2025年の崖が来ると一般企業に何が起きるのか調べてみた(前半)

レガシーシステムを使い続けていると、毎年1,000万円の損失を出す可能性がある!?


私はマーケティングの仕事をしていて、お客様に対してIT技術や自社サービスの情報をお届けしています。
その時に気を付けていることはズバリ「お客様目線」です。

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お客様の興味を惹くためのキーワードとして「2025年の崖」を使おうとしたことがあったのですが、「2025年の崖が来るからDXする必要がありますよ」とメッセージをしようとしても、いまいちピンと来ませんでした。

なぜなら2025年の崖が来たとして、お客様にどんな影響があるのかが全然分からなかったからです。

そこで2025年の崖が来ると、一般企業にどのような影響があるのかを徹底的に調べました。そして1週間くらい調べてようやく腹落ちしました・・・。かなり時間かかりました・・・。そして2025年の崖・・・思ったより深刻です・・・。

早くレガシーシステムを無くしてください!

政府が言いたいのはズバリこれです。
早くレガシーシステムを脱却すべきと思いながらも「2025年」としたのは、おそらく猶予を与えるためとか、キリが良いからとかそのくらいの理由だと思います。本音を言えば今年!来年!とにかく早く!ではないかと思います。

レガシーシステムとは

2025年の崖を語る前に、避けては通れない「レガシーシステム」について説明します。

レガシーシステムとは、下記のようなシステムのことを指します。

  • 何十年も前から利用している=老朽化

  • ソフトウェアの追加やアップデートを繰り返し何がなんだか状態=複雑化

  • 誰も設定値や構造がわからず何がなんだか状態=ブラックボックス化

レガシーシステムを使い続けると起きること

ますますレガシーシステムからの脱却(リプレース=新しいシステムへの入れ替え)が難しくなる

レガシーシステムは何十年も前の技術で作られています。今その技術を学ぶ人が減っているので(今から勉強する人は新しい技術を学びますもんね)時間が経つにつれてレガシーシステムを取り扱える人が減っているということになります。
また、レガシーシステムを設定・構築した人がもうすぐ定年退職を迎える時期でもあります。

いざリプレースしようとしても社内に誰もわかる人がいないと、社外への委託を検討しますよね。しかし委託先にも昔の技術が分かる人は減っていますので単価が高くなるのは想像に難しくありません。

以上のことから、リプレースを先延ばしにするとますます対応出来る人が減り、ますますレガシー化(老朽化・複雑化・ブラックボックス化)が進むことが考えられます。

IT予算の9割がレガシーシステムに取られ新システムに費やせない

古くなった(老朽化した)ものは壊れやすくなります。部品が壊れた場合、替えの製品を探す必要がありますが、その製品を取り扱っている企業が減って来ているので、価格が高くなる可能性があります。

また、システム障害も発生しやすくなるため、その対応に費用(人件費)がかかりますし、システムを理解している人がいないと復旧に時間もかかります。

DXレポートによると、2018年時点で一般企業のIT予算の約8割がレガシーシステムに費やされており、2025年になると9割にまで増えると言われています。さて、残りの予算1割でどんなことが出来るのでしょうか・・・。

ビジネスチャンスを逃しまくる

現代はご存じの通りデータ(いつ・どこの誰が・どんな理由で・何を購入しているか・何を見ているか・何に興味を示しているか・etc…)が溢れています。ユーザーのニーズの変化が激しい昨今では、データを分析・活用することがお客様を理解し、ビジネスに繋げていく大きなポイントになります。

レガシーシステムは何十年も前の要件で設計されているのですが、それでは膨大のデータを処理しきれないため、活かしきれません。前述したようにデータを活かすことはビジネスには欠かせません。データを活かせないことはビジネスチャンスを逃し、レガシーシステムから脱却済みのライバル企業に差をつけられてしまいます。


いかがでしょうか?レガシーシステムを使い続けることのリスクが感じられたのではないでしょうか。

次回の記事は数字でより具体的にどのくらいのリスクがあるのかをご説明します。


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