初夏の食卓

5月に入ると高気圧の影響からか、急に気温が上昇し始めます。

かといって、安定してグングン夏にむけて暑くなるかと思えば、意外とカタンっと気温が下がったり。

上空に入り込む寒気の影響で、急に涼しい風が吹いたかと思えば、突然の雷雨や雹が降ったりと、傘も役に立たない荒天となったり。

むかしから、秋の空と乙女心は変わりやすいといわれていますが、ここ数年、初夏の空も乙女のココロよろしく変化著しい。

そんなあわただしい初夏のお天気に左右されるのが毎日の食卓です。

暑い日には急に冷たいものが食べたくなります。
買い物に出掛けては、冷やし中華や冷麺、うどんやそばに眼が止まります。

こうしたカラダを冷やしてくれそうなメインの食材をはたしてどんな具材で取り囲んだらよいかと、ついつい考えてしまうのが鍼灸師という仕事柄。

数年前、初夏の暑いのか寒いのか、家族の体感温度がそろわないころ、重宝したのがザーサイでした。
・ほのかに辛味のあるザーサイは、ちょっと寒いと感じるときに
・塩気で味付けしてあるシンプルなザーサイは、汗をかいた日に
家族で食卓を囲むとき、カラダに冷えを感じる人も熱がこもって感じる人も、麺類のトッピングにザーサイがあると、それぞれ納得できました。

同じ食事を家族で共有したいなぁと思いますが、味覚や好みは人それぞれ。
体調を反映していることがあるので、嗜好には意味があると思い、味覚は尊重したいですね。
そのうえで、同じ食事がとることができたらいいのかと。

役に立つのは旬の食材。
家族みんなが共有している条件に天候があります。そんな天気をみながら、毎日の献立作り。

梅雨入り前の初夏の頃、人の体調に合わせて味覚もそれぞれ変わります。

雨降りの日は湿気を気にした食卓になるでしょうし、暑い日にはカラダを冷ますものや、消耗した汗を補う水分をたくさんふくむものが増えたり、気圧の変化に左右されると、体調の変化で食欲まで左右されます。

食卓を彩る食材や具材の組み合わせは、そもそも体調を反映しています。
カラダのことを考えた食卓は、お膳を見ると自然と季節感のある彩りに。

ネットに流れるよそのお宅の食事の画像をながめていると、季節感を感じないものもしばしば。
おしゃれなメニューやかわいらしい料理、めずらしい食材などを眼にすることもしばしばです。
写真をとることに一生懸命になって、カラダの振り返りを忘れていないか、配信されている画像を眺めながら、ちょっと気になる初夏の頃。
「食あたりをしやすい梅雨もマジかだよねぇ」などと考えてしまうのも、やっぱりこれも仕事柄、余計なお世話と余計な心配。

荒天続きではありますが、カラダを感じる食事をたのしむゆとりはもっておきたい今日この頃、だったとさ。

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