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訃報を知って思う事。

画家の谷口広樹さんの突然の訃報を知った。

ご本人とは面識はないけど、私も参加していた小さな絵の展覧会に谷口さんも参加されていて、会場で何度も作品を見せていただいた。
日本画の技術に色鉛筆とかいろんな画材を使って描かれた繊細でキラキラした作品はどこか仏画を思わせる雰囲気があったり、シンプルで大胆な現代アートのようなものもあったり、いろんな表情の作品を発表されている作家さんでした。

情報では "北海道の大学で講義中に大動脈乖離で帰らぬ人に” とのこと。
享年64歳。ご本人も驚かれたろうし、今ご本人は個展中なんですよ。悔しいだろうなぁ。
会場は東京。緊急事態宣言中という事もあり私は行けませんが、もしもお近くの方はぜひ足をお運びください。

*個展で展示中の作品がオンラインショップで公開されています。

谷口広樹展『Here and There(そこかしこ)』
2021年8月25日(水)〜9月12日(日)
平日11:30〜19:00 土日祝日11:00〜19:00
月曜休
ヨロコビto Gallery Cafe ArtCard
167-0053 東京都杉並区西荻南3-21-7
TEL&FAX 03-5941-7686
info@yorocobito.co.jp

訃報を知る日の朝、なんの気無しに谷口広樹さんのインスタを見ていたのです。
それで今個展中なのを知っていたので、訃報を知って「嘘?」としか言えませんでした。


生きると死ぬが本当に紙一重なのは、2016年に自分が死にかけたのでよくわかる。
私は好酸球生心筋炎で心臓が止まりかけたけど、たまたま運良く生き延びた。
治療方法が一つ違えば、病院に行くのが数時間遅ければ、私ももうこの世にはいない。
この世は一方通行なので、過ぎた時間も命も戻ってくることは無い。
訃報の際どんな理由で死んだかがよく語られるけどその人の本当の姿は、どうやって生きたのか、何を残したのかだ。

どう生きるか。私は何をするのか。
病気をして死にかけた事でしっかり足元を見る時間を得て、私はものづくりに正面から向き合うようになった。

谷口さんは素晴らしい作品を残した。
小さな絵の展覧会のギャラリーのオーナーによれば、まだまだこれからも描き続けるつもりでいたそうだ。
ご本人には会えなくなっても、作品がどんな人だったのかを知らせてくれると思う。
キラキラと美しい谷口広樹さんの作品展をどうぞ見に行ってください。

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