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NPO主事業「アフリカホームステイ」3年半の失敗と成功のまとめ

マガジン購読者の皆様、ベナンからナイケルです。
今日も心を込めてnoteを書いてます。


今回の裏話はこんなテーマです。

【アフリカホームステイの集客戦略について】


ぼくが副代表をやっているNPO法人AYINA(アイーナ)のメイン事業である「アフリカホームステイ」は、文字通り参加者さんに現地の家族のホームにステイしてもらい、文化交流を通じて相互理解や課題発見を促進し、長期的な平和構築につなげようというプログラムです。

2015年8月からスタートしまして、約3年半運営しているわけですが、おかげさまで最近は毎週のように「アフリカホームステイに参加したいです」というお声をいただけるまでになりました。

ですが、最初の2年間くらいは本当に何やっても集客ができず、「本当にこのプログラムはニーズがあるのだろうか?」と思ったことすらありました。

それでも第一回の参加者様からは泣いちゃうくらい嬉しい感想をいただいたので、必ず意義のあるプロジェクトであると信じて、集客活動をしてきました。

このnoteでは集客をベースに、アフリカホームステイ3年半の軌跡を振り返ってみたいと思います。


目次

第1章
アフリカホームステイ誕生秘話

第2章
説明会で集客をするも大失敗

第3章
テレビ出演で流れが変わる

最終章
SNS戦略で大躍進

おまけ
今後の集客戦略

目次は随時変更・追記されていくかもしれませんが、こんな感じでお伝えしていきたいと思っています。


このnoteは、これからイベントや旅行関連のプログラムをやってみたい方には多少なりとも身のあるものになると思います。有料noteということもあり、ノウハウ的な話もしますが、トラブルや裏話なども交えて更新していく予定ですので、ぼくの生き様も感じていただけるような内容になっています。

加えて、「あたらしい挑戦をしたいけど、知識も経験もないのにできるのかどうかわからない」という未知の世界に飛び込むことがちょっとコワい方にも、勇気を与えられるかと思います。読んでもらうと分かりますが、アフリカホームステイの挑戦は、ぼくにとってすべてが「未体験ゾーン」だったのです。


例によって、臨場感を出すべく「タメ口トーク」で話していきますが、常に心に皆様へのリスペクトを持ちながらMacBookをタイピングしております。


ちなみに、定額マガジン購読者様は無料でお読みいただけますが、単品でお読みいただく方は、先行で購入いただく方がお得になっております。

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第1章
アフリカホームステイ誕生秘話

2015年、梅雨が始まりジメッとし出した、ぼくの嫌いな6月のお話。

NPO法人AYINAの代表ゾマホンに呼ばれたぼくは、渋谷のおしゃれなコワーキングスペースにいた。会ってハグを交わし、コーヒーを手にとって席に座ると、ゾマホンはいつものように情熱的に話を切りだした。

うちの代表ゾマホン(右側)

「ナイケル、アフリカホームステイっていうプログラムをやろうと思ってるんだよね。」

「おお。4月に話していたやつですね。いいじゃないですか。いつ頃やる予定なんですか?」

「8月だね。もう参加者も決まってるんだよ。」

「早!どんな感じでやる予定なんですか?」

「うん、それがまだ何も決まっていなくて、これから決めようと思うんだ。ベナンにもAYINAのスタッフがいるから、遠隔で連絡を取ろうと思ってね。」

「ほうほう。あと1ヶ月とちょっとしかないから急がないとですね。」

「そうなんだよ。だからナイケルにコーディネーターとして動いてもらいたいって思ってね。」

「え?ぼくがですか?でも全然そんな経験とかないんで、何ができるかわからないんですけど、大丈夫ですか?」

「大丈夫だよ。ぼくも他のスタッフも全員未経験だから。ワッハッハ!」


と、アフリカホームステイをやるという話を聞いてわずか1分で、ぼくが第一回のコーディネーターをやることが決定したのである。

そのままベナンの現地スタッフとSkypeで繋がり、軽く自己紹介をするのだが、当時はぼくもスタッフもほぼ英語ができなかったので、ゾマホンの通訳がないと会話も成立しなかった。

