見出し画像

【川は「ペッ」と言う】アイヌ語のキャッチーさ

世界遺産検定の勉強を始めて、早1ヶ月。北海道の知床半島について学んだことをきっかけに、アイヌ語のキャッチーさに気づいた。

「知床」という地名は、アイヌ語で地の果てを意味する「シリエトク」に由来するらしい。アイヌ政策推進局アイヌ政策課によると、北海道の市区町村の地名の8割は先住民族の言葉であるアイヌ語の影響を受けているそうだ。

アイヌ語の影響を受ける地名は、大きく分けて二つ。アイヌ語地名の音に漢字を当てはめたもの(札幌、富良野など)とアイヌ語地名の意味に合った漢字を使ったもの(旭川、浜中など)がある。

そして、アイヌの人たちが川沿いに住んで、川を狩猟の場や交通路として使用していたことから、元の名前には川を意味する「ペッ」が入る地名が多い。

例に出すとこんな感じ。※地名→由来となったアイヌ語

札幌(さっぽろ)→サッ(乾く)・ポロ(大きい)・ペッ(川)
登別(のぼりべつ)→ヌプル(色の濃い)・ぺッ(川)
女満別(めまんべつ)→メマン(冷たい泉が湧く)・ペッ(川)

「ぺ」ではなく、「ペッ♡」であることがポイント。どこかのお笑い芸人のギャグみたいに女子高生が好きそうで、とても可愛らしい。「ペッぺ、ペッぺ」言っていたら、なんだか楽しそうだ。

札幌のように省略されている地名も多いが、「ぺッ」が「別」という漢字になって今も残る。

そして、地名の由来を調べていた時に、もう一つ発見したことがある。アイヌの人たちの名付け方がちょっと独特なのだ。

富良野(ふらの)→フラヌイ(臭気を持つものー富良野川から硫黄のニオイがしたことから)
沼前(ぬままえ)→ノナオマイ(ウニが多く採れるところ)
江部乙(えべおつ)→イペオッイ(サケが多く採れるところ)

とってもわかりやすい!「ウニが採れるぞ!」とか「サケがいるぞ!」と教えてくれていたのではないだろうか。

「現在は、自然の地形が大きく変化しており、アイヌの人たちが自然との関わりの中で名付けた意味を、いま正確に証明するのはなかなか難しい」のだそう。ただ、アイヌ語が日本語に変わって今も親しまれていることは面白いなと思った。

【参考】
北海道のアイヌ語地名
アイヌ政策推進局アイヌ政策
北海道教育旅行サイト 

読んでいただきありがとうございます! サポート頂けたら、とっても嬉しいです。よろしくお願いします。