前編はこちら


ガストでの昼食を経て、健康セミナーが始まりましたよ……！

◆このセミナー、やばいだろ……◆

健康セミナー講師の〇藤さんはいかにカロテノイドが健康に対して有効で、病気の予防に役立つかを話していた。
講師の話をざっくりとまとめると、多くの病気が｢炎症と酸化｣によって引き起こされており、カロテノイドの抗酸化力で炎症と酸化を抑えれば、病気の予防になる……というようなことを言っていた。
タチが悪いことに、生活習慣病やがん、認知症にも有効であるかのような事も言っていた。

特にヤベーなと思ったのが、正常な脳の画像と萎縮した脳のPET画像とおぼしきを並べて、｢アルツハイマーの原因は、脳の炎症と酸化で脳が萎縮する｣と嘘八百並べていたこと。(どんな手法で何を写した画像かも説明はなかったので推測)

脳PETでは測定しようとしている物質の濃度が高い脳の箇所を、画像の上では赤く色をつけて見せたりするのだが、講師はその赤い部分が｢炎症｣だと言っていた。 
そりゃ赤く見えてるから「炎症」ってイメージわきやすいけど、それは違うだろうが。
そもそもであるが、アルツハイマー型認知症の原因はアミロイド蛋白の蓄積と見られており、高血圧、糖尿病、頭部外傷の既往歴、遺伝等で発症しやすさの差は出るが、脳の炎症や酸化で起こるなんて話は聞いたことがない。

ていうか、脳の炎症は一般的には脳炎っていうんじゃね？別物でしょ。

で、ルテインというカロテノイドは目や脳に良いという話も絡め、ナチュ〇リープラスのルテインが入ったカロテノイドのサプリを飲めば、炎症を抑制する効果がえられ、結果、認知症の予防ができるかのように話すのである。
講師を問い詰めたら｢効くとは言ってない｣「サプリの話とカロテノイドの話は別物」と言い逃れするだろうが、そういうセールスは薬機法的にアウトじゃなかろうか。

ちなみに、登録料が5,000円、サプリの価格はひと月分で12,500円〜、いい成分がプラスされているものは18,000円すると言う。

たっけぇ！！
定期購入2ヶ月目にもう一本プレゼント！ってそれでも高い！
似たようなサプリ、ドラストでひと月分1,000円弱で売ってるぞ。
あと、水素水も売っていた（あぁ～水素の音）

◆すがる藁は選ぼう◆

さらに胸が痛んだのは、全国各地でこのセミナーを視聴している人たちがいたのだが、その受講者たちからの質疑応答で、

「初期のがんと診断され、高齢な事もあり手術はせずに薬での治療をする事になった。そこでがんには水素が良いとも聞いたし、このサプリも何か良い効果があるだろうか」

「とある慢性疾患と診断され、改善は難しいと診断されたがなんとかできないか。藁にもすがる思いで相談しています」

みたいな相談がでてくるわけである(相談内容はぼかしています)

えーーーー！こんな怪しいサプリにすがるのやめなよぉぉぉ！！

講師は講師で｢標準医療を受けるな｣とは絶対言わなかったけど、サプリを飲むことで薬の効果が出やすくなるとか、病気になっている部位に良い影響が出るかのような事を話すわけである。
酷いと思ったのは｢直接の効果が出なくてもサプリを飲んでQOL(生活の質)が上がればそれでもいいんじゃないですか｣とか言うのである。QOLが上がる保証、あるのかよ！

月に12,500円あれば生活の質をあげるために、もっと有意義な使い方できるって！
でも、藁に縋る思いで相談している人は、一縷の望みにかけてサプリを買ってしまうと思う。
私は今、心身が元気だからこうして反論もできるし、インチキだ！と断言もできるが、重い病気になって苦痛を抱えていたなら、｢ワンチャン良くなるなら……｣とサプリを買っていたかもしれない。本当に罪深い。

藁にもすがる思い、とは言うが、

あくまで縋ってるのは｢藁｣である。

その藁が、限られたお金や時間をかける意味と価値があるものか、よくよく考えて欲しい。

あと、講師の人はまとめで

・病気が治るというものではない
・エビデンスは安心安全の証

という事を言っていた。
逃げてるわけである。ヤバいって自覚があるのだ。
病気が治る・病気を予防できるかのような事を言っておいて、その逃げは卑怯だ。
そして、講師が紹介していた商品には『効果がある』というエビデンスも無いってことだろう。

ほんと腹立つ。

そして、セミナーの最後になり、講師がこんなことを言っていた。

｢このカロテノイドと市販のカロテノイドサプリを比べたら、市販のは『カサカサ、パサパサ』！ナチュ〇リープラスのは『ぴちぴち』のカロテノイドなんです！どちらがいいかは分かりますね？！｣

『ぴちぴち』のルテインを飲むと、ぴちぴちになる！

って言っててwwwわかんねぇよとwwwwww

そんなこんなで健康セミナーは終了である。またまた長くなったので、勧誘編は別にまとめます。