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「この負け犬まっけいぬー!」すべてはこの日から始まった。

2023年8月5日。この日はひたすら暑かった記憶がある。
私はこの日とある"会社"と出会うことになる。それが劇団わに社である。

劇団わに社 とは?
2012年創業。
名古屋の会社をコンセプトにした劇団
くだらなくてバカバカしいがちょびっとズレた人間模様を描く。

劇団わに社 公式HPより

2023年2月から4月にかけて夢咲あかりさんの親友ということで何度かお会いしたすぎのなこさんは、アイドルグループ「なないろ∞ミルキーウェイ」を卒業後にそのまま劇団わに社に"入社"した。

すぎのなこさん(会社なのでスーツ着用)

いつか彼女の舞台は観に行きたいなとは思っていたが「最初は自社の舞台で観たい」という想いもあり、結果的に8月になってしまった。
※本営業と特別営業があると知ったのはその後。今回は名古屋クリエイトさんとの共同企画で特別営業に当たる。


1.野菜、キッチン、おとう

劇団わに社×名古屋クリエイト 特別営業 
野菜、キッチン、おとう

ある日、おとうが言った。「明日から田舎で暮らすから。」
かー。腹立つぅ。あーあトモくんとはもうお別れやん。
借金取りから逃げるように私は野菜ばっかりの生活になった。
セロリ、トマト、ナス、キュウリ。私何食べればいいの。
おとう、おかん泣いてんぞ。私も泣きたいのに。
おい、おかん泣いてんぞ。あぁ、もう腹立つわぁ、こん世界。

「野菜、キッチン、おとう」あらすじ

玉置浩二の田園が脳内で流れてきそうなあらすじである。

話を当日に戻す。
会場は伏見にあるG/PITという小劇場である。客席がL字型に配置されているスタイルだったことに驚いた。
入場するとスーツを着たなこさんを始め劇団わに社の正社員(=劇団員)派遣社員(=客演)の皆様が迎えてくださった。ちなみにお客様は"株主"らしい。なお、株券という概念があるのを知ったのはさらにその後である。

今回の舞台はいわゆるダブルキャスト。田チーム畑チームに分かれており、私が観に行ったのはなこさんがいらっしゃる畑チームのほうである。
結論から言うと「ダブルキャストは両方観たほうがいい」

入場すると社員・派遣社員の皆様が名刺を配り始めた。マジで会社やん。これはこの回に久しぶりに復活した「名刺配り」という劇団わに社では恒例の行事だそうだ。私もなこさん含め何名かの名刺を頂いた。その節はありがとうございました。

そのとき頂戴した名刺、割と本格的なやつ

ストーリーを詳しく見ていく。

借金取りから逃げるために父であるカンジ(源千晃さん)と共に田舎に引っ越したリンコ(田:どいあみさん/畑:石井優季さん)。
しかしカンジの料理の腕は壊滅的であり、お隣の玉木モミロウ(加藤大貴さん)、玉木ナツミ(岡田知華さん)夫妻に主にお世話になる。
一方、リンコが引っ越したことを知らなかったバキ童のトモヒロ(田:田中ノ桃太郎さん/畑:一鷹さん)と彼にツンツンしながらも好意を持つカツラコ(田:纐纈遥香さん/畑:すぎのなこさん)。この二人も借金取りである竜崎(藤崎純博さん)との出会いをきっかけに田舎に向かうことになる・・・。
待ち受ける田舎にはJA職員の台場守(良楽唄さん)、警官の浪本(野村祐貴さん)、謎の男蓮沼(藤瀨響平さん)など個性的な人物が集まっており・・・。
そしてリンコの母でカンジの旦那であるサナエ(船先菜南子さん)。彼女がリンコとしか会話をしない理由とは・・・?

