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イスタンブールで独り言

「ヨーロッパとアジアを結ぶ国トルコ」
頭では分かっていても、
街を歩くと「ここはアジアなの?ヨーロッパなの?」と脳が決めたがっているのを感じる。
「中間なのだからどっちでもないし、どっちでも良い」と自分で言い聞かせる。
それでも、街の市場を見ては中国を思い出し、白い建物を見るとヨーロッパを思い出し、大混乱の脳。人の顔を見ても、様々な風貌。少しアジアちっくな顔をした人も、ヨーロピアンな顔をした人も、トルコ語を話している。いったいどっち。

少しだけ、コロンブスがカリブに到達したのに、「インディアン」と呼んでしまった気持ちが分かった気がした。良く分からない、名前のない状態だと脳が落ち着かないので名前を定義する。

ふと、「幸せ」もそうなのかもしれないと思った。「幸せ」というふわふわした言葉だと脳が戸惑うから、「結婚して子供を生むのが幸せ」「お金を多く稼ぐのが幸せ」と定義する。

ここ数年はこの幸せの定義に随分振り回されてしまったな。

「幸せ」というふわふわした言葉を定義せずに、その言葉のまま脳で感じられるようになりたい、と思ったイスタンブールの夜。

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