2016小寒その1_6

『よくある質問』

先日、「認知症のお灸のツボおしえて」とたずねられました。
一般の人からのこうした何気ない質問、よくいただきます。
こんなとき、ぼくは「どんな認知症ですか?」と質問を返します。

東洋医学には、様々な手口があるし、そもそも、病名や症状に対する手段を持ちあわせていないので、「誰にすえるお灸」という「ひと」を特定して質問に答えることも必要になります。

数多ある手段と、手段を施す「ひと」の特定。
これを明確にすることで、東洋医学の本領を発揮できます。
認知症一つとっても、「アルツハイマー型」なのか「血流障害」が原因なのかで、お灸の据え方一つ違うし、そもそも、目的が症状対策なのか、カラダを滋養するものなのかだも、対処はずいぶん違います。

なんでもかんでも「お灸をすえればよい」ということはなく、突きつめていけば、お灸の技術にまでこだわらなければいけない。
でも、まあ、一般の人にこたえるには、通り一遍の手法を伝えるだけじゃなく、東洋医学の「ちょっと深いところ」まで知ってもらいたくて、ぼくはたびたび「突っかかって」質問したり、一緒に考えることを喜んでさせていただきます。

カラダのことを踏み込んで考える時間、実感する時間を持つことは、過去も未来も身のまわりの嫌なことも忘れられる、「今」に没頭できる貴重な時間。
「感じる」って、感覚することに集中している間は、余計なことを考えなくて済むのでね、健康相談の時には、感じて考える時間を楽しもうかと。

「よくある質問」には、東洋医学の「思考の迷路」へご案内しているこの頃です。

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