『ジェスカイ・コントロール』パーフェクトガイド

こんにちは!「MTG通販Nageya」の斉田です。

先日行われたグランプリ静岡(スタンダード)にてTOP4に入賞することができました。今回はその際に使用した『ジェスカイ・コントロール』について、カード選択の説明や各デッキに対するサイドボーディングとゲームプランをお伝えしていきたいと思います。

・デッキ全体について

基本的には世に出回っている『ジェスカイ・コントロール』と大きな違いはありません。しかし『ゴルガリ・ミッドレンジ』などもそうですが、明らかに「強い」と認識されているデッキは細部の調整がとても重要です。

全てのカードが何の役割で、何故その枚数入っているのかを説明できるくらいでなければいけないと思っています。特にこのデッキの場合はサイド後を見越して「75枚に〇枚必要」というような考え方をよくしますので、そのあたりも含めて説明していきたいと思います。

【クリーチャー】

・《弾けるドレイク》:メイン3枚

小粒なクリーチャーを受け止め、フィニッシャーにもなり、《轟音のクラリオン》との組み合わせも優秀ですが4枚は入りません。

4枚入れるカードは序盤に複数引くことが許容されなければなりません。4ターン目に『ボロス・アグロ』が並べているクリーチャーに対して出しても《議事会の裁き》からオールアタックされ、『ゴルガリ・ミッドレンジ』には《貪欲なチュパカブラ》か《ビビアン・リード》されてしまうので、4ターン目の時点で手札に複数あり、取れる選択肢が《弾けるドレイク》しかないのは非常に危険。

除去やカウンターで綺麗に相手の展開を妨害できた場合は一転してベストアクションになることもありますが、それでも複数枚は必要ありません。

と聞くと多少遅いターンに出すのであれば2枚が適正に思えますが、それだと少し足りません。理由はサイド後《パルン、ニヴ=ミゼット》を抜くマッチアップがあり、その場合の勝ち手段は概ね《弾けるドレイク》だけになるため。2枚はそもそもたどり着くのに時間がかかり過ぎるパターンと、勝ち手段なので無理に守らないといけないパターンが発生しやすくなります。よって3枚がベスト。


・《パルン、ニヴ=ミゼット》:メイン2枚

圧倒的カードパワーを持つ堂々のフィニッシャー枠。しかし『ジェスカイ・コントロール』同系と『イゼット・フェニックス』に強い反面、『ボロス・アグロ』には間に合わないことも多く、『ゴルガリ・ミッドレンジ』にはだいたい1枚もカードを引かせてもらえずに死んでしまうので過信は禁物。

どちらにしても早いターンには引きたくないので2枚以下であることは確定。現状のメタゲームでは青いデッキも多いと予想し、中盤までに1枚引いておきたいので2枚未満には減らさず。良環境から様々なデッキが存在するスタンダードにおいて、雑多なデッキに対するカードパワーの高さも減らさなかった一つの要因。

サイドボードに追加の1枚を用意しているリストもありますが、確かに『ジェスカイ・コントロール』同系であれば確実に引き込めるように3枚目を用意するのは良いと思います。しかしその派生である『地図ミゼット』(《宝物の地図》の加速から《パルン、ニヴ=ミゼット》をキャストして《潜水》で守るデッキ)がメタゲームに存在する限りはあまり有効な手段ではありません。

『地図ミゼット』は『ジェスカイ・コントロール』に構造上有利で、同じ土俵で戦ってしまうと絶対に勝てません。相性を覆すためにはラブルマスターこと《軍勢の戦親分》が必要で、詳しくはその項目で説明しますが、速いゲームプランを組み込むことで3枚目の《パルン、ニヴ=ミゼット》は不要になります。

【プレインズウォーカー】

・《ドミナリアの英雄、テフェリー》:メイン3枚

現スタンダード最強のカードであることは間違いありませんが、主たる除去が《轟音のクラリオン》で、軽いインスタント除去の少ないこのデッキで生き残すためにはそれなりの準備が必要です。守れない《ドミナリアの英雄、テフェリー》はプラスから入ってもマイナスから入っても弱いので、その状況下で2枚手札に嵩張るのを防ぐため3枚。

少し準備をしてから1枚目、相手がリソースを使って対処してきてから、豊富なドロースペルで2枚目を探しに行くのがベスト。その頃にはマナも伸びてより守りやすくなっているはずです。

【除去】

・《轟音のクラリオン》:メイン4枚

『ボロス・アグロ』と『ゴルガリ・ミッドレンジ』相手に初手に欲しいので最大枚数の4枚。不要な相手=《薬術師の眼識》で捨てる余裕があるため、完全に腐る心配もありません。

赤要素のあるアグロ相手にはサイド後、全て捌ききっても油断せずに早めにこのカードを使って《苦悩火》の圏外まで逃げることが重要。その他にも2発使って《殺戮の暴君》を対処したり、《パルン、ニヴ=ミゼット》にライフリンクを付けてから《薬術師の眼識》などを撃てばドロー誘発ダメージでも回復できるのをお忘れなく。


・《封じ込め》:75枚に3枚 (メイン2:サイド1)

言わずもがなの《アダントの先兵》と《弧光のフェニックス》対策。

4枚にしない理由は、一般的な白単t赤の色配分である『ボロス・アグロ』に対しては《アダントの先兵》以外にクリティカルに当たるところが無いため。1マナ生物に撃つのはテンポ損ですし、《ベナリア史》《正義の模範、オレリア》《英雄的援軍》には無力です。先手であれば《中略》が間に合うこと、他を捌けば《弾けるドレイク》のタフネス4で止められることなども加味しています。


・《裁きの一撃》:75枚に2枚 (メイン1:サイド1)

『ジェスカイ・コントロール』の《パルン、ニヴ=ミゼット》とサイド後の《軍勢の戦親分》、『イゼット・フェニックス』の《ゴブリンの電術師》あたりを除去できると嬉しい。

しかし『ゴルガリ・ミッドレンジ』の損をしづらい探検クリーチャーや《殺戮の暴君》、他にも《アダントの先兵》や《弧光のフェニックス》に弱いので現状のメタゲームだと不要なことも多い。それでもメインに1枚入れるのは、前述した通りインスタントの除去が少なすぎるため。多少悪い交換だとしても、軽い除去を撃ちたいタイミングは一定数存在します。

メイン《封じ込め》3枚、サイド《裁きの一撃》2枚にしないのはコントロールでよくある「複数のカードを持っている方が、対応できるシチュエーションが増える」ことに起因しています。例えば《弾けるドレイク》で攻勢に出ているときに《破滅を囁くもの》(6/6デーモン)が出てきたら、手札が《封じ込め》2枚より《封じ込め》と《裁きの一撃》のほうが理想といった具合です。


・《浄化の輝き》:メイン1枚

全体除去枠。《残骸の漂着》も選択肢には入りますが、様々な点で《浄化の輝き》のほうが優れています。

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