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忙しい大学生に価値はない

私はどちらかというと歳上の友達が多い。10個くらい離れてる人が多いから、「お世話になってる人」と言ったほうが正しいだろう。その話を歳が近い友達にすると、なんでそんなに歳上の人と仲良くする機会があるのかと聞かれる。

大学生のうちにやっといた方がいいことは何かと良く聞かれるが、いくつか挙げるとするなら「目がマジな大人に会うこと」だ、という記事をこの前書いた。

私は幸いにも、そんな目がマジな大人に学生時代から会う機会に恵まれた。そのおかげで今の私がある。ではなぜその機会に恵まれたかというと、私がとにかく暇な大学生だったからだと思う。

私がなぜブログなんてものを書こうと思ったのかといえば、暇で仕方がなかったからだ。理系だったから週2回実験があって、朝早くから片道2時間かけて大学に通っていた。バイトも2つ掛け持ちして週3くらいでシフトに入っていて、サークルも週2回行っていたけど、とにかく暇だった。電車の時間、授業の合間の時間、土日。とにかく暇な時間が随所に散りばめられていて、その隙間がもったいなかった。そんな隙間を好きなことをして埋めてみたいという欲もあって、私はブログを始めた。

そしてブログが軌道に乗ってバイトをしなくても良いくらい稼げるようになると、無理してシフトに入らなくても良くなり、さらに暇になった。ちょうどその頃、バイト先の社長が開く飲み会によく顔を出すようになって、経営者とか一流企業に勤める社会人とか、多種多様な人たちと知り合い始めた。

ここからが大切なポイントなのだが、目上の人、歳上の人というのは機会があれば若者に何か教えたい、機会を与えたい、と思ってる方が多い。先輩が後輩に自分の経験や知識を教えたいのと同じ心理だ。なので、僕のような何者でもない大学生でも、彼らと話して気に入ってもらえれば、後日「今日こんなイベントがあるんだけど来ない?」とか誘ってもらえることがある。

人間は2種類に分けられる。新しい世界に積極的に飛び込みたい人間と、そうじゃない人間とに。私は前者だった。当時私は21歳の大学3年生で、飲み会やサークルも一通り経験して「そんなもんか」と少し飽きていた。だからこういう機会が巡ってきて嬉しかった。歳上の方に誘ってもらえれば、もちろん二つ返事で「はい、行きます」と答えていた。一方、後者のそうじゃない人間、つまりできるだけ見知った人たちだけの閉ざされた世界で満足に暮らしたい人たちは、見ず知らずの、しかも歳上の大人がいる場所には行きたがらないだろう。もちろんそれは好き嫌いの問題だから強要はしないが、好機を逃しているのは間違いない。目がマジな大人に学生時代のうちに会えるか会えないかで、その後の選択が大きく変わると僕は思っている。

さて、いざそんな機会に恵まれて、あなたが新しい世界に飛び込みたいと思っていても、多忙だとその好機を逃すことになる。

「来週の月曜日空いてる?」
「すいませんバイトがあって……」
「じゃあ水曜日は?」
「その日はサークルの飲み会が……」
「じゃあ土曜日は?」
「その日は友達と旅行に行く予定が……」

自分でやってみると分かるがこうしたコミュニケーションはストレスがかかる。予定を提示してもその度に埋まってると言われるとイライラしてくるものだ。一回くらいならいいかもしれないが、次もその次も、何度誘っても「予定がある」と言われると、誘いたくなくなってしまう。

大学生の予定に価値がないとは言わないが、大学生の1時間と社会人・経営者の1時間のどっちの方が時間単価が高いかと言われれば、後者だ。だから特段外せない予定がない限りは、後者との予定を優先した方がいい、と私は思っている。事実、バイトに行くよりサークルの友達と飲むより、普段接する機会がない目がマジな大人と話していた方が、確実に新しい発見があった。

強引なことを言えば、忙しい大学生に価値はないのだ。

サークルも飲み会も旅行も経験としては大切だが、あまりにたくさん予定を詰め込む必要はない。暇なくらいがちょうどいい。私も気乗りしない予定はたとえ予定が空いていても全部断り、意図的に自分を暇にしていた。暇があれば、考え事をしたり、執筆をしたり、新しいSNSの投稿のアイデアを練ったり、パッと来た誘いにもすぐに行けるからだ。この暇がどれだけあるかで、思いがけない好機を掴めるか否かが変わってくると思う。

決して目上の人に媚びろ、と言いたいわけじゃない。あくまで合理的にどちらを優先した方が得られるリターンが大きいかを考えれば、一目瞭然である、という話だ。

改めて2年くらい前、私が大学4年生の時のスケジュールを見返してみると、びっくりするくらい予定がなかった。時折入っている予定は、突発的に目上の方に誘われて行きますとすぐ返事をしたものも多い。いつ声をかけても大体あいつは来る、というポジションは非常に便利だ。なぜなら次もその次も優先的に声をかけてもらえるからだ。多忙だとそうはいかない。あいつはいつ声掛けても忙しいから、だったら来そうな中島に先に声をかけよう、こうなるわけだ。だから私は大学生は暇であるべきだと思う。多忙な大学生に価値はないのだ。

あまり昔話をする人間にはなりたくないが、暇なおかげで学生から今に至るまでの人付き合いに恵まれたのは事実だ。「うるさい、俺の予定は誰よりも価値があるんだ」と思っていただいても構わない。あくまで人付き合いを円滑に進めるために一例として参考にしていただければと思う。ただ、暇な時間を意図的に作るということをたまには試してほしい。この記事だって、暇だから暇だから書けているわけで、何らかの創作活動なり創造行為は無為な時間からしか生まれない。心に余裕を持て、というと陳腐だが、意図的に作る暇な時間はかなり有意義な時間になることもある、ということを覚えていただきたい。

それでは素敵な1日を。



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