リピートを促す必要があるのか?
どうも。
中内涼(ナカウチリョウ)です。
今回は【リピートは促す必要があるのか?】ということについて僕なりの考えをまとめてみました。
僕は現在、愛媛に複数院ある接骨院の一院で院長として勤務しております。
これまでも地元の大阪で学生時代にバイトをしていたことも含めると接骨院での勤務経験が10年目になります。
接骨院で勤務していると会社からはリピート(次回予約)を取るということを必須とされます。
(そんなこともない院もあるかもしれませんが僕が勤めてきた院では必須でした。)
リピートが取れない≒患者満足度が低いという評価もされることもあるのではないでしょうか?
それによって会社から厳しい評価をされ、本来は患者の悩みを解決することが仕事です。
しかし、そのことからはかけ離れたなんとかして来てもらう!という状況になっている人はいませんか?
僕の周りではそういったプレッシャーに押しつぶさそうになり、なんのためにこの職について働いているのかわからなくなっている人もいます。
悩みを解決する≒通院する必要がなくなるを目指しているはずなのに・・・。
ただ、実際に患者満足度が低いというケースもあります(笑)
しかし、すべてがそうとは限らないと思います。
こういう話をすると「それはリピートが取れない言い訳でしょ?」と思われるかもしれませんが、理由は様々ですがその一回で満足してもらうということはあるでしょう。
では、それがまずどんなケースか考えていきましょう。
Q.あなたは患者側になったことはありますか?
あなたはいかがでしょうか?
なにか困って接骨院を頼ったことはありますか?
僕は柔道整復師になって接骨院で勤務していますが働くまで接骨院というものに行ったことがありませんでした。
そして、もちろんですが通ったこともありません(笑)
そのため接骨院へはどんな目的で通う人がいるのかは全く知りませんでした。
僕のイメージではケガ=整形外科だったので「接骨院でもケガを診れるんだー。」という感じでした。
今でこそ働き始めて接骨院の数の多さはよく目につきますが、高校生まで視界に入ったこともありませんでした。
それぐらい知らない人は知らないし、興味ない人は興味ないんだと思います。
多分これはいまもあまり変わらないと思います。
地域で啓蒙活動をしたり、チラシを撒いたり、ネット広告を出したりはありますが、そもそも興味ない人は興味ないんですよ。
そんなもんです。
話は戻りますがあなたは患者側になったことはありますか?
患者ではなくとも健康のために通う≒自己投資だと思います。
自己投資をなにかしたことはありますか?
現在していますか?
また、それはどのぐらいの期間でどのくらいの費用をかけましたか?かけていますか?
自己投資とはなにか?
ネットなどでも調べると色々出てきますが、おおまかにまとめると自分の持っている「お金」と「時間」を未来のために使うことだと僕は解釈しています。
実際に自己投資とはどんな種類があるのか?
・知識
・スキル
・経験
・健康
・美容
などではないでしょうか?
僕たち施術者は知識とスキルということに対してはお金と時間をかなり費やしているのではないでしょうか?
それがどのくらいかというのは大切です。
ここで伝えたいことは施術する自分が投資をしていないのに患者に投資させるなよ!(自己投資がなく自己研鑽していないなんて論外ですが・・・。)
ではなくて、自分を振り返ったときにどのくらい投資をしていてどんな感覚かが大切なのです。
お金も時間も有限です。
患者がこちらにお金を払ってサービスを受ける。
それに対してこちらがきちんと価値提供をする。
これはどちらがどうとかはなくお互い様の関係だとは思います。
ただ、そこに対して改めて患者に対して恥ずかしくはありませんか?
あなたのいま行っている対応はそれが最大出力ですか?
目の前にいる患者は当たり前ではありません。
もっともっとできることはあるしやりきろう!
といわけであなたが自己投資しているお金と時間はあくまでもひとつの目安でしかないですし、目の前の患者の投資できるものの上限はわかりません。
ただ、あなたがリピートを促すことがストレスになりより体の不調になっているかもしれません・・・。
痛みにフォーカスする必要はあるのか?
患者に通院を促す理由としては『痛み』があるからということも多いのではないでしょうか?
では、痛みとはなんでしょうか?
この痛みについては考え方は様々だとは思います。
僕の考えとしてはざっくりですが【危険を知らせるサインのひとつ】です。
この危険を知らせるサインというのは
・なにか痛みを感じることがあるとそれ以上に痛みがひどくならないようにその状況から逃げる。
・痛みがある状態(例えば足の捻挫)だと動かすと痛いので動かさないように安静にする。
これが僕の考える危険を知らせるサインというものです。
ですが、僕たちの仕事はその痛みを取り除くことを望んで来院される方ばかりですよね。
取り除くことはいいのか?それとも悪いのか?
これはどちらだと考えますか?
