第二話。

こんばんは。70seedsでインターンをしている北島紗希です。
第二話では絵本でなにが学べるか、「よし!絵本を作ろう!」と決定してからどのようにして絵本が完成したのかを紹介していきたいと思います。

絵本を作るにあたって初めに決める必要があったのが、
①方向性・コンセプト
②絵本の概要
③業務
大きく分けてこの3つです。
絵本を制作するということになると、イラストレーターさんを探したりストーリーを考えたりすることも重要ですが、この3つの軸を決めないことには始まりません。
第一回目のミーティングはこの3つを中心に話し合いをしました。

まず1つ目。方向性・コンセプトについてです。
何のために絵本を作るのか、誰のために作るのか。ここでコンセプトとなったのは、第一話でお伝えしたようなことです。消費者に食べるものに対してもっと関心をもってもらいたい。良いモノを選べる知識を付けてほしい。そうすることで野菜の付加価値を上げ、農家が良いモノを作ることに集中しできて良いモノが売れる仕組みを作りたい。私たちが作る絵本はもちろん、消費者に向けたモノですが、結果として農家さんの努力が報われるようにしたいという願いが根底にあるのです。

2つ目。絵本の概要です。
食育に関心がある世代に向けて、子供も大人も学ぶことが出来るように絵本を作ろうと決定しました。小さいころから自分が食べるものに関心を持ってもらい、その価値観を大人になるまで大切にしてもらいたい。そのため子供の記憶に残るよう、自分ごととしてとらえやすい内容にすることになりました。野菜やその成分に人格を持たせてキャラクター化し、子供たちに野菜に親しみをもってもらい、同世代の主人公とのかかわり合いを通じて、野菜のことをもっと知ってもらおうとしました。完成した絵本には「カロチノイド」のキャラクターが実際に登場しています。野菜に対してなんとなくポジティブな印象を持つのではなく、なぜ野菜が良いのかを成分から知ってもらえるようにしたかったのです。
しかし、実際にスーパーで野菜を購入し自宅で調理するのは大人です。子供向けの内容とは別に、一歩踏み込んだ詳しい知識をつけてもらえるようにインフォメーションページも加えることにしました。

3つ目。業務です。
どんな役割が必要なのか、いつまでに何をしなくてはいけないのか、制作費用はどうするのか。初期のメンバーは農家の荒木さんや、できる.agriを支援するメンバー。マーケティングの知識を持つ人やイラストレーターさんなど、新しいメンバーが必要でした。メンバーを農家と非農業領域人材のマッチングコミュニティ「できる.agriコミュニティ」、実行委員会参画サービス「TEAMKIT」にて募りました。スケジュールに関して、いつまでに絵本を完成させるかゴールを設定してからそれまでに必要なタスクや締め切りの期限を決めました。制作費用について、絵本を売りたいという目的ではなく、農家さんの思いを届けるということを大切にしていました。そこで、絵本が出来た背景を伝えることが出来るクラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」を使用することにしました。

この3つの軸を元に、絵本完成に向けて私たちの制作活動がスタートしたのです。活動の進捗・次のアクションの確認のための打ち合わせは約17回にも及びます。

次回は絵本制作途中のラフ画や、採用されなかったストーリ案もご紹介していきます。
第二話をここまで読んでくださった皆様、ありがとうございます。私たちの作った絵本に少しでも興味を持っていただけたら幸いです。

第一話はこちらから。