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[都議会第2回定例会]一般質問を傍聴しました。


6月12日、都議会本会議、一般質問が行われました。
共産党からは、池川友一都議が
○子どもの権利について
○聞こえのバリアフリーについて
質問しました。


◆子どもの権利について

池川都議は、
今年は子どもの権利条約が採択されて30年、日本が批准して25年目の節目の年であり、子どもの最善の利益に立って都政運営が行われるかが問われているとし、
特に、子どもたちが一日の生活を過ごす学校で、子どもの権利や子どもの意見が尊重されることが重要であると述べました。

しかし、都立高校では子どもの権利の侵害がある、という訴えが池川都議のもとにも届いていると言います。
その具体例として、次のようなものを挙げました。

ある都立高校の生徒は、3年生に進級したときに、2年生までは何も言われかった生まれつきの髪の色について、教師から突然、「黒く染めてこい」「学校に入れさせないし、授業も受けさせない」と言われました。あまりにも理不尽だと保護者とともに抗議し、学校は謝罪しましたが、重大な人権侵害です。

また、校則の変更や制服の導入を一方的に行い、生徒が意見を言ってもそれに耳を傾けないという事例も、いくつも寄せられているといい、
具体的には、以下の二つの事例を挙げました。

 ある都立高校では、生徒の過半数が再考を求めたにも関わらず、校長が一方的に髪を染めることを禁止すると生徒心得を変更しました。生徒会と校長とのやりとりで「生徒の意見を聞かなくていいのか」という質問に対し、校長は「必要ない」と、回答しています。
 別の都立高校では、制服の導入と髪染めの禁止を内容とする校則の変更が一方的に通告され、生徒総会で「校則改定を取り消すことを求める」「生徒の学校生活に関わる重要な決定をする場合、在校生及び保護者に明確な説明なしに、決定、公表、実施をしないことを求める」という決議が上がったにも関わらず、生徒の意見に一切耳を傾けることなく、校則が変えられました。

そして、
「都内でも、校則や学校のルールについて、本当に必要性があるのか見直した結果、校則をなくしたり、変更した学校もあります。生徒の意見を聞き、子どもの視点から絶えず見直すことが必要だと思いますがいかがですか」と質問。

それらについて、教育長から答弁がありました。

○校則に関わる生徒の指導について
教員が生徒一人一人の人権を尊重したうえで、生徒に寄り添いながら、生徒の納得がえられるようきめ細かく指導し、生徒の学ぶ機会を確保していくことが大切と考えている。
○校則を変更する際の生徒の意見の扱い
校則は生徒の状況等に応じて、必要かつ合理的な範囲で順守すべき、学習上および生活上の規律として定めている。校則の変更にあたっては、学校は生徒等の意見を聞くなど、様々な状況を踏まえることや、生徒等に校則への理解を促す指導をすることが大切。

この答弁を、私は本当にうれしく思いました。
私も高校時代、校則のことで学校側に意見を聞いてもらえず、悔しい思いをしたことがあります。でも、今回の答弁で“校則の変更にあたっては、学校は生徒等の意見を聞く”という言葉が出た。本当に前進だと思います。
また、“生徒の納得がえられるように”という答弁も、良かったと思います。
校則というのは、学校(教員)が生徒に押し付けるものではないのだ、ということがはっきりしたのではないかと思います。


◆聞こえのバリアフリーについて

池川都議は、聞こえのバリアフリーについて、
次のように質問。

 難聴になると、家庭の中でも社会的にも孤立しやすく、会話の機会が減り、ひきこもりになりがちです。
 2017年の国際アルツハイマー病会議で、ランセット国際委員会が「認知症の約35%は予防可能な9つの要因により起こると考えられる。そのなかでは難聴が最大のリスク因子である」と発表しました。厚生労働省の新オレンジプランでも、難聴は危険因子の一つとされています。
 日本共産党都議団は、「難聴と補聴器に関するアンケート」に取り組み、504人から回答を得ました。
 「聞き返すことが多くなった」「広いところでの話し合いに参加したくない」「サークルの中で皆の話が聞こえない」「聴こえず適当に相槌を打っていることがある」など、切実な声が寄せられています。
 65歳以上の2人に1人が難聴で生活の質の低下につながるという実態や難聴が認知症のリスク要因であるという指摘がある中、こうした多くの高齢者の声を踏まえて、知事の高齢社会における聞こえのバリアフリーの重要性についての認識をうかがいます。

それに対する知事の答弁は以下の通り。

65歳以上の高齢者のおよそ半数に難聴があると推計されるなど、多くの高齢者にとって難聴は身近な問題。こうした方々が必要な情報を容易に入手できる環境の整備を進めていくことは重要。今後とも、高齢者の聞こえの支援を推進していく。

難聴を、高齢者にとって“身近な問題”であるとした答弁は、とても良かったのではないかと思います。
今後、難聴が一部の特別な人の問題ではなく、多くの高齢者が抱える問題なのだ、という認識で都には取り組んでいってほしいな、と思います。

聞こえのバリアフリーについては、私はまだまだ勉強不足で、分からないことも多いので、関連報道などにもきちんと目を通し、理解を深めていきたい、と思っています。


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池川都議の質問は都議団ホームページ、知事と教育長の答弁は動画を参考にしました。

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