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ひぐらしと、金木犀と、直太朗

街を歩いているときに、ふとふわっと香ってくる香水の匂いであの人を思い出したり、狭い路地を歩いているときに、どこかの台所から肉じゃがの匂いがしてきて実家の夕飯を思い出したり…。匂いは時に昔を思い出すきっかけを作ってくれる。

それと同じように、昔を思い出すきっかけを作ってくれるのは音楽だろう。

せっかくの機会なので、約30年の人生の中の心に残る音楽ベスト3をnoteに留めておこうと思う。


『君こそスターだ』(歌:サザンオールスターズ/作詞作曲:桑田佳祐/発売年:2004年)

人生の応援歌。

時は遡り2004年。私が12歳の時。

野球少年だった私は毎週のように母親の運転する車に乗り、練習場所に向かっていた。

その時、車内にかかっていたは毎回サザンの曲。両親ともにサザン好きだったということもあり、当時のサザンの曲は、ほぼ全てそらで歌えるくらいだった(余談だが、両親はラッツ&スターも好きだったので、有名どころは全て歌えた。社会人になってカラオケで歌えばおじさんに好いてもらえる。親、感謝。)

そんな"サザン漬け"の小学生時代を送った私が、中でも好きだったのがこの曲『君こそスターだ』だ。とにかく元気と自信を与えてくれる曲で、特にこのサビの部分が好きだ。

走りくる影は明日(あした)への追い風
永遠(とわ)に見果てぬ夢
終わりなき夏の情熱の物語
惚れたよ 君が魅せたドラマに乾杯

当時、KENWOODのMDコンポをお年玉で買い(確か3万円くらいだった)、CDからMDに焼き、何度も何度も聞いていた思い出がある。そうそうMDウォークマンはまさにこれだった。


確か、アテネオリンピック日本代表応援がテーマの自動車会社のCMとして起用されたり、選抜高校野球大会のテーマソングとしても採用されたりしていたはずで、それも頷ける。

この曲を聴いて以降、自分の人生の応援ソングになった。

中学で野球部に入ってからも大事な試合の日の朝は必ずこの曲を聞いてから試合会場に出向いていたし、高校に入り陸上部に入った時も出走前のアップの時は、この曲を聞きながらランニングをしていた。高校に入ったときには、既にMDは廃れメモリーウォークマンに変わっていたけど。

今もこの曲を聞くと、高校の陸上部時代を思い出す。100メートルまた走りたいなぁ(遠い目)。

『夏の終わり』(歌:森山直太朗/作詞:森山直太朗・御徒町凧、作曲:森山直太朗/発売年:2003年)

初めて自分で買ったCDでもあり、自分史上最高のエモ曲。

夏の終わりを告げるものといえば、夕刻のひぐらしの鳴き声と、金木犀のほのかな香りと、そう森山直太朗の『夏の終わり』だろう。

暑さはどこか遠のき、少し涼しささえ感じる9月の夕暮れ時に、このセンチメンタルな曲は外せない。

夏の終わり
夏の終わりには
ただ貴方に会いたくなるの
いつかと同じ風吹き抜けるから

確か中学校時代、夏の終わりにフラれた時、この曲を聞いていた気がする。実にエモい。

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あ、そうそうつい先日親から「昔のあんたのCD、処分するよ」という文章とともにこの写真が送られてきたが、ちゃんと森山直太朗のアルバムもあった。

このアルバムだけは片付けないように伝えた。
そして美空ひばりのカセットがなぜ自分の部屋にあったのかは謎に包まれているが、そこは触れないでおいた。

だって4年経っても同じツイートをするくらい、この曲が好きなんですもの。蚊取り線香炊きながら、夕暮れにこの曲を聴きながらビールが飲みたい。

『アンマー』(歌:かりゆし58/作詞・作曲:前川真悟/2006年)

親への感謝を伝えられる曲。

中学生の時、オマセな友人が「このCDを母の日にプレゼントしたんだ」と言われて見せてくれたのが、かりゆし58の『アンマー』のCDだった。

「CDを親にプレゼントする、ましてや親への感謝の気持ちを歌った曲をプレゼントするなんてどんだけイケメンなんや」と思いながら家に帰り、曲を聞いてみて号泣した。

特にこのあたりの歌詞。

「強さ」の意味をはき違えて
ケンカや悪さばかりをくり返し
勝手気ままに遊びまわる
本当にロクでもない私が
真夜中の静けさの中
忍び足で家に帰ったときも
狭い食卓の上には
茶碗が並べられていました

親へのありがたみってその時にはなかなか分からないもの。
でも、大人になった今ならわかるよなあ。

カラオケの終盤で、この曲を歌い出すマンです。

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