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SeihoWHYZ大阪

まあ誰に聞いても満場一致で歴代最高点をちょっと一つ上のレベルまで越えたであろうSeihoWHYZファイナルの大阪。
このライブがなぜここまで良いと感じたのか自分なりに振り返ってみた。

このSeihoWHYZという期間にして2週間ほどの短いツアー、その全てが素晴らしい出来で、ExWHYZというグループを何段階も上の次元に引き上げてくれたように感じる。
より正確に言うとExWHYZとそのフロア全てがそうなった。
分かり易くそのきっかけになったなと思われるものは2つ、1つは対バン相手であるSeihoという存在、もう1つはOur Songというアンセムが完全に定着したこと。

Seihoのプレイは本当にマスターというアイドルオタクが居るフロアに寄り添ってくれていて、かつ華のあるものだった。
耳馴染みのあるExWHYZの曲とラキムの曲のマッシュアップから始まり、次々とExWHYZ曲のマッシュアップやアレンジを繋いで、DJのプレイを体験したことない不慣れな人でも「この曲なら知ってる」とついて行けるように配慮しながら徐々にボルテージを高めて会場の熱量を上げていく。
大阪はメンバーが登場してEMPiREのIZAを披露する場面もあったが今まで見た中で1番自由で楽しいIZAだった。
そうしてフロアを掴んだ状態で今度は目まぐるしく華やかな90-00年代ダンスポップゾーンがやってくる。ここはまるでゴールデンのバラエティ番組を見てるように楽しく過剰だ。マカレナビート→サンバデジャネイロ→STEPSの5678→ネコミームのチピチャパの流れは普通に笑っちゃったし楽しすぎた。
ハードなビートにリミックスされた鳥の詩でフロアの雰囲気を変え自分の世界に持っていく、最後はI don’t cry anymore (seiho remix)
Idca remixのから個人的に感じるイメージは、回転するミラーボール、回り続ける時計、定められた時間に向かって回り続ける美しい時間。
次のExWHYZに対してこれ以上ない綺麗なバトンを渡す素晴らしい締め。
正直ここまでやってもらっていいのかって思っちゃうほどサービス精神に溢れたプレイだったと思う。
この最高のフロアの状態を生み出してくれたことがExWHYZでの爆発に繋がったのは間違いない。ありがとうSeiho。
もしこの対バンのがまた行われる際にはより深くSeihoの世界を味わえたらななんて個人的に思う。


ExWHYZのライブはとんでも無く良かった。「歌が良い」「曲がいい」「磨いてきたパフォーマンスがいい」そういった要素が下地にあるうえで心の深いところで大きく響くようなライブだった。
立ち上げからしばらくExWHYZのフロアはかなり大人しかった。もちろん分かりやすいコールなどがある場面では盛り上がっていたがそれは今までアイドルとして追ってきた人間が”知っている盛り上がり方”だったからにすぎない。
そうなっていた理由はEMPiREからExWHYZに変革した際に提示された音楽性やフロアのあり方に馴染みがなく何が正解か分からずどう理解すればいいのかフロアが困惑していたからだ。
盛り上がりとはつまりいかに感情を発露させられかという事である。困惑や不安を抱えていると当然感情の発露が阻害されるので盛り上がりにくいということになる。

ExWHYZが活動を重ね(特にeLATIONツアーをへて)音楽性やフロアのあり方の理解は深まり徐々にこの問題が解決された。
しかし本来この音楽性やフロアへの理解はあれば楽しみは深まるが必ずしも必要なものではなく、理想はもっと自由にその時感じた物を感じたままに表現できる場である。

表現が難しくなっちゃったので要約すると
この曲知らんけど楽しいからついつい踊っちゃった」が理想であるってこと。
で、Seihoのプレイングがまさにそれだった。
サンバデジャネイロでめちゃくちゃ盛り上がったけどあれはあの時間あのグルーヴが楽しかったからで「サンバデジャネイロって曲を知ってたり詳しいから」ではないはず。(チピチャパはそうじゃないかもw)
アイドルってカルチャーは様々な枠組みやお約束がたくさん用意される事が普通なので(それによって神格化され崇拝の対象となる)どうしてもそれを追ってきたオタクは供給されたものに対してお約束や決まり事がないかをついつい探してしまう。
そう言ったものがDJという馴染みのない別の世界線のカルチャーと出会ったことで全く違う視点を見る事ができたんじゃないかな。
そう言った感覚を知るか知らないかで全然見える世界が違う、つまり「自由に踊る」が一つ上のレベルに上がったように思えます。

これに対してステージのメンバーは本当まっすぐフロアに対して気持ちをぶつけてくるし委ねてくる、より自由になったフロアはその気持ちをダイレクトに受けてよりダイレクトに返す。
そう言ったやり取りが繰り返されあのハートとハートが(ダブルミーニング)ガツガツぶつかるようなライブが生まれたのではないでしょうか。フロアの歌声がみんなの心に響いたのはそのぶつけ合う感情が歌声って形になって分かりやすくみんなが共有できたから。
Our Songがライブのハイライトだと思うけどこの日のOur Songが良かったのは「2回やったから」ではなく「楽しすぎてもう1回やりたくなったから」だと思います。
考えたら楽しいからもう一回やっちゃう!、って究極に自由じゃないですか?

この景色を知った後のツアー。
最高を超えてくるのは間違い無いですし、ExWHYZと自由なフロアがどんな景色を生み出すかほんと楽しみ過ぎます。いく箇所増えそう!

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