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【note限定】企業理念やビジョン・ミッション・バリューなど、企業が発信する様々な言葉の違いをまとめてみた。

言葉は古くからあるものですが、劣化しない特徴があります。

企業が策定した言葉なら、時代とズレていなければ10年20年使える財産になりうる可能性を秘めています。
また、その言葉がユニークであれば生活者の口の端にのぼりやすく、言葉が1人歩きして広まっていく効果も期待できます。
素晴らしい言葉を開発できれば、最強のコスパを発揮できるのです。


フィロソフィ

Corporate Philosophy = 企業理念
Management Philosophy = 経営理念

と訳せるのですが、日本では企業理念、経営理念、ビジョン、クレド、社是、パーパスなど企業の価値観の総称で扱われているように思います。


Way(ウェイ)
「ヒト、モノ、カネ、情報」に次ぐ第5の経営資源といわれる「企業らしさ」を指す。
組織が共有する価値観の総称で、フィロソフィの言い換えのような扱い。
「ウェイマネジメント」というと、策定 → 明文化 → 浸透までの一連の取組を指す。



企業理念
創業者が会社に託した想い。創業者が大切にする意思や信条。


経営理念】
企業の創始者や経営者が示す企業の経営や活動に関する基本的な
「考え方」「価値観」「想い」「企業の存在意義」を指す。
企業理念は、創業者のみが持つ信条なのに対し、
経営理念は、創業者の信条を継承しつつ、時代の変化やニーズによって再定義・再設定されるものと言える。


【社是】
会社・結社の経営上の方針・主張。
是は、正しいという意味の漢字なので、「会社が正しいとする方針」と言える。
経営する上での指針。社員だけでなく対外的に示すものでもある。

経営理念は、何のために経営をするのか存在意義を示す考え方に対し、社是は、方針。

※経営理念と厳密には違うが、大きな違いはない。


社訓
従業員に向けての教訓。従業員として守るべき行動規範を示したもの。
創業者や経営者の考え・戒め。


ビジョン・ミッション・バリュー
ビジョン → 理想の未来。将来の姿。理想の姿。目指すべき姿。
ミッション → ビジョンの実現のために果たす使命。存在意義。
バリュー → 行動指針。日々心がけること。

特徴は、変化していく点。
ビジョンを達成した。時代が変わった。などの理由で変更することがあります。
ちなみに、Facebookは、2017年6月に新しいミッションを発表しました。

旧ミッション:Making the world more open and connected(世界をよりオープンにし、つなげる)
新ミッション:Bringing the world closer together(世界のつながりを、より密にする)

個人的には、オープンからクローズになった点が興味深いですね。

ミッションと経営理念をイコールと捉えている会社もあれば、
ビジョン・ミッション・バリューの3つを経営理念と捉えている会社もあります。
ただ、「もしドラ」でお馴染みのマネジメントの父と呼ばれるドラッカーは、「経営理念」と「ミッション」と「ビジョン」をこう定義しています。

経営理念とは、想い。「わが社の社会に対する根本的な考え」を表したもの
ミッションとは、行動。「わが社が社会で実現したいこと」を表したもの
ビジョンとは、結果。「わが社のミッションが実現した時の状態」を表したもの

また、ドラッカーは経営理念の言葉としてNGワードがあるとも言っています。
「社会に貢献する」「お客様に貢献する」「お客様の役に立つ」「お客様第一」「企業価値を高める」「お客様のパートナーとなる」「社員を幸せにする」
なぜなら、この世のすべての会社に当てはまる内容で、企業のオリジナリティを表現できていないからです。


【Purpose(パーパス)】
直訳では目的ですが、存在意義という意味合いが強いです。また登場しましたね、存在意義。
下記2つはミッションとの違いです。
・社会的意義(社会に何を働きかけていきたいのか)が含まれている。
・誰かから与えられるものではなく、自分ごととして捉えられている。
逆に言うと、上記2つを含んだミッションはパーパスと同じと言えます。微妙な違いですね。。。

なぜ急にパーパスが出てきたのかを考察すると、
経営学者のフィリップ・コトラーが講演で言った「マーケティングの4P」が大きな要因ではないでしょうか。

Product・Price・Place・Promotion + Purpose

こんなことを言うと怒られちゃうかもしれませんが、
つまりPから始まる「存在意義」の意味合いが欲しかったのでしょうね。

「パーパスドリブン」という言葉が流行ってきていますが、
存在意義を明確にして浸透させる。という「ウェイマネジメント」とほぼ同じですね。


クレド】
ラテン語で「志・約束・信条」を表す言葉です。
従業員が心がける行動指針と捉えられます。
バリューとほぼ同じですね。


【コーポレートスローガン/コーポレートステートメント/コーポレートメッセージ   /ブランドプロミス/タグライン】

自らを定義づけする言葉であり、企業が生活者に対してする約束事。提供できる価値を示した言葉。



策定よりも難しいのが浸透

上記の通り企業によって様々な言葉が使われていますが、どれを使うかはあまり重要ではなく
企業の考え方などをしっかりと明示して、ちゃんと浸透させることが重要。
この点ではすべて共通しているのではないでしょうか。

理念を表したポスター。社内報。ステートメントムービー。
などを活用して、しっかり浸透させていきましょう。


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