「ライター忘年会」に行って時代が変わったことを痛感した件

2017年12月26日、ウェブを中心に執筆をしているヨッピーさんに誘っていただき、「ライター忘年会」に行ってきました。ライターといってもネットメディア中心の若い皆様方100人ほどが集う盛大な会が渋谷の東京カルチャーカルチャーで行われたのでした。本当に誘っていただいて嬉しかったのですが、あぁ、時代は変わったんだな……という思いも抱くとともに自らの身の振り方もきちんと考えなくては、と思った時間となりました。

詳細を書く前に言っておくと、これはすごくポジティブな文脈で言っております。現在44歳の自分よりも年上は、デイリーポータルZの林雄司さんとべつやくれいさんだけだったと思います(それ程多くの方とは喋っていないので断言はできませんが)。同じ年でいえば、ノオトの宮脇淳さんですね。私はその日、小学館で仕事があったので20時開始のところ、到着は21:20で、残り時間40分というところでした。入口では、時間切れのせいか、帰りかけているハフポスの坪井遥さんに会いました。坪井さんは、以前彼が所属していた東大のゼミの忘年会に参加した時にお会いした方で、当時彼は学生でした。

メディア関連に興味を持っているようで、その日はそこにいた学生の皆さんとともに「今日から一斉にツイッターのアイコンを坪井さんの写真にする」というアホなプレイをすることを決めました。そして、有言実行。実際に皆でスーツ姿の真面目な坪井さんをアイコンにし、同じものをRTして同じアイコンがズラリと並ぶ様を見てはゲラゲラ笑い、「どいつもこいつも坪井じゃねぇかよ!wwwww」みたいなことになったのを思い出します。

中に入ると様々な方がいました。以下、敬称略で書きますね。mixiやITMedia、BuzzFeed、ハフポスの方など、社員編集・ライターも大勢いたのですが、フリーの方だけ一部書きます。

徳谷柿次郎/ヨッピー/セブ山/池澤あやか/馬場吉成/トイアンナ/ツマミ具依/吉川ばんび/河瀬璃菜(料理研究家)

他にもフリーの方はたくさんいたと思うのですが、40分しかなかったのでなかなか喋ることもできず……といった状態でしたが、この40分でも冒頭で述べたように「あぁ、時代は変わった」は実感できたのでした。

まず、第一に思ったのが「ライターが日陰者ではなくなった」ということです。情報の流通がウェブを中心になりつつある今、ウェブメディアが続々と生まれ、当然そこにコンテンツを提供する主体が必要になっているわけです。これを担う方々が一斉に集ったのがこの日の「ライター忘年会」でした。

私がライターになったのは2001年のことですが、2012年ぐらいまでライターは正月に実家に帰ることもできないような職業だったと思います。理由は、貧乏になる割合がそれなりにあったし、「真面目に会社勤めをしてナンボ」という親世代からするとライターという職業に対して偏見があったからです。私にしても、ライターになってから8年ぐらいは実家に帰ることはできませんでした。

親が「ウチの息子はまだ会社で働いている」と言い続けていたのですよ。しかし、さすがに会社勤めを辞めたことは8年も経てばバレるわけです。それくらい、ライターというものは日陰者かつ世間様の道に外れた職業だったのです。

ましてや、ライター同士の横の繋がりなど皆無。同業者は全員が「オレの仕事を奪う可能性があるかもしれない敵」といった扱いで、そいつらの失脚を願う実に殺伐とした人生を日々送っていたのです。2006年にネットニュースの編集を始め、ライターに発注する側になる前の2002年~2005年あたりの私は完全にそうでした。

ようやく手に入れたテレビブロスの編集者の地位を、誰かに渡してなるものか! とばかりに、「アニメ専門ライター」「映画専門ライター」以外への発注は一切せず、それ以外の分野については自分でいくつものペンネームを使い分け、一人で編集・ライターをやり、一切他のライターに仕事を与えないようにしていたのです。それぐらい同業者のことが憎ったらしかった。だから、下記のテレビブロスの特集、実際は一番信用しているライター・A嬢以外には発注せず、ひたすら2人で作りまくっていたのです。以下2枚は12ページにも及ぶ「ラーメン」特集の一部ですね。

※追記:以下画像差し替えております。修正前に掲載していた『ウルルン滞在記』特集は編集長主導で私がその下でライター・編集をやった回でしたので、『ラーメン特集』に替えました。

しかし、今回の「ライター忘年会」ですよ! 皆さん、和気藹々とやっているし、友人関係同士が多い。業界内の「横の繋がり」など経験したこともない私としては、こんなに皆さんが繋がっていたことにギョーテンしたのでした。

さらにビックリしたのが、参加者の多くがイケメン・美女で、華やかかつ仕事もできそうな方ばかりだったということです。ライターって元々は「社会性のないコミュ障の吹き溜まり」「会社員になりたかったし、経費も使いたかったし、社内恋愛とかしたかったけど、電車に乗るのがイヤだし、社内行事もイヤだから仕方なくライターになった」みたいなものだと思っていたのですが、全然違う……。皆さん、選んで文章の世界に入った方ばかりだったのです。これは相当なカルチャーショックでした。

皆さんと喋っていても、あまりにも前向きかつ考えている企画も面白いし、自信も漲っている。ほんの6年ほど前のライター像とはまったく異なる状況に嬉しさを感じつつも自分は次の道に進まなくてはいけないな……と思ったのは偽らざる気持ちであります。

企業もウェブに宣伝・広報活動の軸足を移していますし、メディア企業もますますウェブに力を入れている。そんな中、「イケてる職業」としてのウェブライター・ウェブ編集者が次々と生まれ、個人名で顔出しまでしてコンテンツを日々繰り出している。

実に素晴らしい状況ではないですか!

日が当たらなかったライター・編集という職業にこうして若い人がたくさん参入してきていることは業界の発展に繋がるわけです。しかしながら、私のような44歳のもはやロートルとも言える存在としては、このキラキラとした感じにはなかなかついていけない部分もあり、本当に「あぁ……。時代は変わった」と思ったことはここで弱気ながらも告白させてください。

弱気なことは言いつつも、本当にこの日は参加して良かった。そして、あの日、「ライター忘年会」に参加した皆さんの栄えある将来を心より祈念いたします。この日現場に来られなかった地方在住の皆様も含め、ウェブのコンテンツを盛り上げるのは皆さまであります。ぜひとも良き人生をお送りいただき、ウェブに有益な情報を出し続けてくださいね。

いやぁ、喜ばしいことではあるのですが、己にとっても一つ考える一日になったなァ……。お誘いいただいたヨッピーさん、ありがとうございました! チンコを触らせてくれたセブ山さんもありがとうございました! そして新年会を了承してくださったKさん、1月27日、楽しみにしております!


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中川淳一郎

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