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決断をした高3の冬

高校出て、働くって事は、周りは大学生も居るし、実家暮らししてる人もいる。

わたしは、実家の会社をたたむって話を聞いた時から、地元には居れないと思った。

家のローンだけが残ったとはいえ、当時、両親は50代、再就職するにも苦労する。

親のそんな姿見たく無いと、思った。
見れないと思った。

あとは、末っ子だから、実家にいたら、何もできない人間になると、思ったのもある。



すぐ、就職が決まればと思って、関東圏のゴルフ場に決めた。

面接は、地元で名の知れているホテルで、行われた。

私みたいな、地方で他には東北などから、希望者がいるらしい。

落ちるはずないと、思った。

どのように、結果通知が来たのか忘れた。
とりあえず、採用だった。



高3になれば、遊びたい。
高校近くのスーパーでレジ打ちをしていたが、お金が足りない。

同じバイト先で他校の同級生から、とある仕事の誘いを受けた。

今となっては、時効だろうから、言ってしまえば、キャバクラである。

高校生が、キャバクラでバイトなんて違法だ。そんな事は、分かっていた。ただ、時給800円の給料に嫌気がさしていた。

交通費も、電話の料金も自分で払っていたので、もっとお金が欲しかったのだ。

誘ってきた子の年上彼氏が、そのお店のボーイだった。時給2000円だった。
当時の私からしたら、とんでもない金額。驚きだった。


さすがに、1人で飛び込む勇気はなく、地元の友達2人も、誘ったら快諾してくれた。


キャバクラというものは、送りがある。

田舎となれば、みんな卒業時期に、車の免許を取るのだろうが、私は親から援助はなく、お金を貯める事も出来なかったので、免許は取らなかった。

(ちなみに、免許を取ったのは今から3.4年ほど前。)



前も言った様に、実家から高校までは1時間。送りも、実家の最寄り駅まで。

地元の友達が一緒に働いてくれたおかげで、地元の駅からは、友達の車に乗って帰った。


私の夜の仕事ぶりは、というと。
とくに、お客さんと、メールのやりとりもせず、全く同伴もせず、そんな毎日だった。やる気のないキャストだった。
とにかく、席に座ったら、笑っていた。ただそれだけだった。

でも、働く子は、紹介するから、とくにお咎めは、無かった。紹介料は、貰えない。
(この時、同じ高校の友達も数人誘っていて、働いていた。春休み時期もあったのもあるだろう)


この当時、家族には、キャバクラで働いているなんて、言えなかった。

10個離れている姉にも、言えなかった。

姉は、結構、遊んでいたけど、私には厳しかった。私が中学の時、流行っていた携帯小説の本を母親に買ってもらった。あまりに過激な描写があって、怒られた。

20代前半の頃、私が歳上の人が気になってると、話した時。誰かのお下がりだからやめな、とも言われた。

今考えれば、姉なりに私を心配していたんだと、思う。

数年前に、夜の店で働いていた、と話をしたら。

やっぱりね。

と、言われた。

母には、最近言ってみた。

思ったより、今ちゃんと生きてるから、そうゆう経験があっても良い。

との事だった。



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