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全12話アニメ脚本をエブリスタのコンテストに投稿する 製作日誌編10/21−30

製作日誌の10月21日から30日分、及び連続もの製作講座を掲載しています。

掲載内容:
10/21の製作日誌 ……簡易シナリオ7話
10/22の製作日誌 ……簡易シナリオ8話
10/23の製作日誌 ……簡易シナリオ9話
10/24の製作日誌 ……簡易シナリオ10話
10/25の製作日誌 ……※他作品製作につき休止
10/26の製作日誌 ……簡易シナリオ11話
10/27の製作日誌 ……※他作品製作につき休止
10/28の製作日誌 ……※他作品製作につき休止
10/29の製作日誌 ……簡易シナリオ12話
10/30の製作日誌 ……簡易シナリオのレヴュー
製作講座 「俯瞰と連続性」
企画についての反省

随分と日が開いてしまいましたが、製作日誌編です。
最後の反省にて色々と書きますが、現在簡易シナリオを終えて一旦設定やフロー等の調整に突入しております。それが落ち着けば、一度資料編をざっと更新しようと思いますが、少し立て込んでいるので、製作日誌編が更新されるまでは何も書き換えられないと思って下さい。

10/21の製作日誌

本日の作業内容は以下です。

1.簡易シナリオ7話

中盤を過ぎると、色々とラストに向けて方向性などの変更をしたくなり始めることが増えてきます。使われなかった伏線や、使う予定のなかった物、人の登場、あるいは別のネタを思いついてしまった為に、枠組みを大きく変更せざるをえなくなる等。

それでも一旦は最後まで(中抜けでも良いです)、書き上げてしまいましょう。アイデアはメモに書いておき、また途中で導入しても大丈夫そうなものは、前半との都合がつかない場合でも書いてしまいます。

大事なことは、今書いているものは単なる壮大な構成メモでしかない、ということを自覚しておくことです。小説として出版する、あるいはアニメーションの脚本になる場合、ひとまずの目標は完成品としての原稿作成です。それまでには吐いて捨てるくらいメモやボツ原稿が出ます。そういったある意味出来損ないの山の上に、磨かれた完成品ができると思って下さい。

まあ、沢山ボツを出さなくても書けてしまう人もいますけれどね。

10/22の製作日誌

本日の作業内容は以下です。

1.簡易シナリオ8話

10/23の製作日誌

本日の作業内容は以下です。

1.簡易シナリオ9話

10/24の製作日誌

本日の作業内容は以下です。

1.簡易シナリオ10話

10話から12話が本作での大きな盛り上がり部分となります。特に「楽園」という施設に入り、再び施設内での生活に戻る。1話と2話の内容をなぞりつつも、七名の変化を描き、それに加えて物語の大きな枠組みの真相の暴露へと繋がっていきます。

ここまで書いてくると、うまくいっていないな、と感じる部分が多々見つかります。また、作品の本当のテーマや描きたいものというのも見えてくる頃でしょう。

実はこれが原稿を書く前に見つかった方が良いのです。

自分の場合は原稿を書き始めてから判明することもあり、その時は調整しつつも描きたいものを何とか入れ込もうと苦心する羽目になります。そして大抵全部書き終えてから、大きく直したりといったことになります。

予定通りの執筆というのは最初から無理だと分かっているのですが、もう少しなんとかなるように、新しいやり方を模索しております。

10/25の製作日誌

この日は別作品製作の為、時間が取れずに作業は休止しました。

10/26の製作日誌

本日の作業内容は以下です。

1.簡易シナリオ11話

10/27の製作日誌

この日は別作品製作の為、時間が取れずに作業は休止しました。

10/28の製作日誌

この日は別作品製作の為、時間が取れずに作業は休止しました。

ここまでの3日の休止は、エブリスタに急遽投稿した別作品「白き手は闇に染まる」というホラー短編小説の執筆の為、というのが主な理由でした。通常であればもっと前段階から準備を進めて、執筆量の調整等も行えたのですが、この作品についてはアイデア等が固まったのが数日前だった為に、このような割り込みによる強引な作業時間の当て込みを行いました。

人によっては幾つかの作品を並行して製作することもあるかと思いますが、急な予定が入っても対処できるように、ある程度は「余裕を持った」スケジューリングをしておくことが重要ですね。

今回はそれが出来ていなかった、ということでした。

10/29の製作日誌

本日の作業内容は以下です。

1.簡易シナリオ12話

これで何とか全12話まで書き終わりました。ただ今度はこれを元に小説版を作る必要が出てきます(前回の製作方針変更を参照のこと)。

またここまで書いて、色々と調整した方がいいことも判明してくるので、小説用の簡易シナリオ、およびレイアウトを作る前に、一度物語のフローや設定を見直して、あるいは追加修正しておきます。