僕は取り除くということは悪いと考えます。
悪いという表現をするとよくないのかもしれませんが、どういうことか説明します。
そもそも取り除くということができるかできないかは別として先ほどはあえて‘‘取り除く‘‘という表現をしました。
痛みとは危険を知らせるサインとここでは書きましたが、そのサインがなくなると大変なことになるとは思いませんか?
痛みがなくなったことにより無理ができてしまい、結果的に状態が悪化するかもしれません。
しかし、患者は痛みについて話をします。
それはそうです。
それが困っていてどうにかしてほしいのですから。
では、いま書いたようなことを患者に理解してもらうことが必要になります。
ただ、こんなロジカルな話を聞きたい患者ばかりではありあません。
それを踏まえてどう伝えていくかが重要です。
ここで僕が考えるのが本当はすべての状態を一撃必殺で患者が望むも状態に叶えてあげたいのですがそれができないのがいまの実力です。
施術をすることで痛みのコントロールはある程度できます。が同じような痛みはまたでます。
あくまでも痛みを緩和してコントロールしているだけなので、また痛みは出てきます。
そうはなりたくないと思う人に対して初めて通院を促します。
通院を促すかどうかは相手ありきで考え方は様々なわけなのです。
少し話は脱線しますが考え方は様々というのがわかりやすい接骨院での例としてNRSを用いて痛みの評価をしたことはありますか?
痛みを10段階にして10がMAXで0が無痛の状態というやつです。
NRSを用いて10→3になった際に
痛みが改善したと喜んでくれる人いれば
まだ3も残っていると不満な人もいます
NRSの10→3だけを切り取って施術者が満足してしまうと患者との距離ができてしまうので注意が必要です!
そのため痛みだけにフォーカスしてしまうと解決できないこともあります。
大前提として
話をもどして通院を促すかについてですが
そもそも大前提として最初から通うつもりがない人もいます。
僕も知り合いの先生に大切なフットサルの試合前に施術をお願いすることがあります。
ただ、そのとき状態をよくしてほしいだけで基本的に通うつもりはありません。
(状態によって先生が判断して続けることもあります。そこは任せています。)
実際にそれで状態はよくなるし頻繁ではないですが必要な時に必要と思う施術をお願いしています。
こんな形もあってはいいと僕は思っています。
『通いもしないのに迷惑だ!同業ならわからないのか!』と思われる方もいるかもしれませんが、そう思った人は通わせることが大前提というこの業界の考え方に洗脳されているかもしれません。
もちろん商売なので通ってもらうことが原資になり僕たちの給料にもなるわけです。
ただ、それをすることで完全に離れてしまう患者もいるということを忘れてはいけません。
僕の院には他所で毎回予約を迫られて回数券の購入を勧められることに疲れてしまった患者もいます。
決して悪く言うわけではないですが、この業界の回数券への購入を勧める話し方はよくできていてトークスクリプトなどもすごいんです。
人によってはそれを断るのは結構体力を使います。
状態を良くしたくてお金と時間を使って行っているのに余計に疲れるってマイナスしかありませんよね。
もちろんここには通院を促した施術者の思いもあるでしょう。
それなら患者の言いなりになればいいのか?というとそういうわけでもありません。
ただ、この通院ということに関しては僕たちはもっと患者の声にも耳を傾けるべきです。
これができていないことで「押し売りだ!」とか「商売っ気が強い!」という悪評が広まり、接骨院全体の価値を下げてしまうのです。
あくまでも『ご入用であれば・・・』です。
とはいえどう見極めるのかという話にもなると思いますし、通うつもりはありますか?と面と向かって聞くのも聞きづらいでしょう。
それなら問診表の項目に通うつもりはありますか?という項目をもう少しオブラートに包んだ表現でつけてもいいと思います。
(ストレートに書いてもいいともいます。)
その項目も踏まえて話して施術をしていけばお互いにストレスなくいけるんじゃないですか?
まとめ
せっかく院に足を運んでくれてお金と時間をかけて自ら行ってみようと思ってきてくれた方に帰りには「もう二度と来るか」と思われるのはお互いにお金と時間の無駄ですよね。
その日に次回予約はないとしても「また、困ったときにはここに任せよう。」と思ってもらい、来てもらえるほうがいいですよね。
接骨院は地域に根付いて『なにかあったときにまずは相談してみよう。』というお手軽さも大事な要素だと考えています。
そうなるためには「あそこに行くと・・・」なんて悪評は邪魔でしかありません。
今回のこの記事を読んでみてもう一度リピートについては考えてみてください。
とはいえ絶対通ってもらうんだ!というなら来る患者をそういう通うつもりがある人だけに絞れるようにHPや広告、発信などでそういう人だけが来るようにしていきましょう。
最後にSNSの紹介です。
Twitter:中内涼@愛媛の柔道整復師
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