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2020年2月7日(金)高円寺『これが洗脳の手口だ』レポ

これが、私の、初推し現場であった。

この日のためにムダにダイエットを頑張り服を買い脱毛をしスキンケアをしそれらのためにバイトを入れムダにダイエットを頑張りダイエットを頑張りダイエットを頑張り結果体調を崩しよりによって前日に風邪をひくも、
その日のうちに病院に行き薬を飲みまくりビタミンをとりまくり汗をかきまくり根性で一日で治し、
何とか無事私は会場に辿り着いた。

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余談だが、喉風邪には個人的にぺラックT錠が非常にオススメである。
私は喉が弱いので愛用している。
私がこの日イベントにいけたのも、コレのおかげである。

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会場の高円寺は、いい感じにサブカルな雰囲気で、非常に私好みの街であった。

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友人Tと2人、早めに現地に着き、会場を確認後
近くのカフェで時間を調整する。

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いい。
早くも私好みの世界観で非常にいい。

10分前くらいに会場に行く。
会場は、予想以上に狭かった。
私が中に入った時、既に推しは席に着いていた。
舞台のような段差があるわけでもない、狭い会場の前方に、簡易な長テーブルとパイプ椅子が設置されており、そこに他の出演者とともに座っていた。
ドアを開けて入った途端、予想以上に推しとの距離が近く、立ちくらみをおこした私は、さっそく友人Tに介護されつつ、なんとか席に着いた。

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トークの内容自体は普通に面白かった。
事前に、推しのこういうイベントの動画は見まくっていたので、概ねイメージ通りだった。
今までネットの動画で見ていたまんまの光景が、目の前で繰り広げられているのはなんだか不思議な気がした。

SNSとかYouTubeとかにハマりすぎてる人も自己愛だよねぇ、みたいな方向に話題は流れた。
「若い女の子とか、動きがある動画ならまだ分かるけどさぁ、いい歳したオジサンが延々一人で喋ってる動画とかあるじゃん?w」
瞬時にひかりの輪の動画が頭をよぎったのは私だけではないだろう。推し本人も、マトモに流れ弾をくらったような表情をしている。可愛い。
「あ、あの、それは、私のことを仰ってるので、しょうか?」
……可愛い。

話題はダメンズへとうつってゆく。
「まずその『ダメンズ』って言葉の定義を、お聞きしても、いや話の流れでなんとなくは把握したのですが」
尋ねる推しへと、司会のお姉さんが説明してくれる。
会場内を微妙な空気が包んでゆく。推し本人も微妙な表情になってゆく。
「……あの、それはつまり、私がダメンズということでしょうか……?」
笑いに包まれる会場。
可愛い……!!!
この人、今こんな、自虐とか入れていくんだ!??
もっと、生真面目でストイックでプライドめちゃくちゃ高いイメージあったというか……自虐とか入れていくんだ……めちゃくちゃ可愛いかったです……。

配られたアンケート用紙に、出演者さんへと質問をする欄があり、出演者さんが答えてくれるコーナーがあった。
『私は上祐さんが好きです。どうしたら好きになってもらえますか』
悪ノリ半分。悪ノリのフリしたガチ半分。匿名なのをいいことにかなり押しまくった質問をしてしまった。
押しすぎたので無かったことにされたらされたで仕方ないなと思っていたのだが、司会の方はちゃんと読み上げてくれた。
「ほんとモテますねーww」
などとからかわれるのをさり気なーく交わす雰囲気がめちゃくちゃモテ慣れてる感。くっ……カッコイイ……。モテ慣れてる男だ……知ってたけど……カッコイイ……。
推しの答えは、せっかくなので、ここで公表せず、大切に私の胸にしまっておく。まぁ、あの時会場にいた人は、皆聞いてるわけだけども(笑)
なんだかとても、ちゃんと答えてくれた。
応えてくれた、と思った。
私みたいな女に寄って来られるのなんて、昔から慣れてるであろう。
そういうの、もっと低俗だって馬鹿にして、軽く受け流してるのかと思ってた。きっと、もっとずっと高いところ見てる人だから、私の気持ちなんて真っ当に取り合ってもらえるものじゃないと思ってた。なのに、すごく、すごく真正面から、ちゃんと同等の人間扱いして、真摯にきちんと返してくれた。そんな気がした。
___好きだ。
どうしよう、好きだ……。

大満足にイベントは終わった。
のんびりはけながら、会場内でまったり交流できる時間。
Twitterのオウマーアカウントで交流させていただいてるフォロワーさんに、ご挨拶させていただいたりもした。
推しもお客さんと談笑したりしていた。私も、ちょっと勇気を出せば話しかけられるのだろう。しかし今回はそうしないつもりだった。
1週間後にもまた会える予定があったし、初回は推しを至近距離で眺められるイベントだけでメンタルがいっぱいいっぱいだったので『今回は慣らしでこの辺までにしとこう』と思っていたのだ。
前日に体調をくずし、予定していた美容院にいけなかったこと、肌のコンディションが悪いことなどもその気持ちを後押ししていた。
フォロワーさんがアッサリとスマホで推しとのツーショットを撮ってもらってるのを「いいなー……」と遠くからぼんやり眺めていた。私も頼めば撮ってもらえるのだろうが、私にとっては推しの隣に並ぶなんていうのは、人生の一大事なのである。もう少し時を待ちたい。

談笑する推しの姿を目に焼き付け、名残惜しくダラダラしている私の視界に、あるものが飛び込んできた。

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さっきまで、推しが座っていたテーブル、推しが飲み残した水が入ったコップ。
もうすぐ片付けられ、廃棄されるだけであろう『それ』。
しかし、私にとってはお宝である。
心臓が激しく脈打ち、バクバクと頭の中でうるさいくらいに響いていた。
それなのに、妙に冷静な自分もいた。そっと周囲を伺う。テーブル周りに注目してる人は、今、誰も、いない。
ーーー人がやらかすのは、こういう時、である。
まぁ、さすがに何をしたか明記するのはやめておく。
本当に大変申し訳ありませんでした。
反省はしている後悔はしていない。私は幸せだ。

名残惜しいが、終電も気になる時間であるし、そろそろお暇することにした。
推しは、入り口付近に立っていた。
会釈をして、横を通り過ぎ、ドアを開ける。
ほんの一瞬だが、本当に至近距離だった。
外に出る。冬の夜の空気は冷たい。なのに、身体が火照って寒いとは感じない。
夜空に星が、街にイルミネーションが光っていた。私は子供の頃などには、わりと日常的に幻覚などが見えるタイプだったが、それも歳をとるにつれて少しずつ減っていき、最近はあまりなくなっていた。
星のイルミネーションの光が、妙に不思議なくらい激しくギラギラ見えるなぁと思って眺めていると、その光が雨のように、私に向かって降り注いできた。一瞬、自分の周りがキラキラチカチカに包まれて、現実の街並みや雑踏がよく見えないくらいだった。
こんなにハッキリ見えたのは、近年久しぶりだった。
「これも神秘体験かなぁ?笑」なんて、思ったりした。
心臓は、いつまでも、いつまでも鳴り止まなかった。

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