筆者作あらすじ

なこさんは畑チームで古木カツラコを演じた。トモヒロに対してツンツンしながらも好意を持つ裏ヒロイン。カツラコはリンコやトモヒロに激を入れたりするシーンがあり、特にトモヒロに対して発した「この負け犬まっけいぬー!」三重弁でガチギレする演技は圧巻だった。田チームの纐纈さんは三重弁ではなかったらしいので、ここは三重県出身のなこさんの特長とも言える。
リンコ、トモヒロ、カツラコの3名はダブルキャストであった。私は「田チームも観るべきだった」と後々思っている。上記のような違いが間違いなくあるからだ。それがダブルキャストの醍醐味である。

2.終演後

終演後は一部の役者を対象に特典会があった。アイドル現場と一緒やんけ(特典会があるのは一部の劇団だけと先にちゃんと言っておく)
私は特典会でなこさんの元に行き、舞台の感想をこの日の伝えた。
なこさん「私怒ると三重弁出るんですがそれでもいいですか?って社長に言ってOKを貰えたから入社したし、こういう演技になった」
やはり三重弁は彼女の特長だった。

また、こんなやり取りもあった。
開演前になこさんから名刺を貰ったのだが、
私「夢咲あかりさん(あかりん)の代わりに来ましたー!」
(この日あかりんが所属する「ふぇありーているず!」フィリピンでライブ
なこさん「じゃあこれ渡しといて!」
とあかりんの分も含めて二人分の名刺を受け取る。

その後の特典会にて・・・
私「これ返すから(あかりんに)直接渡してあげて」
なこさん「駄目!これはあなたからあかりんに渡したほうがいいの!」
私「今日はあかりんのファンとしてじゃなくて、なこさんのファンとして来たので・・・」
なこさん「本当??うれしい!!じゃあこれから呼び捨てで呼んでもいい?
以降、なこさんからは呼び捨てで呼ばれるようになって今日に至る。まさに”最強の同級生”である。

そしてX(旧Twitter)に舞台観てきたと投稿したらとある方からリプライが飛んできた。

畑チームでリンコを演じられたどいあみさんからだった。
このとき「ダブルキャストは両方観たほうがいい」とあらためて思ったのであった・・・。(どいあみさんの演技をお見かけ見るのはもう少し先の話)

3.近々ある本営業のお話

先程、「本営業」と「特別営業」があるというお話をした。その「本営業」のほうは2024年3月15日~17日にかけて名古屋市東文化小劇場にて行われる予定である。

劇団わに社第11営業 ダイヤモンドリリー

フライヤー表面、この花がダイヤモンドリリーらしい
フライヤー裏面、公演の詳細が書いてある

こちらもダブルキャストであり、上記の「野菜、キッチン、おとう」の出演者では
夢組→なこさん(キッド役)、野村さん(パンダ役)、良楽唄さん(ツナヨシ役)
金組→どいあみさん(キッド役)、岡田さん(ぶんちん役)、藤崎さん(トッチャ役)、藤獺さん(ヤング役)
が出演される予定。

上述の通り、なこさんはキッドという少年の役にて出演する。ちなみに反対チームのキッドは先述のどいあみさん。なこさんもどいあみさんもこの役のために髪型をベリーショートに。これが役者魂である。

役作りのために髪を切ったすぎのなこさん(共演者の平手俊夫さん撮影)

前の本営業は2023年1月。このときは派遣社員での出演だった。今回は正社員として初めて迎える本営業。相当気合いが入っていることは髪型以外からも私にはひしひしと伝わっている。

チケットは以下より購入できます。事前精算となりますが、お早目の予約を推奨しております。リピーター割というのもあるので個人的には夢組・金組の両方を観ることを推奨します。私のように後悔しないためにも「ダブルキャストは両方観たほうがいい」です。
※ご予約にはYahoo! IDもしくはクレジットカードが必要になります。

今回は会場が大きいこともあり(普通にG/PITの3倍以上はある)日曜の11時回を除けばお席にはかなり余裕があります。というか日曜の11時回もまだまだお席には余裕がございます。※2024年3月3日現在
チケットを購入する際の応援する役者の欄に誰を書くか迷っていらっしゃる方は是非とも「すぎのなこ」とお書きください。「いや俺はお目当ての役者いるし・・・」って方はその役者さんの名前をお書きください。
この記事を見て予約を取られる方がいらっしゃいましたら、お手数ですが筆者までご一報いただけると幸いです。

こんな感じで書いていただけると役者が本当の意味で助かります

4.最後に

こうしてわにの虜となった私。しかし今回の公演で正社員はなこさん、野村さんの2名のみであった。これは特別営業という部分が大きかったのかもしれない。
2023年秋、さらに深いわにの沼にハマっていくことになるのであった。
続く