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乱立は日本以上?マレーシアの決済アプリ事情2018-19

はじめに

 私は海外旅行に行くとたいてい、その地の便利アプリを試してみます。
 理由は効率性の追求のため。
 日本では、無駄な会議、冗長な業務フロー……と、仕事をするのに非効率的なシステムばかりがまかり通っています。
 その一方で、増える仕事、減らされるように言われる労働時間……。そんな中で「働き方改革」なんて掛け声だけでは実現不可能で、解決できる可能性があるとしたら、そう、テクノロジーを使うしかないと思うのです。
 ただ日本では、UberやAirbnbの例を見るように、海外の便利なサービスが、日本向けに「カスタマイズ」(海外のものよりも不便になることも)されてしまったり、もしくは法規制のためにそもそも使えなかったり、ということがしばしばあります。
 なので、海外に行った際にしばしば、「これ、便利だから、日本にも導入したい!」と感じることがあります。例えば、この下の写真の右側に写っているmTaskuというのは、2018年8月に訪れたエストニアの決済サービス。今や日本ではメルペイで同じようなことができますが、QRコードでもタッチでも決済できる仕組みがあるんだ、と感銘を受けたものでした。

 もちろん、法規制の問題などで、日本ではそもそも導入不可能なものもありますが、「海外で普及しているこのアプリは、こういう考え方をベースにしているから、このアプリ自体は導入できなくても、この考え方は日本で参考にしても良いのではないか」というものもあります。
 そうしたものの考え方を吸収するために、比較的積極的に、海外アプリをダウンロードしています。もちろん、「そんなに海外のアプリとか入れて、危なくないの?」と言われることもありますが、その地での普及の状況を見ながら、自分なりに慎重に。

 さて、マレーシアです。
 私は将来的には、日本やマレーシアをベースにした多拠点居住を模索しています(この下の投稿で簡単に説明しています)。

 そのため、今は1年に1度のペースでマレーシアに行き、現地に住むための準備を進めているところです。
 直近では18年11月、19年7月とマレーシアに行き、実際に様々なアプリを使ってみました。
 その中で感じたことを、決済アプリを中心にこちらに記すことで、マレーシア旅行を考えている方々に参考にしていただいたり、キャッシュレスや業務効率化についての思索を深めていただいたり、ということを期待しています。
 なお、19年5月に移住の可能性を見極めるために訪れたバリ島でも決済アプリなどを試してきたので、そちらについては下の投稿でレポートしています。

 一人でも多くの皆さんの参考になりましたら幸いです。

1.Razer Pay

 まずは、この投稿のトップ写真を再掲します。これは2019年7月に訪れたマレーシア・ペナン島のセブンイレブンの入り口に貼ってあった掲示です。

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