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アフリカビジネスモデル図解vol.13「MyFoodness/ボツワナ発・地元飲食業を盛り上げるフードデリバリーサービス」

アフリカで会社とNPO経営中、ナイケルこと内藤獅友(Naikel0311)です。

アフリカビジネスモデル図解とは、アフリカ歴6年目、会社とNPOを経営している僕が、アフリカの主にスタートアップを中心に、ビジネスモデルを図解化し、そのユニークかつビジョナリーなイケてるアフリカ企業をご紹介するシリーズです。

第13回は「MyFoodness」という、ボツワナ発のスタートアップ企業です。

海外のアフリカビジネス本は3000円以上しますが、僕のアフリカビジネスモデル図解マガジンは500円です(近日1000円に値上げ予定)。毎週ペースでどんどん新しい企業が追加されていきます。現在は最新号が購読者様限定公開となります。定期購読マガジンも月額500円でこちらも読めて、他のエピソードも3000円以上のお話が無料で読めます。


尚、この図解は「チャーリーさんの図解ツール」「いらすとや」を利用して作っております。ありがとうございます。

また、ここで出てくるゲストの方は、あくまで著者の想像上のインタビューとして載せておりますので、会話の癖だったり、事業と関係のないやりとりは、全てフィクションになります。


MyFoodness社と創業者Boi Kgathi Rasmussen

どうも!アフリカ系男子のナイケルです。

最近ビジネスモデル研究をしすぎて、夢の中でも図解が出てくるようになってきちゃいました!

おっす!オラ、ケビン!ベナン出身でナイケルのアシスタントだよ!

おれは相変わらず可愛い女の子ちゃんの夢ばかり見てるよ!

羨ましいな〜、一体どんだけ普段から女の子のこと考えてるんだよ。

さ、気を取り直して、今回は初登場の国のスタートアップが出てきます。

ボツワナ発のスタートアップ企業です!

おおー!ボツワナ!日本人にとってはそこまでメジャーな国じゃないよな。でもおれがしっかりボツワナ情報を教えてあげるから安心してくれよな。

ボツワナの正式国名は「ボツワナ共和国」っていうんだ。首都はハボローネ。

アフリカでダイヤモンドといえば、コンゴっていう国のイメージが強いと思うけど、アフリカで一番のダイヤモンド生産国(世界でも2位)なんだよ。また、アフリカで最大級の猟獣の宝庫とも言われているほど、野生動物保護が盛んな国なんだ。

ご紹介ありがとう♪

確かにダイヤモンド産業は私たちの国を支える重要な分野だけれど、政府はダイヤモンド依存型経済からの脱却を目指していて、長期的経済開発に向けた「ビジョン2036」を打ち立てて、産業の多角化も進めているのよ。

ダイヤや石油などの高価値資源を持っている国は、普通は政府共々それに依存することが多いけど、それを脱却しようとしている姿勢はとってもいいね!

って、ダメだよカワイ子ちゃ〜ん、いくらおれのファンだからって勝手に会話に入ってきちゃ。あとでゆっくり相手してあげるから〜。

ごめん、ケビン。彼女は君のファンじゃなくて、今回のボツワナ発スタートアップで紹介する、MyFoodness社の創設者、Boi Kgathi Rasmussenさんだよ。

ごめんなさいね、私がMyFoodnessのBoi Kgathi Rasmussenよ。

ボイちゃんとでも呼んでもらえたらいいわ。

おおー!そうだったのかー!ボイちゃんよろしくね!

ファンではないということだけれども、今日この日から始まる素敵な出会いになることもあるから、楽しみだね!

いやいやいや、ここはそういう場じゃないんだよ、ケビン。

ではボイちゃん、早速なんだけれど、MyFoodnessとして行なっているプロジェクトの話を聞かせてもらえないかな?

オッケーよ。私たちはスマートフォンアプリを通じて、主に地元のレストランへ注文を取れたり、デリバリーをすることもできる食品注文アプリを提供する会社よ。

ボツワナは最近はスマートフォンを使うユーザーが21万人を超えている状態で、スマホアプリ市場も急速に拡大しているわ。そこで、世界的にも有名なUber Eatsのようなサービスを、地元レストランをメインにカバーするようなオリジナルのサービスを展開するという目的で、今年の1月からスタートさせたのよ。

すごい!可愛い顔してるくせに、Uber Eatsと競合になるかもしれないサービスを立ち上げるなんて、ボイちゃんさては男性を尻に敷いちゃうタイプだな?

