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お笑い養成所にはいる。お笑い芸人になるまで①

僕は、今までに大きく分けて3つの仕事をしてきました。

一つは、お笑い芸人

二つは、MC、番組制作(インターネット生放送)

三つめ、サラリーマン(現在進行中)

今回は、一つ目の「お笑い芸人」の時の話をします。※この内容は、2010年当時の内容なので、現在のものとは異なる可能性があります。


僕がお笑い芸人になったのは、22歳の時。大学を卒業して上京し、養成所に入りました。

その当時お笑い芸人になるには「養成所に入る」というのが当たり前でした。各芸能事務所がお笑いの養成所を持ち、毎年生徒の募集をしていました。

それまでは、事務所主催のオーディションもあったようですが、「自社ブランドの芸人を作る」流れが出始めたような気がします。

あとは、単純に事務所が養成所を持つことによって「収入が確保できる」ということが大きかったのではないでしょうか。

そのなかで、僕が選んだのは吉本興業の養成所「東京NSC」です。

「お笑いやるなら吉本だろ」と疑いませんでした

NSCは、東京・大阪と2拠点あり、養成所の中でも群を抜いて入学者が多い養成所でした。

僕の時で、東京だけで約600人の入学者がいました(大阪もこれとほぼ同数)

願書を書いて、試験料を振り込み、面接の日取りが届いて、面接に行く(東京NSC)。

学校の受験とほぼ変わらない流れでした。

NSCの代表のグループ面接。広い教室で、5人一組。後ろでは体育座りで30~40人が待ってます。

好きな芸人さんは?一人暮らしでやっていけそう?コンビで入ってきて別れることもあるけど、そうなったどうするの?学費はどうしてためたの?

いたって普通の質問でした。しかもグループ面接なので質問もたいして回ってこないです。

「お笑いだから、面接でギャグとかするんでしょ?」という質問をなんどかされたことがありますが、そういった状況は全くなかったですし、そういう空気ではありませんでした。

ただただ、質疑応答。

「最後に質問ある?」という問いに「一発ギャグしていいですか?」というツワモノがいましたが、あえなく撃沈してました。

クラス・身内などでウケていたギャグかもしれませんが、これからお笑いを目指そうとしているギラギラしたライバルたち前ではウケるわけがありませんでした。

あとは、面接する側もそういったことは求めてはいませんでしたね。

その時、思ったのは「空気読む・場所を考える」というのを改めて思いました。


NSCの合格率は、99.9%と言われていました。

入学金は、40万円、期間は1年、土日、G.W.お盆.年末年始は休み。

夏に、希望者にはお笑い合宿があったり、授業以外では、「動員」といって先輩芸人のライブを観覧に行ったりすることもありました。

授業料の支払は、一括か、分割か選べました。ほとんどの生徒が一括払いだったと思います。

合格の基準ですが、面接の内容なんて関係なくて「質疑応答ができて、授業料を払えるかどうかのチェック」という噂もありましたが、その通りの気がしました。

定員もほぼ無しで、面接に来た人数がほぼほぼ、その年の入学生でした。

冒頭にも書きましたが、「養成所は利益が確保できる」と単純計算で・・・

40万×600人=2億4千万 これに大阪が加わると 2億4千万×2=4億8千万

途中で退学した場合、授業料の返金はありません。

入学したときに同期に言われて「儲かるなー」って思ったことを覚えてます。

授業は、週4、5日、1日2コマ、1コマ1時間30分の時間割でした。

クラスは10クラス、1クラス50~60人、教室が2つしかないので、1コマずらしで各クラス授業を受けていました。

同期の中には、現役学生や社会人もいました、そういった人は授業や会社の関係で、面接のときに伝えれば、夜のコマに入れてもらえる感じでした。


とりあえず、入るまでの流れはそういうった感じです。

次回は、授業の内容など、どんなことをしているかを書いていきたいと思います。



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