのを辞めました。

その3ヶ月後、私のお腹の中に、本当に新しい生命が宿りました。

驚くほどあっけなく。

誤診だったこと、諦めていたこと、引っ越したこと、近所の病院がその医院だったこと、先生が結構強めに発言するタイプだったこと。
そしてそれがまだ今の年齢だったこと。
たまたまそのタイミングで彼と出会っていたこと。

全てがなかったら、今でも私には子供がいなかったかもしれません。

少し、強い話をします。
妊娠がわかってすぐ、友人の勧めでマタニティアカウントを作って、週の近い方をフォローしました。

最初、25人いた方の中で、今日までに流産になりアカウントが消えた方が10人以上います。
つわりが辛すぎて不妊治療の末の妊娠だったのに、おろしてしまった方も数人いました。(1ヶ月未満で10キロ以上痩せたそうです。)
正しく一昨日、私と近い出産日の方が検診で、子供の心臓が止まっているのが分かった方が2人居ました。

でも、居なくなった方以上に新しいアカウントにフォローされ、25人だったのが40人になり60人になり…

生命がいなくなっても人は増えていき、目まぐるしく変わる生命の流れ中で、たった一つの生命を育てると言うことは、本当に難しく、奇跡の連続なのだと体感しています。

私もどうなるか分かりません。
お知らせをしておいて、居なくなってしまうこともきっとあるのだろうと。
でも、ただ日々、その時々を精一杯頑張ろうと思います。

そして同じように。
何万とあるハンドメイドアクセサリーのブランドの中
濁流に呑まれてなくならないよう、大切に育ててきたNovelizeというブランドも同じように守っていきたいと思っています。
見つけて、出会って、お花を楽しんでくださる皆さまとの出会いが、本当に奇跡なんだな、と。

小さな、小さな、本当に小さなブランドですが
出会っていただけた皆様に、たくさんの奇跡の集まりに改めて心から感謝しています。

本当に、本当に有難うございます。

おわりに

こんなにちょっと深い話を書いてしまい
嫌だと思われる方もいるかな、と思ったのですが
作家も、作品も、世界も目まぐるしく変わっていくものです。

その中でまたひとつ、新しく挑戦できる機会を得られたと思って強く、これからも頑張ります!

直接お会いできる機会が少なくなるのはとてもとても(とてもとてもとてもとてもとても!!)寂しいですが
年内最後まで皆様にお会いできるのを、心から楽しみにしております。

そしてもしかしたら、何かご迷惑をおかけしてしまうこともあるかもしれません。
なるべくそうならないよう、誠心誠意努めたいと思います!
でも、もしそうなってしまったなら、少しだけご理解いただけたら、本当に、本当に助かります。
(もちろんその都度ご連絡します。絶対に放置は致しません!)

決意も新たに。
今後ともどうぞ、Novelizeのお花を楽しんでいただけますように。

ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?