そして、開催に向けてやることをリストアップしてみると、かなりパツンパツンな状態になっていることも発覚した。


・スケジュールと予算を計画する

・ホームステイ先を見つける

・説明会を開催する

・ビザの申請をする

・予防接種を受けてもらう

・航空券を手配してもらう


これらのタスクを1ヶ月ちょっとで消化しなければならない。実はぼくは9月からカナダにワーキングホリデーに行くことが決まっており、そのためにアルバイトをしてお金を貯めないといけなかったのだが、とてもじゃないけどそんな時間はない。バイトは諦めて準備に時間を使うことにした。当時、NPOには一切収益もなかったから報酬はゼロである。


カナダワーホリ時代の経験談もマガジン化してます


▶︎強引に決行した、第一回アフリカホームステイ

でも、「初めてのアフリカ体験」をプロデュースできるのはうれしかった。

参加者はすでに4名決まっているのにも関わらず、なぜ説明会をしたのかというと、そのうちの3名が未成年だったからである。

「ゾマホンさん、参加者は高校生と大学一年生ってことで未成年なんですけど、もちろんご両親の許可って得られてるんですよね?」

「え?知らない。大丈夫じゃないの?」

「いや、アカン!日本はここ無視しちゃうと面倒臭いのでちゃんと説明会をしましょう!」

てな感じで、急遽ご両親さま向けの説明会を実施。思ったとおり、一部の参加者のお父さまは我々に不信感を抱いていた。そらそうだ。無名のNPOと無名のベナン人と日本人がやるアフリカの企画なんだから。

説明会を開いたのは大成功で、最終的にはご両親さまからも「ゾマホンさんと内藤さんが一緒にいくなら安心です」とまで行っていただいた。

しかしながら、説明会終了時で残された期間は、あと1ヶ月。

旅行のスケジュールや予算を現地スタッフと遠隔でやり取りするが、ベナンでは日本ほど細かく時間やお金の計算をする習慣がつよくないため、何度やってもどんぶり勘定なスケジュールと予算が送られてきてしまう。

さらに当時のベナン渡航には推薦状が必要で、そんなのもやったことがないから、大使館に連絡したり、ネットで調べたりして、ギリギリでなんとか用意することができた。

ホームステイ先についても、ぶっちゃけ出国の当日まで現地スタッフから決定の知らせがないままだった。

本来はゾマホンとぼくで、一緒に参加者の皆さんと日本からベナンへ向かう予定であったのだが、2週間前に衝撃の一言をもらう。

「ナイケル、ごめん。ぼくちょっと先にベナン行くからみんなをヨロシクね。」

コーディネーターといっても、ぼく自身もベナンには行ったことがないのだ。1人で行くならまだしも、初アフリカの高校生と大学生を引き連れての24時間の飛行機旅は、正直とってもストレスフルであった。

出国当日。実はかなり緊張していた。

結論でいうと、
第一回アフリカホームステイは大成功であり、大失敗でもあった。

大成功だったのは、皆さん健康と安全は損なわず、家まで無事帰国することができたこと。さらに参加者さんからの感想は「行く前と行った後では、アフリカの印象が全然変わった!最高でした!」というような嬉しい声をもらえたので、先ほどもいったように、今後もアフリカホームステイプログラムを継続する大きなモチベーションにもなった。

大失敗なことは、大幅な予算オーバーをしてしまったのである。

まず代表のゾマホンが、「このぐらいっしょ」というノリで参加費用を決めてしまっていたこと、現地スタッフの「大体かかる費用このくらいっしょ」というザックリ予算を出してしまったため、終わってみると尋常じゃない赤字となってしまったのだ。もちろんその赤字はゾマホンとぼくが負担するしかなかった。カナダに行く予算を50万円ほど確保していたのだが、この大出費により、ぼくの所持金は13万円にまで減っていた(笑)


コンテンツは最高。しかし、マネジメントは最低。


これがアフリカホームステイの序章である。

ここから3年半かけてまともなプログラムになっていくんだけれど、そこに至るまで何回失敗を繰り返したかわからない。

でも、最終的にはその失敗がすべて一つの線になって結果が出てくる。

だから諦めないで行動する限り、本当の失敗は無いんだね。


【この章のまとめ】

ワクワクしたらやってみる

失敗しても改善すれば成功の元である



※以下、1月23日に更新しました!

第2章
説明会で集客をするも大失敗

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