(なにを言ってるの、この人?)
実際にボツワナの地元レストランでは、お客さんからデリバリーサービスの要望はたくさんもらっていたの。でも、それを自分でやるには、多額の初期投資をしてアプリを作ったり、決済システムを導入したり、配達業者との提携交渉などをしないといけないわ。もちろん小さな飲食店はそれが厳しかった。でも、私たちのプラットフォームを使ってもらうことで、今までカバーできなかったデリバリー注文をしたいお客さんや、事前に注文しておいて、お店でピックアップしたい人など、新たな市場を開拓できるのよ。

昔の日本のように、注文を受けてから配達時やピックアップ時に支払うという仕組みは、注文したけどキャンセルや、払わない(払えない)という状況が少なくなかったため、飲食店はそこまでのリスクを背負ってこうしたサービスは選ばなかったの。でもMyFoodnessなら事前決済だから、万が一キャンセルになっても、注文した本人が損するようになっているの。

うんうん。MyFoodnessを使うことでの手数料は引かれるんだけど、もともとの顧客から引かれるというよりは、新たなお客さんを獲得して、その中から手数料が引かれるというサービスだから、地元レストラン側としては損をする可能性が限りなく低いんだ。

もちろん、消費者としては「このお店美味しいんだけど、行くのは遠いんだよなぁ」というニーズにも答えられるようになるので、どこかの市場を奪うのではなく、新しい市場を創ったサービスになっているね。



MyFoodness社のお金とサービスの流れ

新しい市場を創ったっていう素晴らしいサービスだってことは理解したんだけどよ、もう少し具体的にサービスとお金の流れを教えてくれなくちゃ、このケビン様は納得できないんだ!ボイちゃん、頼むぜ!

(なぜ彼はこんなに偉そうなのかしら)
オッケーよ。ナイケルが用意してくれた図解をつかって説明していきましょう。

まず、①掲載を希望するお店は、出店料をMyFoodnessに支払うことで、アプリに情報が載り、そこからピックアップ注文を受けたりデリバリー注文を受けることができるわ。当初、サービスを開始した頃は無料で掲載をしていたこともあったけど、今はユーザーも増えてきたので、有料登録にしてるわ。

②ユーザーは、アプリの閲覧に関しては無料で使うことができて、③注文をした際に、私たちへの利用手数料が引かれるようになっているわ。

④ユーザーから入った注文を、アプリから自動で店舗に注文をする。

⑤店舗に自分で取りに行ってもいいし、デリバリーをお願いすることもできるわ。ここでも私たちの利用手数料が発生して、⑥代行で提携先の配達業者へ受け取り店舗の情報と配達場所の情報を伝えるのよ。

お金が入ってくるポイントは3つだね。

1つ目が、掲載店舗からの出店費用。これは現在は登録時のみの支払いになっているのようなので、店舗数が増えるたびに収益が上がる仕組みだね。

2つ目が、ユーザーから注文があった場合に、そこからアプリ利用手数料をもらえるようになっている。これは1回の注文ごとに発生する仕組み。

最後が、(公式には明記されていなかったが)デリバリー注文があった際も、手数料をもらっているようだよ。配達業者としても、既存客から引かれるのではなく、今までデリバリーをしていなかったユーザーが中心となるので、手数料を引かれても全く文句はいわない。

これらの収益の仕組みは、ユーザーを多く増やして、思わず注文をしたくなるような店舗の種類やサービス、UX設計などをすることで、右肩上がりで収益が増えていくようになっているね。

今後はボツワナ国内の、アプリからのピックアップ注文やデリバリー注文をもっとしやすくなるようなサービス向上を目指していくわ。最近は、外資系の店舗もKFCなどが登録されたけれど、基本的には地元のレストランがさらに収益あげられるような地元産業の底上げ的なサービスにできたらと思っているわ。

確かに、経済が発展してきた国には外資系のお店がバンバンでてきて、地元レストランを圧迫するという事例もあるから、MyFoodnessのおかげで地元レストランが売上を向上できるようになるといいな。

いやー、こんな話してたら晴れ減っちゃったな!ボイちゃん!ボツワナからベナンまでデリバリー注文頼むよ!

ボツワナからベナンまでは5700キロかかるんじゃい!

自分で取りに行け!!


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