見出し画像

市長就任から119週。弟子屈町訪問録。

みなさまこんばんは。日置市長の永山です。

就任から119週が経過しました。

北海道の弟子屈町と日置市(旧東市来町)は、昭和58年に姉妹都市盟約を締結しました。今年はその40周年にあたり、日置市でも記念式典を用意していますが、それに先立ち、先月末(8月21日~23日)私も日置市訪問団の皆さんと一緒に弟子屈町を訪れました。

今週は、弟子屈町のご紹介と、日置市とのつながり、今回の訪問の記録などをご紹介します。


1.北海道弟子屈町について

弟子屈町は、北海道の東部に位置し、町の面積の3分の2が阿寒摩周国立公園に含まれる自然豊かなまちです。北には知床国立公園、南には釧路湿原国立公園が近接。3つの空港が利用可能で、JRも通っていることから、首都圏にもアクセスしやすいのが特徴です。

弟子屈ナビより

人口は令和4年10月現在で6,714人。主要産業としては観光関連産業と酪農が盛んで、一般社団法人 摩周湖観光協会が運営する観光情報サイト「弟子屈ナビ」では、下記のように紹介されています。

深い森と美しい水に囲まれた、北海道弟子屈町。面積の65%が阿寒摩周国立公園に位置する自然豊かなエリアです。
ここには世界有数の透明度を誇る摩周湖や、100年以上の歴史を持つ温泉街、日本一大きなカルデラ湖の屈斜路湖、今なお噴気を上げる硫黄山など、森と湖と火山の織りなす、大自然が広がっています。
このまちで自然とともに暮らしてきた人々もまた、まちの魅力のひとつ。弟子屈町へ旅してみませんか。

弟子屈ナビより

2.日置市とのご縁

弟子屈町の観光の主要幹線が、弟子屈町と阿寒湖畔間を結ぶ40キロメートルの国道241号線です。この道路の建設を指揮したのが、当時釧路土木現業所長の鹿児島県日置市(旧東市来町)出身の永山在兼氏でした。3年にわたる難工事の末に昭和5年に開通させ、更には弟子屈町内の主要名勝地への周辺道路の工事にあたったとのことです。

昭和初期に建てられていた永山峠の標柱 / シーニックバイウェイ北海道 HPより

弟子屈町では、この工事を地域発展の偉業として顕彰しておられ、このことが縁で、永山在兼氏の出身地である東市来町との姉妹町盟約が昭和58年に結ばれました。
平成17年5月、東市来町は近隣3町と合併し日置市になり、平成17年10月に日置市において、平成18年8月には弟子屈町において姉妹都市盟約継承締結式を行い、盟約の継承をしました。

両市町間では様々な団体や個人などが積極的に交流を行い、姉妹都市としての絆を深めています。特に中学生の相互交流事業は平成2年から隔年で定期的に行われ、3泊4日程度の期間中、ホームステイしながらの授業への参加、体験実習や観光地めぐりなどを通して生徒たちの交流が続けられています。

私も平成10年に、当時の東市来中学校の生徒会長として、弟子屈中学校の生徒会長のお宅にホームステイをさせていただきました。(これが私の人生初の北海道訪問でした)

後列中央が当時の私です。約25年前。

3.25年ぶりの弟子屈町訪問

先月8月21日(月)から23日(水)まで、私を含む6名の訪問団で弟子屈町を訪れました。私にとっては、中学3年生当時から25年ぶりの訪問です。

弟子屈町役場で職員の皆様の大歓迎でお迎えいただいた後、徳永町長との意見交換を経て向かったのは、永山在兼氏の顕彰碑。「この地に光と未来を。この道を拓く」の文字に改めて感慨深く向き合う時間でした。

弟子屈町の皆様が綺麗に管理してくださっています。

その後は、弟子屈町が進めるプロジェクトの現場を見て回りました。

大きなプロジェクトとしては、国立公園を軸とした観光開発に関連するものが多く、弟子屈町の誇る川湯温泉街は、近年、星野リゾートの進出なども発表され(2026年開業の予定)、一気に北海道東部の中心的な観光拠点としての投資が集まっているようでした。

川湯温泉の状況を拝見したり、弟子屈町が現在開発中のワイン工場の建設予定地をご案内いただいたり、観光農園での農業体験プラグラムについて詳しくお聞きしたりと、街の動きを詳しくお聞きするとともに、ふるさと納税などの取り組みについても様々な情報交換をさせていただきました。

ワイン工場建設予定地にて
ふるさと納税事業者さんとの意見交換

4.弟子屈で動き始めた若手リーダーたち

今回の訪問に先立ち、弟子屈町の状況をいろいろと予習していたところ、「テシカガタウンラボ」という若手事業者グループの存在を知りました。

弟子屈町の中心市街地開発にあたり、地域の若手経営者がワークショップを重ねてビジョンを描くと同時に、施設経営の主体として新規にまちづくり会社を作ったということを知り、どうしてもテシカガタウンラボさんのお話をお聞きしたいと思いましたので、今回の訪問に合わせて意見交換の機会を設定していただきました。

お忙しい中、取締役の皆様にお集まりいただきました。

若手経営者がそれぞれに資金を出し合って設立した株式会社を、得意分野ごとに役割を分担しながら経営している様子には、新しい地域経営の可能性を感じることができました。

また、弟子屈町の情報発信を支えているYouTubeによる広報についても、地域おこし協力隊のお二人にお話をお聞きしました。

テレビ局で活躍していた元アナウンサー 川上椋輔さんが地域おこし協力隊として着任してからの3年間の間に、弟子屈町公式YouTubeチャンネルはすでに登録者数が4,600人を超えています。同じく地域おこし協力隊としてYouTube配信の現場を支えている高橋志学さんとのコンビはフットワークも軽く、素晴らしいものでした。

なお、日置市訪問団による弟子屈町訪問も、レポートしていただきましたので、よろしければご覧ください。

5.今後の展望

今回は、姉妹都市盟約40周年の記念訪問となりましたが、再来月11月3日には、弟子屈町訪問団の皆様を日置市にお迎えしての40周年記念式典を開催します。

弟子屈町の皆様との再会を楽しみにしていますし、今後も両市町の様々な面での連携・協力を推進してまいりたいと考えています。

私自身、25年前に東市来中学校の生徒として交流事業に参加し、遠く離れた北海道に友人ができると同時に、この日本という国の大きさを肌で感じたことが、自分自身の価値観形成に大きな影響を受けました。教育面での連携については、これからも確実に続けてまいります。

さらに、両市町の産業構造を生かした連携として、酪農の盛んな弟子屈町から観光と農業の連携を学んだり、肉用牛の生産が盛んな日置市から和牛生産のノウハウをご提供したりと、産業面での連携の可能性も感じます。

40年間のご縁に感謝するとともに、今後も更なる連携による両市町の発展に向けて取り組んでまいります。

ーーーーーーーーー

永山レポートは、2021年5月29日の日置市長就任後、永山が毎週の動きや感じたことを広く皆様にお知らせするものです。

毎週金曜日の夕方に更新しておりますので、よろしければ今後もお付き合いいただけますと幸いです。

永山由高

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?