響け!ユーフォニアム3 第3話 -私、あの人が部長でよかった-

サリーのこのセリフ、あれ?と思った方もいるでしょうか。
僕は2期6話終わり際の久美子が麗奈に対して発する
「私ね、滝先生が顧問でよかった」
を引っ張ってきていると思いました。

我々はこの響け!ユーフォニアムシリーズを黄前久美子の視点で、彼女の人生を歩んできています。

この「私ね、滝先生が顧問でよかった」というセリフは、滝先生が奥さんとの大切な日に買っていたイタリアンホワイトの花言葉が、"あなたを想い続けます"だというのを緑に教えてもらった後に発言しています。
滝先生LOVEな麗奈を親友に持つ身の久美子としては、これは決してプラスに働くような情報ではありませんでした。
ですが、滝先生に送ってもらった車の中で、滝先生の全国金賞にかける思いを知り、その願いの根源でもある奥さんへの想いを知り、久美子はこの人(滝先生)になら私の気持ちを預けてもいいんだ。そんな気持ちから出てきた言葉だと思います。

この3話のサリーも、サンフェスやコンクールのために厳しく指導するMs.パーフェクトの高坂麗奈に対しての気持ちの処理は難しく、吐き出せずに抱え込んで爆発寸前のところまできていました。
久美子と話し終えた後でも決して問題が根本から解決したわけではないのですが、入部してから今まで抱えてきた悩み、これからの悩み、この北宇治高校吹奏楽部に対する思い、全てひっくるめて信じて打ち明けられる人を見つけられた喜びや安心感というのを、私たちは2期6話の久美子の気持ちとそっと重ね、あの時は信じられる人を見つけた側である久美子が、信じられる側となった久美子の成長と時の流れを感じられるとても感慨深いセリフでした。

サリーは、すずめに時期部長の話を振られたときに苦い顔をしていたのできっと北宇治高校吹奏楽部を引っ張っていきたいと思えるほど、この時は北宇治高校吹奏楽部が好きではなかったと思うんです。
でもこれで久美子部長が好きな北宇治高校吹奏楽部を徐々に好きになってくれて、コンクールに向けて全身全霊頑張ってくれるんじゃないかって。
頑張れサリー!

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