2021年4月21日(水) ピアジェーロ
佑陽「いいニュースと悪いニュースがあります。どちらから聞きたいですか?」
――じゃあ、いいニュースからお願いします。
佑陽「嫌です。悪いニュースから話します。三刀流修行の一つの『音楽』のために、普段ピアノの練習してるんです。最終的にはシンガーソングライターを目指しているんですが、その伴奏のためだったりとか、パソコンに音を打ち込むために、ある程度ピアノが弾けた方がいいだろうということで、ちょっとずつ練習してるんです。何年か前に、ヤマハのピアジェーロっていう、電子ピアノみたいなキーボードを買って、それでずっと練習してるんですけど、それがちょっと壊れました」
――キーボードが壊れてしまった……。
佑陽「基本的にほとんど正常なんですけど、低い方のドの音が出ないんです。ベース音としてよく出てくる音なんですけど、それがスカスカって。鍵盤を押した時の物理的な音しか鳴らないんです。ひとつ出ない音があるというだけで、音楽ってもう駄目ですね。気持ち的に、その音が出てくるのが怖くて、気になっちゃって、集中できないんです。やる気がなくなっちゃうんです」
――ああ、一つ欠けると成り立たないみたいな……。
佑陽「はい。修理をするにも結構お金がかかりそうですし、結構大きいものなので、修理に出すのも、捨てるのも面倒くさそうなんです」
――はい、それで、どうなさるんですか?
佑陽「この際新しい電子ピアノを買う計画を立てようかなと調べたんですけど、アマゾンで見ると、電子ピアノって安いやつで2万円くらいで買えるんですよね。とはいえホイホイ買える値段でもないです。仕方ないです。一つ音の出ない楽器でしばらく我慢するしかないと覚悟を決めました」
――はい。
佑陽「そしていいニュース。さっきもう一回弾いてみたら、ちゃんと音が出ました。直ってました」
――おお。それなら、よかったですね。
佑陽「でもまだ予断を許さない状況です。なにしろ壊れた原因も直った原因も分からないわけですから。また音が出なくなるんじゃないかという緊張感は抱えっぱなしです。不信感を持ってピアジェーロと接さなきゃいけないです。信じてあげたいのに、どうしてもこわごわ弾いてしまうんです。だから、人間も一度ダメになると、立ち直っても不信感は拭えないものなのかもしれません。だから、茂木さんも気をつけた方がいいですよ。もう痴漢はこれっきりにしておかないと、捕まったら元の信頼は取り戻せないですから」
――やめて下さい。やってないです。
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