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アフリカの根回しをワイロや汚職という人へ

どうも、ベナンで会社やNPOをしたり、最近はYouTubeがんばっているナイケルです。



僕が日本の企業や政府がなかなかアフリカで案件を作れない理由のひとつに「根回しを全然やっていない」というものがあります。


やりたくてもやれていないのなら、それを学んで実行すればいいだけなのですが、なんと根回しを汚職やワイロだと勘違いされている方も結構いるのです。



この事例はワイロや汚職だと思いますか?


ちょっと例を出していきましょう。

政府や大企業とひとつのプロジェクト契約を結びたいとします。


なんでもいいんですけど、ここでは適当にソーラーパネルを国民にひとつずつ支給するプロジェクトをやりたいとします。ワクワクしますねぇ


公式なルートですと、

①先方にレターを送りアポを取る

②アポでプロジェクトの提案をする

③検討してもらい承諾をもらう

④契約書を結ぶ

⑤実行に移る

のような流れが僕の住んでるベナンでは一般的です。


しかし、これがスムーズにいくとは限りません。

①先方にレターを送りアポを取る
→全然返信が返ってこない
②アポでプロジェクトの提案をする
→提案するも反応がイマイチ
③検討してもらい承諾をもらう
→「検討してる」から一向に進行しない
④契約書を結ぶ
→契約内容にいろいろ文句いってくる
⑤実行に移る
→忙しくてすぐにできないと言われる

本当はもっとたくさんありますが、実際には間にこのような壁が立ちはだかってくるのです。


これをマジメに先方が能動的に動いてくれるだろうと思って待っていたら、おそらく一生その案件は実現しないで終わるでしょう。


例えば僕ならこういう動きをします。

①先方にレターを送りアポを取る
→全然返信が返ってこない
➡️オフィスに行き秘書と仲良くなる
②アポでプロジェクトの提案をする
→提案するも反応がイマイチ
➡️決裁者をランチに誘い仲良くなる
③検討してもらい承諾をもらう
→「検討してる」から一向に進行しない
➡️検討者をディナーに誘い仲良くなる
④契約書を結ぶ
→契約内容にいろいろ文句いってくる
➡️契約者の家族含めて全員ディナーに誘い仲良くなる
⑤実行に移る
→忙しくてすぐにできないと言われる
➡️実行者に日本のお土産を渡してテンションをあげる

これが日本だとあまり意味がなさそうですが、ベナンではとっても効果的なのです。


ゲリラ的で泥臭い根回しこそ大切で面白い


食事内容も場合によって「日本食」を選び日本の文化を体感してもらったり「現地食」を選択し「ベナン料理マジ最高!!!」と叫びまくって気に入ってもらったりと様々な方法があります。


以前こういった形で政府や大企業と案件をつくっていると、日本の某大企業の方にお話をしたところ真剣なお顔で「んー、それって汚職やワイロに近いから僕はやりたくないですねー」と言われました。


よっぽどその企業が先方の求めるものを持っていない限り、そのような考え方では新しくアフリカで大きな事業を行うのは厳しいんじゃないかなと思っています。


そもそも「日本の方が優れているのだから、アフリカの人たちは喜んで仕事を一緒にするべきだ」みたいな幻想をいまだに抱いてる人もたまにいるのでビックリします。


まず、大前提として「私たちはアフリカの皆さんに受け入れていただいて感謝しているし、あなた達にとっても利益のあるプロジェクトをできるだけ皆さんの文化を尊重しつつやっていきたい」という考えで僕はやっていますので、日本の皆さまにワイロだ汚職だと言われようがシカトしてやり続けます(笑)




有料版ではもっと具体的な事例をひとつ紹介します。


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人生賭けてアフリカで活動中ですが、ご飯を食べないと死んでしまいますので、いただいたサポートは僕の燃料として大切に使わせていただきます。