10/30の製作日誌

本日の作業内容は以下です。

1.簡易シナリオのレヴュー

全12話のレヴューを経て、色々と調整予定のものを列挙しました。製作日誌にも資料編にも、それぞれのレヴューについては掲載しておりませんが、良い点、悪い点、あるいは内容に対しての疑問や提案、補足などを列挙しています。それを元にして次のステップに進む、というのが自分の今のスタイルなので、書いて、レヴューし、次のステップへ、という螺旋を描きながら、徐々に物語の細部を作り上げていくイメージをもってもらえれば、何となく自分がやっていることが理解できるかなと思います。

連続もの製作講座 「俯瞰と連続性」

連続ものに限りませんが、長い作品を書いていると、ずっと地続きの時間空間上にいられる訳ではありません。特に最近の展開の多いものだと、時間や場所がころころと変わります。そういう時に意識しておくべきなのが「物語の連続性」です。

通常、物語は断片の寄せ集めになっています。

例えば「犬が歩いている」場面の次に「泣いている赤ん坊がいる」場面を見せたとします。それは別々の場面ですが、物語を見慣れた人にとっては「これから犬がその泣いている赤ん坊の前を通りかかるんだろうな」という予測を勝手にしてしまいます。

これは本来は全く関係ない二つのものを勝手に繋げて考えてしまうということですね。人間の脳の仕組みによって発生するのですが、簡単に本能のようなものだと思って下さい。

この勝手に繋げて考えてしまう、というのが作る側からすると便利でもあり、厄介でもあるのです。

例えば「左を向いて怒鳴っている髭面の男性」が出てから、次に「左を向いて怒鳴り返している女性」が出た場合、これは男性と女性が互いに怒鳴り合っているのですが、映像的には二人に怒鳴られている別の第三者がいるのかな? と勘違いしてしまい易いです。左を向いているということは、その左側に誰かがいるべきなのですね。だから映像作法的には「右を向いて怒鳴り返す女性」が必要となる
(余談ですが、大昔にはこういった映像作法の基礎も共有されていなかったので、同じ方向を向いて怒鳴り合う図、みたいなものは見られました)。

これは映像についての例ですが、実は物語のエピソードについても同じことが言えます。

例えば某のび太君がジャイアンとスネ夫にいじめられて、青狸に泣きつきます。そこで狸はテケテテッテレーみたいに便利な未来の道具を出してくれます。ここで最初にどういうことで虐められたか、というのと、どんな道具を出したのか、ということには何かしら関連性が必要となります。これが物語の連続性です。

ここで虐められた内容と全く関係ない道具を出してしまったとしましょう。その場合、物語は連続性を欠いたものとなってしまいます。酷い場合は「つまらないな」とチャンネルを変えられてしまいます。

物語の連続性とは「興味の連続性」とも言い換えることができますが、時間や場所が変わってしまったとしても、そこに何らかの連続性を求めようとしてしまいます。

そこで、この連続性を意識した物語の構築が大事になってくるのですが、長いものを書いていると、場面によってはこの連続性を欠いたり、連続性が薄くなってしまったりします。特に場面描写に集中し、視野が狭くなってしまった時に起こりがちです。

なので長いものを書く時には、途中途中で一旦物語を離れて、大きな視点、全体から見た俯瞰の視点を使って、連続性を欠いていないか、といったことを考える必要があります。

しかし、全く関係ない場面がどうしても必要になることは結構あります。そういう場合は、偽の連続性を見せる小道具を使います。小説だと共通している言葉や小道具、色などのイメージを、前の場面と後の場面で共有、あるいは似ているものを持ってくると、この連続性が保たれます。

企画についての反省

割と細かい計画もなく始めた企画でしたので、長い作品を書く際に発生する「空白の更新期間」についてどう対処するかということに対し、あまりに無策でした。製作講座で何とかなるかなと思っていたのですが、他の作品製作も並行してやっているので、製作日誌編も大したことが書けないでいますし、そもそも執筆段階に入るともうそこで特に報告することもなくなってしまいます。

今後は資料編の大幅な改定をするくらいで、あとは実際に脚本を書いたり、小説を書いたりとなる予定です。レイアウトについては簡易シナリオに書き込むものなので、資料編には掲載されない予定です。

企画としてはやや失敗の部類になってしまいましたが、最後までお付き合い下さい。

それでは。

凪司工房


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