河童
昔、テレビを観てたら母親が話しかけてきた。
なんの番組だったかは、もう忘れた。
「あのさ、」
テレビに夢中になりながら、「ん?」
背中の声に返事する。
「この間、仕事から帰るときにナ」
「ん〜?」
「自転車で通る堤防の道があるやろ?」
「ん〜。」
「走ってたらな?」
「ん。」
「岸の田んぼ側から
歩いて男の人が堤防を上がって来たんや。」
「ふ〜ん。」
「作業服着た おじさんやと思ったんやけどナ」
「ん〜。」
「そのまま、私の目の前 素通りして
堤防渡って川の方に降りて行ったんやわ。」
「はぁ〜。」
「でもな、そこら辺はどっち側にも
上がり下りする道は無いし、草ボウボウやし。」
「へ?」
「おじさんドコ行ったんやろ?って心配やったで、自転車停めて降りた方覗いて見たけど。」
「、、、。」
「誰〜も、居んかったんや。」
「!」
「なぁ...アレ、なんやったンやと思う?」
「え?あ...あの、やっぱり...」
「河童見てもた!と思うわ、私。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※絶対、違う方のアレだと思うんだけど、頑として“河童だ”と言い張るので、河童って事にして終わりました。もう本人に確かめようもありませんが、仮に確かめてもきっと河童って言うと思いますので、もう、きっと河童です。
夕暮れ時の、仕事の帰宅途中で起きたらしい、
変な話。
を聞いた話。
(写真は、イメージです。)
ありがとうございます!楽しく見て、読んで、愉しんでくださったら嬉しいです\(//∇//)\ 🔔出来るだけ気をつけていますがコメントへのお返事を頂いたのに気づけない事があるかもしれません。もしも失礼があったらごめんなさい😅💦