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なぜ、ゼルビアの 「#FC町田トウキョウ」化は 燃えたのか?

きっかけはサイバーエージェントの藤田晋社長の会見。

詳しい内容はみてください。
サマると以下の通りです。

今回の事例は僕的にはすごく学びになりましたし、
いつか僕自身がクラブ経営に関わる際にはしっかりと学びを生かしたいと思うきっかけになりましたので、備忘録的に僕の思ったことを書きおこしておきます。

ロジック(論理)と、非ロジック(感情)のぶつかり合い

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今回燃えた原因は、
大きくはここに尽きるのかなと思いました。

注意事項として、
ロジックが正しくて、非ロジックが正しくないと言うことを言うのが本記事の趣旨ではないので、ここはご理解の上で、以下お読みください。

サッカーはじめとしたスポーツは、
基本的には「非ロジック(=感情)」を色濃く示し、ぶつけ合うことが行われる基本的に「非ロジック(=感情)」の世界
です。

つまり、なんとなくカッコいい、カッコ悪い。
なんとなく応援したくなる、応援したくないそんな世界。

今回の「ゼルビア」と言う名前から「FC町田トウキョウ」への変更に関しても、「ダサい」と言う意見が多かったように見えるものの、おそらく一定数はいいんじゃない?と言う人もいたはずです。
つまり、カッコいい、カッコ悪いは「非ロジック(=感情)」の世界であって、個人の感情が色濃く出る世界です。


そこに対して、
「トウキョウと言う世界的にも認知度の高さを生かして、世界にアピールしていくことは事業機会の成長に寄与しうる」、だから名前にトウキョウをつける。と言うのはロジック(論理)の世界

だから、
いきなり事前の会話なしに、この議論が行われば、
日本人と外国人が会話すると言ってるような状態となってしまったのではないかと言うのが僕の思ったことでした。

ただ、話にも出ていたように、
ボランティアではなく、会社なので甘いこともそう言ってられないのは事実です。
現に、藤田さんが「じゃあやめた」となった時に、ゼルビアはなくなる可能性すらあります。
改革に痛みは伴うと思うので一定はしょうがないと思いますし、両者でいい話し合いができるといいなと思いました。

一方で、上場企業が11億円スポーツ領域に出資するのは相当すごいこと

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今資金調達を僕のいる会社では進めているので、
身をもってわかるのですが、現状スポーツの領域に11億円を出資すると言うのは、しかも上場企業として行うのはとてつもないことだと言うことを理解すべきだと思います。

なぜなら、
企業への株式投資(エクイティーファイナンス)と言うのは銀行からの借入とは異なり、基本的には返済義務はありません。


したがって、
11億円の出資というのは
企業として稼いで行かねばならないという姿勢を表しています。

例えば、
藤田さんのいるサイバーエージェントでは藤田ファンドというベンチャーキャピタルを運営しているわけですが、出資というのは儲かるという算段があるからこそ出資をします。

例えば、ベンチャー企業への出資であれば、
10%の株式を取得するために、1,000万円出資するとします。

の企業が5年後に100億円で上場もしくはどこかに買収されるとすると、1,000万円出資して獲得した10%の株式価値は金額にして、
100億円×10%=10億円になるというベンチャーキャピタル とはそういうビジネス
です。

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画像引用:https://nalab.stars.ne.jp/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%94%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AF/

しかし、現状スポーツクラブがこの規模のキャピタルゲインを出せるかというと、相当難易度が高いです。
であれば、基本的にスポーツ以外の領域でより市場規模が大きく、将来性のありそうなところに出資する方が無難です。

にも関わらず、
藤田さん、サイバーエージェントはJ2の町田ゼルビアに11億円を出資したというのは相当な覚悟だなと思いました。

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今回は
藤田さん側が一方的に決めつけるようにうつってしまったのが残念ではあったと思いますが、サポーターの皆さんも藤田さんがこのくらいの覚悟で挑んでいるというのは知っておいて損はないんじゃないかなと思います。

僕は特にサポでもなければ、藤田さん側でもないのですが、
まず、藤田さんレベルのむちゃくちゃ忙しい人がここまでサポーターと話そうという姿勢が素晴らしいと思いました。

いい方向でまとまるといいですね。

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