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「モノ」の「都合」を聞け

ここのところ「モノ」づいています。
匕首、ヌンチャク、さすまた…。
2,3週間前には心意六合拳をもう少し深めたいと思っていたのに、気づいたら武器ばっかりやっている^^
今の「流れ」はこのように流れているということでしょう。ならば、流れに合わせるのが良というものです。

山口潤先生の稽古会の中で、ある方が「自分は車の運転が苦手だが、運転する必要があるときもある。どうすれば苦手が克服できるか」という質問をしていました。
こんな質問が出てくるのが山口先生の稽古ならでは^^

私は、車の運転は得意です。
仕事柄、自分のものではない車を運転する機会も多く、レンタカーもよく使います。2トントラックまでなら問題なく運転できますし、もっと大きな車でも少し練習すればできると思います。
最近は街宣車を運転して東奔西走してますが^^

私は多様な車に慣れているので、車の「癖」を感じることができます。
「おっ、この車は吹き上がりがいいぞ」「この車は高速で不安定になるな…」「む、この車はブレーキをかけると引き摺られるな」「やはりこの車は腰高だな…」と色々なことを感じますので、それらの「癖」に合わせた走り方をします。

車というのは、それぞれのメーカーが長年のノウハウを積み重ねて練り上げ、また膨大なテストを繰り返して作っていますので、「道具」としての精度が十分に高まっていると思います。
完成度の高い車やバイクは、まさに身体との「一体感」を感じさせてくれます。

「モノ」には「モノ」の都合があります。
「モノ」は、初めは「自己」とは異なる「他者」です。
しかし「モノ」を手に取り、「モノ」の都合を感じ取り、「モノ」の都合にこちらが合わせてやるようにすれば、「自己」と「モノ」は一体化します。

自分の思い通りにならない「モノ」を操る秘訣は、「モノ」を「自己」の思い通りにしようとするのではなく、「自己」を「モノ」の都合に合わせて動かしてあげることです。

なんとなれば、「他の人間」も見方を変えれば「モノ」です。
相手を「液体の入ったペットボトルのようなもの」と認識してから揺さぶってやれば、まさに大きなペットボトル飲料を揺らすように相手を揺らすことができてしまう、ということを山口潤先生は実証して見せてくださいました。

最後にさすまた術の予告編ですが、ああいう形状のモノを使おうとするなら、ああいう形状のモノの「都合」をまず理解してあげることです。
その上での、さすまた術の「基本の構え」は、これ。

「最初の構え」を変えるだけで、モノは「おお! 俺のことわかってるね!」と、いい反応を返してくれます^^

#武術 #中国武術 #カンフー #板橋武研 #さすまた

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