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友達について【エッセイ】

『友達と親友の境界線って何ですか?』
これは先日ネット上で私宛に届いた匿名の人物からの質問である。
友達と親友の差か、、しばらく考えた後に私は一つの信念を持ってこう答えることにした。

「そこに境界線を作ることはいけないことです。そもそも友達って優先順位をつけるもんじゃないでしょ? 」と。

うーん、ちょっとキツイ物言いだったと思う。

本当はね。友達の中でも特別な人はいる。それを世間では親友と呼ぶのかもしれないが、それを定義付けて人様に説明するのは何だか違うような気がしたのだ。だから結果として上記の様な回答になってしまった。多少説教くさい。でもこれは曲げちゃいけないような気がしたの。

なんでかなーとしばらくまた考え直した。

まだはっきりした理由は見つかんないんだけど、やっぱり親友というのは人生を触れあった結果として自分と相手との関係性の間で意図せず確立されるものであって、自分が意図して線引したカテゴリーの上にできるものではないんじゃないかという考えに到った。

だって嫌じゃない?
『こうこうこういう理由があって私は彼のことを親友だと思ってるんだ』って言う人がいたらさ、その人はその理由から外れる人はどんどん格下げしていくっていう理屈になるじゃないですか。

それって傲慢じゃない?

人と人との付き合いは理屈を超えることがある。
例えばさ、『あいつの言ってることは謎理論で理解できない。気に食わないこともあるし、どちらかと言えば嫌いかもしれない。でもその存在に救われることがあるんだ。』と話す人がいたとする。
でもこれは特別なことじゃないよね。
そんなことは生きていればよくある事だ。

だから、知り合いの段階から一歩進んで少しでも友達だと言える関係性ができたのなら、あとはなるべく優先順位をつけないように生きたら良いんだと思うんだ。ベタベタにくっつく必要もない。その関係は人生においてたった一度酒を飲み交わすだけに終わるかもしれない。それでも大切な友として接する。別れ際に『また会おうな』と握手する。見えなくなるまで手を振る。

それを繰り返せば良い。そう思うんだよね、私は。

やっぱり友達と親友の境界はないよ。特別な思いが生じるとすれば、あとから思い返した時に幽かに感じる何かがあるだけだ。

#エッセイ #友達

ここのコメントを目にしてくれてるってことは最後まで読んでくれたってことですよね、きっと。 とっても嬉しいし ありがたいことだなー