人生で大切な事の何割かは漫画が教えてくれるけど、本当に大切な事は誰も教えてくれない。

似たようなタイトルで全部とかだいたいとかつく話が多いがさすがにそれは言い過ぎだと私は思っている。
もちろん先人を小馬鹿にするつもりは無い。
あくまで私の場合の話である。

なのでこれから1、2割になることもあるだろうし、8割くらいになるかもしれない。
それくらい今も漫画を読む。

何故私は漫画を読むのか。
無論、映画も小説も、ドラマもアニメも見る。
だが漫画が特別なのはやはり画の力であろう。
アニメや映画にも画はある。
だが大きな違いがある、制作者の影響力の範囲である。
漫画は作者とアシスタント数人、 多くて10人くらいのものであろう。
他の作品はどうしても関わる人間が多い。
利害も絡む。その中で自分の作家性を炸裂させられる方はなかなか限られるであろう。
もちろん制約の中でも素晴らしいモノを作る人も、制約を表面上満たしつつもスポンサーや、あるいは視聴者までも痛烈に批判(嫌がらせ?)するような作品を作る方もいらっしゃる。
それは今回置いといて、漫画は作家の精神性の占める割合が大きいよという事で進んでいく。

他の創作物もそうだが基本的にはそれらはエンタメである。
楽しみ方は人それぞれだが泣いたり笑ったり、ドキドキしたり、暖かい気持ちになったり、時には後味悪い時も。
そんな色々が終わった後に心の中に少し残る物。そんなものから人は学びを得る。
それは漫画に限らず、学校生活、仕事、人間関係そんな実体験においてもおそらく同じであろう。
言ってしまえば、創作物という物から作中の登場人物の人生を追体験する事こそが学びであると言えるのだ。

そして感情を移入する事において視覚的イメージは重要である。
小説による体験も素晴らしいものがあるがイメージは自分の中から出てくる物に頼らざるを得ない。
文章中にて説明してもらっても出てくるイメージは千差万別であろう。
無論それもひとつの体験であり。楽しさの一端ではある。だがそこの脳内イメージの作り込み次第で小説の楽しさは0にもなってしまう事がある。
画及び映像のついた作品はある程度のイメージを担保してくれる、そこが間口の広さと言える。

また映画は絶対ではないがまとめて二時間欲しくなる。
アニメも然りで毎週どこかでまとめて30分確保せねばならない。
ドラマも言わずもがなであるが、さらに私が(特に日本の)ドラマを避けてしまうのは俳優のイメージに引っ張られてしまう事があるためだ。
私生活ガタガタの人間に家庭人を演じられてもなかなかそうは思えないのである。
ほとんど芸能人を知らない私でもそうなのだから普通の皆さんはなおさらであろう。

つまりイメージの無い世界観でも絵で表現されており、時間の合間に見れ、なおかつ作家の描きたいものが描かれている可能性が高い。
これが私が漫画を好きな理由である。

本題に入ろう。
漫画で色々なキャラクターの人生を主観、あるいは俯瞰で追体験する。
そこには色々な結末が描かれ、それに対して一喜一憂する。
そこでさらに自分ならこうするのに。とか私には真似できない。と思うわけだ。
その繰り返しによって、自分の中に一つもしくはそれ以上の思考のパターンというかマニュアルというか、そのようなものが出来てくる。
その思考体系は作品の内容はもちろん大事なのだが、結局自らの体験の方が大きいのだと私は思う。

学校生活、仕事、家族関係等々…
生活していれば大小様々な悩み、苦しみが出てくる。
それに対してそのコミュニティの中で解決策が出ることもあるだろう。
他のコミュニティの経験から出てくる事もあるだろう。
その解決法、対処法が創作物から出てくる事もあるだろう。というのが今回の表題、人生で大切な事の何割かは漫画が教えてくれた。
という事になる。
だが
しかし
本当に大切な事は誰も教えてくれない。

本当に大切な事とは何か?
基本的には創作物は他人の体験、他人の主張である。
たまたま状況がバシッとハマる人もいるだろうけど、漫画と同じ対処法で解決した人はなかなか居ないのではないかなと思う。
心の救いになるのは除いてですけどね。

つまり、私は自分の悩みの解決は自分の中からしか出てこない、と言いたいわけである。

あくまで「気づき」を与えてくれる1要素としての「教え」はあるだろうが漫画、小説、映画、アニメが教えてくれたは少し違うと思う。

結局、様々な創作物でも読んでかみ砕いて、自分の中に取り込んで、自分の物にしていくしか無いと私は思うわけである。

誰かに教えてもらった大切な事は誰かの成功例、ないし対処法でしか無いわけで、それがそのまま使えると考える事は少し楽観がすぎると私は思うのです。

結論といたしましては、皆さんも色々な創作物を読んで、体験して、そこから自分の頭で考えて、人生の荒波に対処して欲しいと考えている次第であります。

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